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会長挨拶 羽生 武喜会長
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こんにちは。挨拶させていただきます。先週は年末家族会、なんと130名という、近来まれに見る、大勢の方に参加していただきました。会場が多少狭くなる、丁度向かいの会場だったのですが、多少ここよりも広いとこだったのですけれども、狭く感じるようなくらいたくさん来ていただき、本当にありがとうございました。
反保親睦委員長を中心に、親睦委員会のメンバーの皆さんに非常にご苦労いただきまして、楽しく、あっという間の2時間弱の時間でございました。私達も理事会、理事の方の余興ということで、少年隊の仮面舞踏会。例年だと非常に恥ずかしいと言っておりますが、すごく楽しくやりまして、皆さんどう思ったか知りませんが、私が楽しくやったという事は、みんなも楽しかったのではないかというふうに自負しております。なかなか出来ない経験で、田中幹事と私は腰が痛かったかと思うのですが、それなりに楽しくやりました。本当に僕らもあちらこちらお酌に回っている間に終わってしまったという、あまり食事もたいして食べないで終わってしまいましたけども、試食会等でしっかり食事のチェックはしてありますので、奥様方なり子供さん方にはよかったのではないかと、具体的にどなたからも苦情が来てないということは、良い食事も出たんじゃないかと思っております。最大の前半のイベントもつつがなく皆さんに楽しく終える事が出来ました。本当に併せて感謝いたします。また当日受付で年末の助け合いの募金の協力をいただきまして、これも併せまして感謝いたします。来週例年通り、北海道新聞釧路支社の方とNHK釧路支局の方を通じて年末助け合いの募金をお渡ししたいと思っておりますので、来週、両メンバーにお渡しをしていきたいと思っております。年末の恒例でございます、日銀の支店長に毎年お世話をかけております。今年も岩淵支店長に、今年の激動、特に本当に『激動の金融経済状況を振り返って』ということでご講話をいただくことになっております。私も先週、支店長に、「是非、支店長、明るい話題をお願いします。」と私がお願いしたからと言って、支店長もそういう事を言えないでしょうけれど、なんとか明るい来年、良い年になるような見通しのお話を聞ければと思っておりますので、今日はよろしくお願いしたいと思います。年末家族会の御礼含めて、会長挨拶とさせて頂きます。ありがとうございました。
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「今年の激動の金融経済を振り返って」 |
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プログラム委員会 副委員長 井上 利秋
プログラム委員会の井上です。先ほど会長からご紹介がありましたけれども、今日は年末恒例という事で、日銀釧路支店の岩淵支店長様に、『今年の激動の金融経済を振り返って』ということでお話しをしていただきます。岩淵さんは今年5月に釧路支店長に就任されて、色々な所で講演をしておりまが、私も初めてきちんと話しを聞く機会なので、楽しみにしております。では、岩淵さん、よろしくお願いいたします。
日本銀行釧路支店 岩淵 純一支店長
こんにちは。本日はこのような機会を与えていただきまして、大変ありがとうございます。それから、私といたしましても、当クラブの会員として、明示的にこのように貢献出来ることを、大変嬉しく思うところでございます。
昨年、前任の小澤が同じようなテーマで話をした時に、まだまだ激動の渦中であって、なかなか振り返ることは出来ない、というような記録が残っておりましたが、今年の感じは、過去を振り返るのは大分余裕を持って出来るのですが、なかなか先行きは見えないといったところかと思っております。足元も色々ここ1、2ヶ月、ドバイショックや、為替円高の進展ということで色々動いておりまして、こうした中で先行きを展望するのは非常に難しいところではありますが、本日は短い時間ではございますが世界経済、日本、道東ということで、少し話をしていきたいと思っております。
多少前置きになりますが、先ほど会長より、少しでも明るくというお言葉がありまして、これは非常に私にとって気が楽でございまして、最近、明るい話をすると怒られる時代になって参りまして、非常に見通しを言う時のトーンというのは難しいのですが、今日も現実を見ると明るい話ではないので、悪いところは悪いという風に申し上げますけれども、ただ最近の経済の論調、新聞等々含めまして、少し悲観サイドに寄りすぎてないかというような印象を個人的に思っております。確かに、現実厳しいのですが、どの程度悪いのか、そして、どの程度良いところがあるのかは、きちんと冷静に見つめていく必要があるのではないかということで、今日はそのような感じのトーンでお話をしたいと思っております。
昨年末にリーマンショックということで激動ではありましたが、今年もまさに激動の1年であります。こちらのグラフは70年からの世界のGDPの伸び率の推移を示しておりますが、昨年から今年にかけてグーンとフリーフォールのように落ちて、それから戻ってきている、いわゆる「いってこい」というプロセスというのは、まさに激動そのものでございまして、経済のデータというのはあまりこのように大きく振れるという のは滅多にないのです。従いまして、よく未曾有の、とか百年に一度と言いますけれども、その辺は本当かどうかはともかく、まさに激動の1年であったかとおもいます。
世界経済の現状は、そうした大きな大ショックから色々な政策に支えられて戻ってきた、というところが現状かと思いますが、その回復パスが今後どうなるかという点について、まず世界全体の大きな話で捉えてみれば、これはIMFが10月に出した見通しなのですが、2009年、今年は世界全体としてはマイナス1%程度のマイナス成長、世界全体としてのマイナス成長でございますけれども、来年にかけましては、世界全体で見れば3%ぐらいのプラスの成長になっていくというのがIMFの出している見通しでございます。従って、この今の現在の景気の回復、持ち直しというのは、緩やかながら続いていくというのが世界全体の見方であります。中身を見て頂くと、先進国、日本・欧州・アメリカ、この辺は、1%程度で、非常に緩やかな回復でございます。ただ、その一方で、中国・インド、新興国は、全体として見ても5%程度の成長ということで、従いまして来年の経済にかけては、今もそうなのですが中国等々の新興国が世界経済全般を引っ張っていって、それに日本等が輸出等々含めて恩恵を受けていくと、そのような基本的な姿になっていくものだということが、大体おおかたの標準的な見通しでございます。
そうした中で我が国の景気がどうだったかと言いますと、こちらの我が国のGDPの推移を示しておりますけれども、やはり我が国も1~3月にかけてはドーンとマイナス、年率12%ぐらいの大きな落ち込みを示して、4~6月、7~9月というように、先ほどの世界全体と大体同じようにV字型に戻ってきておりますが、このように持ち直してはきているものの、留意点としては2つございまして、ひとつはやはり政策、あるいは海外の経済に支えられて戻ってきているという意味で民間の技術的な回復情況にあるかというと、そうでは残念ながらないということでございます。このグラフ、濃い青が民間の需要で、黄色いところが公的需要で、薄いところが純輸出なのですが、最近の7~9月の実質GDPの方も、皆さんもご記憶にある下方修正、一回発表した第一次速報が大きく下方修正されておりまして、そこも濃い青が見えておりません。これはまさに民間の需要が消費、それから設備投資の回復があまりしていないということになります。
それからもう一点は、これは私が最近講演で使っているグラフなのですが、このグラフ非常に重要だと思っておりまして、伸び率ではなくて経済のレベルですね。これは、実質GDPのレベル、水準を示したものでありますが、この辺がリーマンショックでガクッと下がり、今この辺だということであります。このレベルと、このレベルと、このレベルの関係ですが、今大体、リーマンショックのレベルに対して95%のところまで戻ってきております。リーマンの前のピーク時、これは昨年の1~3月期なのですが、これの92%であります。これはどういう意味を持つかと言いますと、例えば95が100に戻るためには、年率2%で成長していって3年かかる。92が100に戻るには、年率2%で成長して4年かかる、ということでございます。今の日本の経済の基礎的な体力、これは潜在成長率と最近はよく言って成長戦略と言われてきていますが、これは日銀の直近の推計ですと0%台、今週内閣府が推計値を発表しましたが、0.8%と内閣は発表しております。つまり2%でずっと成長をキープしていくというのは、なかなか現在の日本の実力からすると結構ハードルが高い訳です。従ってこれは何を意味するかと言うと、最近、景気の話をして、景気を持ち直していますよと言うと、そんな実感はないと言う反応がよく返って参りますが、これはある意味当然でありまして、戻っていると言ってもこのレベルなのです。そういう事と、もうひとつはこれが段々戻っていく為には、いわゆる景気を本格的に回復するためには相応の時間がかかるという所は、それはファクトとして認識しておかなければならないかなと思っております。
今、景気はあまり良くない、それからデフレだと言っている訳でありますが、その基本的な背景というのは、経済が作り出している供給能力、基礎的な体力として物が売れない、需要が不足しているという事になります。これはマクロの需給バランスが悪化している、というように言いまして、よく最近需給ギャップという言葉が出てきているかと思いますが、次のグラフは今のグラフにイメージを当てはめた物でありますが、ザックリ言うとこのようなト レンドで成長してきていて今ここですから、これが経済の基礎的な体力で実現出来るところだとすれば、この間が、需給ギャップなのです。これは内閣府の推計で、約35兆円でございます。比率にすれば、GDPの約7%でございます。従ってこれから財政政策、金融政策を考える上でも、なんとかこの需給ギャップが増えていくように、消費や設備投資が少しでも増えていくような環境をとっていくしかないのですが、この需給ギャップの大きさを考えますと、これも先ほどの繰り返しになりますが、ある程度時間をかけて戻していくという風な状況にならざるをえないというのが、厳しい現実ではあると思います。今、デフレの話を申し上げましたので最近のデフレの話をしますと、日銀はデフレを認めるのか、認めないのかで、一時随分大騒ぎになりましたが、このグラフはこちらが、消費者物価指数という一般的な物価の前年比を表したグラフでございまして、この1年半くらい物価というのは、大きく振れています。つまり昨年の今ごろはプラス2%ぐらいだったのが、今はマイナス2%程度ということで、過去最大の物価格の下落率であり、デフレだ、デフレだ、と言っている訳でございますが、これはなぜ生じたかと言いますと、石油価格が、皆さんご記憶に新しいかと思いますが、2007年くらいから、2008年の中くらいまで大きく高騰した影響が出ています。その後、それがはけてきて、今こういう状況にあるということでございます。このデフレに関しては、勿論、日銀もデフレというのを一般的な物価の下落が継続するというように定義すれば、デフレだと思っている訳ですが、言いたいことは2つございまして、ひとつはここで2%ということなのですけれども、人によっては非常にデフレだということで、物価が非常にどんどん切り下がっていっている状況ではないかというように印象を持たれている方もいらっしゃるのですが、さすがにそこまでではないのです。現在で、つまりマイナス2%くらいでございます。これは石油価格の影響を除いたもの、緑色の政府の方の系列を見ると、これは大体1%くらいです。従って大体石油価格の要因を除くと、マイナス1%くらい前年に比べて下がっているという、緩やかなデフレ、政府も緩やかにと言っているのですが、緩やかなデフレという事でございます。それからもうひとつは、こちらの右のグラフを見ていただきまして、これは物価の前年また景気の導入で水準でありますが、物価は下がってはきているのですが、実は2007年のこの辺のレベルに戻っている状況なのです。つまり、先行きに向けては当然デフレ圧力があって十分注意していかなければならない状況だとは思うのですが、これまでのところどんどん物価が引き下がっていってというような状況ではないというところは、ひとつ冷静に受けとめておく点ではないかと思います。こう言うと、いやいや今は消費者の節約思考であって、企業は激烈なる物価競争にさらされているのだと、だから物も売れなくて、また物価が下がってとデフレスパイラルではないかという反論を受ける訳ですが、勿論そのような個々のレベルで見れば、そういう状況が強まっていることが事実なのですが、そうかと言って現状ではそのような大きく物価が累積的に切り下がってきている状況では必ずしもないというのが私どもの評価であって、それをどう表現するかが非常に難しいところなのですが、そういったところでございます。
来年以降、我が国の景気はどうなるのか、10月末に日本銀行ではレポートを発表しまして、その見方を省略、要約したものがこちらでございます。
基本的には来年以降も海外経済の改善等々で、景気を持ち直していくというのが日銀の方式の見方でございます。ただ、来年度の半ばくらいまでにかけては、この持ち直しのペースというのは非常に緩やかになると、海外の回復ペースというのも先ほども申し上げましたように1%程度になりますし、日本国内に目を向けると、雇用賃金の調整圧力もかなりあるということでございます。
最近、二番底のリスクということで、二番底がくるという風に言われておりますが、二番底をどう定義するかと適切な表現かはどうかとさて置くと、日銀の見方としても来年半ばまでの間に景気の勢いが一時的に鈍るというような可能性があると見ています。最近、日銀の審議員の一人であります須田が講演の中で、一時的にマイナス成長になるかもしれないとかなり踏み込んで言ったのは、そういった局面があるかもしれないということでございます。これは全政権の経済政策から、うまく今の政権の経済政策にどうバトンタッチされていくか等々踏まえて、そういった一時的に鈍る時期を歩むと思うのですが、ただ日銀の見方としましてはそうは言え前緊急経済対策という二重補正もありましたし、我々の深山荘でしょうけれども、内外の政策当局が景気をサポートしていく姿勢を示していること、それから冒頭でも申し上げましたような中国をはじめとした海外経済に支えられた世界経済の回復基調というのは、途切れないだろうということを前提に、その経済の景気の持ち直しというのは続いていって、徐々に2011年度にかけて成長率は高まっていくというような見方をとっております。勿論、経済というのは、シナリオ通りにはいきませんので、次々次々新しいプロットが出てきておりますので、当然、様々なリスク要因がまだまだございます。こちらに書いているような、長くは説明しませんが、色々なリスク要因がありまして、また円高が進めば、例えば企業の将来に対する見方が慎重になるといったような下降りリスクも当然ありますし、欧米の景気の回復の遅れというのもあるかと思いますが、そのような状況でございます。
それから物価については、デフレはどうなるかという事ですが、来年の初めくらいまでには日銀が見ています先ほどのグラフで2%くらい下がっているといった比率は、1%くらいに縮まるというように見ています。これは石油価格高騰の影響というのは、比較的きちんと分析出来ますので、そこがなくなっていけばということであります。そのまま少しずつ下落幅が縮小していくのですが、景気の回復ピッチというのもそれほど早くはございませんので、2011年くらいまでは物価の下落基調が続く、これは日銀の見通しでございますけれども、こういったかたちで3年間くらい、少なくともマイナス基調が続くというように見ているところでございます。
それで、景気物価にも様々なリスク要因がありまして、下降り要因だけではなくて中国等の景気が過熱してくると、当然世界の市況が高騰するということもありますのでプラスの要因にはなる訳ですが、例えばこの二番目の中長期的な予想物価上昇の下振れ、これがひとつの今後のポイントではないかと思っています。これは何かと言いますと、企業の方、あるいは家計の方が将来に対してどう物価を予想するか、先行きの見方でございます。これが今後下振れてくる状況になると、非常にまずい。節約思考がより強まる、それを受けて企業の価格競争がより強まってくる状況が出てくると、あまりよろしくないということでありますが、景気も気からと言いますが、実は、デフレも気からの部分が多くて、今やや私個人的に心配しておりますのは、非常にデフレだ、デフレだと、皆様に擦り込まれていくことが、更に支出行動を抑制していくというプロセスが働き初めてないかということです。これが出てきますと、悪循環でいわゆるデフレスパイラルというような状況のリスクが高まって参りますので、今やはりその辺は日本銀行として非常に注意してモニターしているところでございます。
以上が我が国全体の話ですが、最後の時間、あと数分弱で道東の話を申しあげますと、道東の景気はどうであるかと、道東と言っているのは、釧路・根室・十勝というのが我々道東と呼んでいる訳ですが、実は今週の月曜日に、12月の新しい短観を公表させていただきました。実は今回、状況判断利合い、このグラフで言うと赤の線ですが、これはここ二期、2四半期、改善してきたのが横ばいになりました。残念ながら。全国、それから北海道全体で見ると、わずかながら三期連続の改善になったのに比べれば若干弱い結果でございます。道東の製造業は三期連続で改善になっているのですが、非製造業の方が少し小幅悪化になった事もございましてそのような状況になりました。少し振り返ってみますと、道東の景気指標としてこのデータを捉えますと、大体2007年くらいからダラダラ下がってきて、今年の春がボトムでそこから少しずつ戻ってきているという状況にあるわけです。これが今横ばいになって、先行きについては非常に慎重な見方でございます。全体としてはマイナスエリアですから、景気は良くないということであります。こういう推移でしてきているとうことでございます。
この北海道全体で比べても少し弱い結果が出たのはなぜかと言うと、当地の産業構造にかなり影響されておりまして、こちらの細かいグラフで説明しますが業種別、当地の主要産業であります食料品関係、水産加工、食料品、それから建設業、この辺当地の大きく影響を与えるのですが、これが軒並み下がったということでございます。赤が食料品ですがこれがこう下がりました。こちらの建設ここが赤ですがこう下がりました。これが効いています。それからこちらで言うと点々の小売りです。消費の低迷を受けて小売りも下がっていますし、この飲食店・宿泊というのは観光を含んでおりますが、これも多少下がったと。要は当地の主力産業というのは内需主導型、内需型の産業が多くございまして、そこそこ下がったというのが、大きな要因でございます。
一方で、管内にも一部機械関係、こちらの製造業の機械関係は上がっておりまして、これは一部輸出する産業が含まれていますので、全国と同じような動きを示していると。その総計が以上のような状況になったということでございます。
実はこの結果は、私なりには最近の講演で申し上げていた見通しと大体、残念ながらマッチしておりまして、やはり当地の産業構造を考えれば、今後政策支援の効果、例えば公共投資の効果等がだんだん消えてきた時の、ダウンサイドリスクが全国比では高いかなと。従って来年にかけて、少し踊り場局面あるいは、停滞局面に入ってくるかという見通しを述べていたのですが、大体そのような感じになってしまいまして、多少タイミングが少し早いかというような気がしています。
そうした中で先行きの状況について展望をまとめてみますと、ひとつの明るい材料もあります。これは当地の設備投資の企業さんの計画をまとめてみたものでありますが、これは今までどんどん下がっていたのですが、ようやく下げ止まり感が出て参りました。まだ全体の年度計画としては40%のマイナスなのですが、上期と下期で分けてみたら大分下期は上方修正されてきているのです。まだ下がっていますけど下がり方が大分弱くなっていっているのは事実であって、少しずつではありますけれども、業種によっても違いますが、少しは、少し従来型の設備投資をしてみようとか、そのような動きも少し出てきた、これは非常に明るいサインだと思っております。
医療のもとで話をまとめてみますと、考えについては当面現在の情勢です。全体としては低水準ですが一部の持ち直しが続くというように見ていて、先行きはやはり、来年の春くらいが、クリティカルな、特に重要なポイント。それは何故かといいますと、公共投資の効果が切れるのがその辺だということでありますが、その辺がポイントではないかと思っています。ただ全国の景気が大きく崩れない限りにおいては、ある種、踊り場的局面ということで少し横ばい的に推理していくというように今回の短観も踏まえてみておりまして、それはどういうことかといいますと少し戻りますが、管内の景気というのはこのように推理しているのです。踊り場的というのは、例えば最近ですと、これは実は全国全体にも言えることでありまして、これだけ大ショックが例えば全国であった時に、真っ直ぐスムーズに経済成長していくというのはむしろ楽観的な見方でありまして、多少基調は持ち直しでありますけれども、上げ下げを伴いながらいくと、海外の政策当局の方というのは景気の先行きのパスをバンビーと呼んでいまして、でこぼこ道だと言っているのですね。まさにそういう状況が我が国全体にも言えるし、この道東のエリアにも言えるのではないかなと思っております。
それから当地としては、やはりここに書きました2つの留意点がございます。来年度予算のミクロ的影響というのはどういう事かといいますと、やはり来年度予算を展望すると、非常に再分配的な色彩が強いと、ある所には投入するけれどもその財源は他の所をやめて投入してくるという再分配的色彩が強いものですから、国全体としては景気刺激的予算になったとしても地方、あるいは業種で、非常に個別の影響の出方は違って参ります。これは公共投資はもちろんそうですし、それから足元道東といえば農業関連のプロジェクトが、予算がつく、つかないという話がありまして、そういった個別の業種の影響度は少し留意していく必要があることと、もうひとつは去年の不作の影響です。これは直接的には収量の一部は当然補填されますので、直接的には全部効いてくるという訳ではないがそういう所、あるいは今、牛乳やチーズが売れなくて酪農が非常に生産が鈍化している。そういった所は注意していく必要があるかと思っています。
ということでトーンとしては、だんだん尻すぼみに暗くなったような感じはありますが、ポイントとしましては、当地としては大崩れするリスクというのは、まだまだないのではないかと。踊り場、あるいは停滞というと人によって受け止め方は違いますが、多少上げ下げをしながら推移をしていくのが当面、来年の状況なのではないかと思っております。
一番最後に日銀はどうするんだと、もっと何かやれという話は常々している訳でございます。日銀の当面のスタンスとしましては、これまで役員等が色々申し上げておりますように、粘り強く低金利を続けていくということに尽きるところであります。個別の政策については先般の金融緩和の強化等々もありまして、今の今日私が申し上げてきたような我が国全体の状況から考えれば今の政策が一番副作用がなく、効果があるだろうという事でとっておりますが、当然経済というのは刻一刻、変わるところでございまして、そうした今日私が申し上げた中心的見通しからどれだけ現実が離れるかを常々点検して、悪い方向に向けば当然コストベネフィットを考えつつ新しい薬を投入していくというのが、多分本部の考え方であると思います。大体そういう観点から私の当地におけるそのような面での役目というのは、皆様方から是非こういった場、それからここ以外の場でもお話を聞かせていただいて、それを役員等に報告して金融政策を決める立場の人間の頭を形作っていくことだと思いますので、是非また引き続き、色々意見交換をさせていただければと思っております。本日は私から、以上でございます。
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12月24日(木) 18:00~30:30 釧路キャッスルホテル
「上期を振り返って」
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担当:理事会 |
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合計・・・758,000円 |
(敬称略) |
脇 弘幸・・・・おせちが当たりました。ありがとうございます。 |
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広報会報委員会 担当:工藤 彦夫 |