2013-2014釧路ロータリークラブ　第11回（通算3281回）例会

会長の時間

会長挨拶　吉田　秀俊　会長

　皆さん、こんにちは。朝晩だいぶ涼しくなって、今日は『中秋の名月』です。お天気も良く素晴らしい月が眺められると思っております。 　３日前に釧路を襲いました『台風18号』 ですが、釧路市内でも多くの被害が出ました。特に釧路町の別保地区と厚岸に大変大きな被害が出ております。今まで台風が発生しても、たいてい釧路に来るころには、熱帯低気圧となり勢力が衰えますが、近年、太平洋側の海水温度が上がっていて、勢力が衰えないまま釧路へ来ました。今回はそのようなことで非常に大きな被害をもたらしたと出ております。これからこの時期は、地震や津波だけでなく台風に対しても防災意識を持たなければいけないと痛感した次第であります。 台風18号、釧路地区に大分被害をもたらしましたけど、今回行った『mizu-karaプロジェクト』のメンバーもこの台風18号に翻弄されました。釧路へ帰る16日と台風が上陸した日が重なってしまい、朝からテレビやネットとにらめっこをして、なんとか帰れる算段はしましたけれども、午前中の便はＡＮＡとＪＡＬ共に全便欠航で、空港内は人で人で、ごった返していました。払い戻しや乗り換え手続きの人たちで、かなり待ちました。 我々は13時50分発のＡＩＲＤＯを予約して、ありがたいことにＡＩＲＤＯだけは欠航していませんでしたので、「なんとか帰れるのでは」と、いちるの望みを持ちながら空港で待っておりました。結局２時間くらい遅れて釧路空港に17時30分ころ到着しました。 釧路空港に着いたら、我々が想像していた以上に釧路地区が暴風雨の真っ只中で、空港から家にやっとたどり着いたという感じでした。５人中４人は家へ帰れましたが、残念ながら、別保に住んでいます荒井社会奉仕委員長は家へ帰ることが出来ずに市内で一泊して、翌日帰ったと聞いております。荒井委員長だけではなく、今回釧路から９人行きましたが、他にベイクラブの会長と幹事はフェリーやレンタカーを乗り継いで17日の深夜２時に帰って来きました。北川ガバナー補佐は翌日（17日）の最終便で帰って来たそうです。 『mizu-karaプロジェクト』の工程はすべて予定通り行きましたけれど、帰りの段階でトラブルが起こりましたが皆さん無事に帰ってきましたので事なきを得ました。『mizu-karaプロジェクト』に関しては、今日のプログラムで脇幹事と片桐副幹事の方から詳細の説明をいたしますので私の会長挨拶はこれで終わらせていただきます。後ほど私、『mizu-karaプロジェクト』の報告がありますのでこれで終わりにいたします。以上でございます。

本日のプログラム

mizu-karaプロジェクト

プログラム委員会　委員長　長山　敏政　会員

　それでは、プログラム委員会の方から、本日のプログラムを進めたいと思います。先ほど吉田会長のお話しにも少々触れられておりましたが、先日福島にお水を持って行くということで『mizu-karaプロジェクト』に参加いただきましたのでご報告をいただきたいと思います。 それでは、吉田会長よろしくお願いいたします。


吉田　秀俊　会長

　それでは、『mizu-karaプロジェクト』についてご報告させていただきます。以前からお話しをしていましたように今回の三連休の14・15・16日を利用して、2500地区からは10名、うちのクラブから６名、総勢10名で福島へ行って参りました。福島では、2530地区の財団委員長の平井さんが工程を全て企画してくださいましたので、その工程に従って行って参りました。 　15日は、かなり雨が酷かったですけれど、新幹線で福島まで行き、到着後はマイクロバスで出迎えていただき、その後『水の贈呈式』を幼稚園で行いました。 それから被災地である南相馬市へバスで向かいました。道中、酷い大雨で「どうなるのかな」と思うくらい酷かったですけれど、無事南相馬市のレストランに着き『昼食会』を行いました。近隣のロータリアンが30名ほど集まっていただき、名刺交換や意見交換をさせていただきました。 今回、『mizu-karaプロジェクト』として水を贈りましたが、「以前から被災地にいろいろな支援物資や救援物資が来ますが、なかなか大勢で現地被災地を訪れない」ということでした。「水をいただいたことは大変嬉しいですけれど 皆さんが現地へ来て惨状を見ていただくことは非常にありがたいこと」と言い、「皆さんが地元に帰りましたら『まだまだこういう状態ですよ』といろいろな場を通じてアピールしていただきたい」と言っておりました。 食事中も非常に雨が酷くて「これはバスから降りられないな」と思いましたが、食事を終えて浪江町へ向かう途中で雨が奇跡的にあがりました。浪江町の被災地へ行って、テレビ等でも報道されていた請戸小学校の前を通りました。ここには『15時38分を刻んだ時計』がそのまま置いてありました。「２年半が経ってもまったく手つかずのまま置かれているのかな」と感じました。道中の水田も本来なら、今の時期"黄金の穂"が垂れているでしょうけれど、その水田も跡形もなく、こちらでは見ることのない草がぼうぼうと生えていました。聞くところによると『セシウム』というのは『カリウム』に似た成分で、植物の成長を促すような働きがあるとのことで「異常に草木がすぐ伸びる」という話しをしていました。街並みは残っていますが、人影が全然見えません。ただ荒れ果てた廃墟と草ぼうぼうの庭が見えている。そのようなこと、いろいろなことを見させていただきました。 今回、水を贈ったのですけれど、現地へ行った我々は、この惨状をいろいろな形で皆さんにお伝えしていくことが義務なのかなと感じて帰ってきました。 今回に至るまでのことや行ってからのことに関しては、脇幹事や片桐副幹事からご説明がありますので、私はこれで終わらせていただきますけれど、『感謝状』が届いておりますので読み上げさせていただきます。 「貴クラブは、この度の『東日本大震災』に対し『mizu-karaプロジェクト』を通じて摩周湖の水のご支援を賜りましたことは、誠に感謝にたえないところであります。よって深甚なる感謝の意を表します。福島市立幼稚園協会理事長・福島県産婦人科医会県北地区幹事・国際ロータリー2530地区福島中央ロータリークラブ様から連名でいただいております。 今回の水は、被災地の方に全て行くと思っていましたが、それだけではなく幼稚園や産婦人科に水を提供して「特にお母さんが水に対して非常に心配をしている」ということで、「この北海道の『摩周湖の水』をいただいたことに非常に感謝をしている」と皆さん言っておりましたので、皆さんにご報告します。 では、私の報告を終わらせていただきます。ありがとうございます。


脇　弘幸　幹事

皆さん、改めましてこんにちは。私からは、今回、７分区と分区内の８クラブで取り組みました北海道より福島へ水を贈る『mizu-karaプロジェクト』、この事業名が少し長いのですが、『原発被災地福島へロータリーロゴマーク入り飲料水ペットボトル支援事業』と非常に長い事業名ですが、これの流れについてお話をさせていただきます。 この事業は、福島原発による放射線被災地の中で、今年の春から立ち入りが許可されて、一時帰宅をする被災地住民の皆さんに、ペットボトル『摩周湖の水』の提供をして、被災地の皆さんを支援するという事業です。 皆さん、ご存じのとおり、2010年の７月からスタートした『未来の夢計画』があります。これが、３年間の試験段階を経て、今年度より新しい２つの補助金モデルが導入されました。その補助金モデルが『新地区補助金』と『グローバル補助金』です。今回の『mizu-karaプロジェクト』は、この内のひとつ、新地区補助金を使っております。 この新地区補助金は、クラブと地区が地元や海外の切迫したニーズに取り組むプロジェクトを実施するための補助金になっています。新築補助金についてお話をしますと非常に長くなるので割愛をしますが、今年度７分区に対しての『分区への振り分け補助金』というものが43万円あったのです。分区への振り分け補助金を各８クラブで分けると53,000円から54,000円程度になるので、この補助金をいかに有効的に使おうかと考え、今年度は分区内の８クラブがひとつになり、ひとつの事業をした方が効果的だろうということで、釧路クラブが代表幹事クラブとして地区ロータリー財団へ申請を出して、mizu-karaプロジェクトを進めてきました。 昨年、マッチング・グラントでお世話になった中標津ロータリー財団の笹谷副委員長から、色々と今回もご指導していただきました。この振り分け補助金にプラスして地区の特別補助金30万円を上乗せして、それに分区と各クラブの資金をマッチングさせ、ペットボトル1万本を福島に贈ることが出来た事になります。 ９月５日に「発送式」を行って、15日に福島で贈呈式が行われて、16日の台風の中、何とか帰ってきました。 今回、福島訪問では福島市から川俣町・��舘村・南相馬市を通って、浪江に行ってきました。浪江町を見てきたのですが、駅も商店街も病院もそのままの状態で、もちろん誰も住んでいません、誰もいません。と言うよりも、住めない町になっています。聞くところによると「元気なのは雑草とネズミぐらいだ」と。犬や猫はずいぶん減っているが、その代わりネズミが繁殖をして頑張っているそうです。山に行くと豚と猪が掛け合って、イノブタが増えているそうです。そのような話を聞きました。 ２年半経っても、全く解決の糸口さえ見えないのですが、この釧路で私は生まれて、ここで生活をしていて、ここで仕事をさせてもらっているのですが、普通の事が非常に幸せに感じたと思って帰ってきました。当日、行った状況については、このあと片桐副幹事からお話をしますので、私からは以上です。お話を終わらせていただきます、ありがとうございました。


片桐　典行　副幹事

私からは、荒井委員長に代わりまして現地の様子を、写真を交えてご報告したいと思います。 『mizu-karaプロジェクト』、15日の朝、福島駅に着き、みんなでこのバスで移動しました。 移動先の幼稚園で贈呈式を行いました。吉田会長と先方の方がお受けいただきました。真ん中が北川さんです。最後、記念写真を撮りました。これは幼稚園の玄関なのですが、実はこの下に砂場があります。外で子ども達が遊べないそうで、青いブルーシートの上に砂を敷いて、そこで遊んでいるところです。これは、昼食をいただいた時です。雨が酷くて、このような感じになるのですが、小船井さんがお話をしている最中が一番激しかったと思います。食事はこのメンバーと、当日2530地区の18クラブが参加して頂きました。その他に、福島中央ロータリークラブ、福島南ロータリークラブ、保原ロータリークラブ、浪江ロータリークラブ、小高ロータリークラブ・花巻中央ロータリークラブ・会津若松南ロータリークラブ、いわき勿来ロータリークラブです。 　この後、バナーの交換をしました。その場所でバナー交換するとは思わず、脇幹事は雨の中をバスまでバナーを取りに行くという大変なことがあったのですが、無事バナー交換を終えることが出来ました。 実は、「入ってはいけない所に入場するということで、許可証を取らなければいけない。止められたら身分の証明をしなければならない」と、かなり脅されたのですが、全くそういうことはありませんでした。このような許可証をとって、危険な地域に入っていくということです。これは浪江町、人が全く住んでいない町の中です。ガイガーカウンターという計器を持ちながら、その中をうろうろしておりました。通常0.1μぐらいだと思うのですが、0.7〜0.8に上がってしまう。これ、被曝最中です。このように町の中は誰も居ないので草がボーボーで、全く人気がない状況です。ガイガーカウンターを持った荒井さんと�駐c野さんが２人で「この位、出ています」計っていて、この時は0.7μ位だったと思います。 これは同じ町の中です。すでに壊れていて誰も戻ってきてないし、それを直す人もいなくて、このように放置されている状態です。これもそうです、この家の中は、出て行った当時のまま。お茶などもそのままです。 　これは、ここから離れて、原発の方にどんどん近づいて行きます。請戸に向かって行き、これは請戸橋です。ここに小学校があって、ここも見てきました。ここから先は、このように草原に見えるのですが、向こう側が海です。３・１１に津波に遭った所でして、昔からずっと家が軒並み建っていて、普通の住宅街だったそうです。家が流され、船が流れてきて、車も全部そのまま。そこに雑草が生えているので、一見草原のように見えるのですが、全く何も片付いておりません。これは瓦礫が道路の淵に寄せられてそのままです。これは流れてきた船、片付けられてはいない。 これは請戸小学校です。生徒さんは逃げて助かったのですが、ここの時計は、3時38分に津波が来て止まった状態です。１階は、ガラスが全て割れていて、ここまで水が来たのが分かります。２階はガラスが大丈夫でした。 これは、我々がいた所から、福島の第一原発が見えて、距離が4.5�q位だと聞きました。ぼんやりと見えるのですが、諸悪の根源がここにあるのかと思うと少し恐ろしかったです。　これは請戸で撮った記念写真ですが、後ろの風景と皆さんの顔と少し合わないのですけど、こんな状態です。 夜になって福島に戻り、先方様から感謝状をいただきました。これは、会長がいただいた感謝状です。我々の方からは目録を渡して、お互いに交換しました。真ん中にいる方が福島中央ロータリーの会長様です。 ここからは番外編です。前日（14日）の夜に着いたのですが、屋形船に乗ってきました。墨田川を上流に向かって上って行くのですが、これが内部です。中はお座敷になっていて、揚げたての天ぷらやお刺身を食べさせていただきました。これは東京タワーです、上って行くとスカイツリーが見えて、ここがアサヒビールの本社です。なぜか私が真ん中に乗っていて、どちらが会長か分かりませんが(笑)、そのように楽しくやらせていただきました。屋形船の屋根に乗せてもらえるのですね、そこで５分から10分楽しんで、スカイツリーをバックに写真を撮ってきました。以上、簡単ですが、私の報告にさせていただきます。 ありがとうございました。





プログラム委員会　委員長　長山　敏政　会員

　会長、脇幹事、片桐副幹事、お話をどうもありがとうございました。予定しているプログラムがもう１本あって、皆さまには来ていただいたときに入口で番号を引いていただきましたが、いま３人の貴重なお話も聴けましたし、『３・１１を忘れるべきでない』という良いお話しを聴かせていただけましたので、本日はもうひとつのプログラムは、中止とさせていただきます。この埋め合わせは、また次回にということで考えたいと思いますので、本日のプログラムはこれで終了とさせていただきますのでよろしくお願いいたします。どうもありがとうございました。

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ニコニコ献金

お名前（敬称略）	内　　　　　　　　容
後藤　公貴	「炉ばた鱗」の開店にあたり沢山のご厚情を頂きありがとうございます。今後も精進致します。
吉田　秀俊	mizu-karaプロジェクトを無事終えて台風にもめげず帰って来ました。
下川部　善彦	欠席が多く反省しております。
木下　正明	おかげ様で無事にお祭り、女相撲盛況に終えることが出来ました。
	累計　428,000円