2013-2014釧路ロータリークラブ　第17回（通算3287回）例会

お客様挨拶

ＲＩ2500地区 貝嶋　政治地区大会実行委員長
春日　賢二　釧路ベイクラブ幹事

皆さま、こんにちは。先日の地区大会におきましては、全員登録していただき、誠にありがとうございました。ご存じのように、葭本ガバナーが、突然の入院ということで、一時は真っ青だったのですが、桜田直前ガバナーと３人の研修リーダーのおかげで､何とかプログラムを無事終了することができ、非常に感謝しております。こちらの清水パストガバナー、小船井パストガバナーには感謝しています。どうもありがとうございました。 どういう手違いか、地区大会の記念品の数が足りなくなりまして、一時的に釧路クラブの方の大事な記念品をお借りして、出席者の方にお配りしたのですが、本当は今日の午前中に届いてお渡しできる予定でしたが、遅れていて、この例会に参加する時には間に合いませんでした。次週、お持ちできると思います。このようなトラブルはありましたが、大きな問題にならずに、地区大会が終了できて参加された方も、満足して帰っていただけたので、非常にありがたく思っています。 葭本ガバナーのことなのですが、今は入院中です。私が、初めに見たのは西クラブさんの公式訪問の時に、ガバナー同行で、一緒に西クラブさんに行きました。その時、顔が真っ青で食欲も全然なくて、「どうしたの？」と聞いたら「４〜５日前から、ほとんど食欲なくて食べてない。水ばかり飲んでいる」状態で、これは大変だということで、西クラブさんの公式訪問のあと、病院で検査をしたら、血液検査で「貧血がひどくて、正常の半分くらいしかヘモグロビンがないという状態。これはどこかの消化管出血だろう」ということでした。普通、消化管出血の場合は、便が真っ黒くなるのですぐ分かるのですが、食欲がなくほとんど食べていないので、数日間便が出ていないということだったので。確認は出来なかったのです。 普通、その状態だと、すぐに入院してもらうのですが、公式訪問最終日の前で、次の日に東クラブさんとうちのクラブの２つが終われば、すべての公式訪問が終了という状態だったので、「公式訪問だけでも、すべて終わらせたい」ということで、点滴をして次の公式訪問に出ていただきました。公式訪問がすべて終了したあとに、もう一度、血液検査で調べてみたら、前よりも貧血が進んでいたのです。出血が止まっていたら、何とか地区大会を乗り切れるのではと思っていたのですが、まだ出血が止まらず、貧血が進行していて、「とても地区大会を乗り切るのは難しい」ということで、日赤に入院しました。 日赤には、息子さんが研修医として勤務されていたので、心強かったと思います。その時に、内視鏡で検査をしたら、胃に出来た膿腫（液体が貯まった袋）が10�p位の大きさで、しかも袋が裂けていた状態だったのです。普通、潰瘍の場合は内視鏡で電気メスを使い焼いて出血を止めるのですが、そんな状態なので、簡単に出血を止めることができない。それから、脳梗塞で血液を固まりにくくする薬を飲んでいたので、それの影響もあって、じわじわと出血が続いていたと思います。それで完全絶食になり、「爆弾抱えているのだから、絶対に地区大会は駄目です」と主治医の先生から告げられて、なくなく地区大会には出られなかった状態です。 先週の金曜日に手術をしました。結局、胃を半分くらい切除し、それと小腸・大腸を10�pずつ切ってつないで手術が無事に終わりました。葭本ガバナーは、前回の脳梗塞の時は健康に注意して痩せたのですが、すぐにリバウンドで元に戻っています。今回は膿腫自体が悪性ではないので、手術をしたら完全に治る病気です。しかも、胃が半分になっていますから、食べたいと思っていても、そんなにたくさん食べられない。ということで、１ヶ月ぐらいの入院ですが、退院した時には、以前よりもされに健康的になって戻ってくると思います。その節は、皆さん、温かくお迎えください。本日はどうもありがとうございました。

「感謝の意」　ロータリー財団管理委員会からのメッセージ

代読　吉田　秀俊　会長

　「本日は、国際理解と平和の目的のために、多額の寄付をしていただいた小船井パストガバナーに心より感謝申し上げます。このようなご寄付は多くの人々の人生を大きく変える財団の人道的協力金プログラムに対する小船井パストガバナーの熱意とご支援の賜り物であります。よってレベル３の大口寄付者になられた小船井パストガバナーに、ささやかではありますが、感謝の品をお渡ししたいと思いますので、どうぞご登壇お願いします」
　今回、大口寄付者となられた小船井パストガバナーのおかげで、子どもや青少年に希望がもたらされます。人類と未来に対するこのような投資への感謝の気持ちとしまして、管理委員会に代わり、クリスタルの盾とダイヤモンドのピンを贈呈させていただきます。クリスタルの盾には小船井パストガバナーのお名前とそして平和の象徴であります鳩とオリーブの枝が彫り込めています。それではどうぞお受け取りください。




小船井パストガバナーより一言

清水先生よりは出していませんので、それだけお伝えします

会長の時間

会長挨拶　吉田　秀俊　会長

今、小船井パストガバナ−が話していたとおり、今回メジャードナーとして累積額が500万円なった方に贈られる賞です。当クラブには、もう１人、清水パストガバナ−もメジャードナーになっています。この最高は、ダイヤ４つ入りのピンで、1000万円以上となっていていますので、お二人にはそれを目指して頑張っていただきたいと思います。我々も少しでも近づきたいと思っています。 今回、前年度のロータリー財団への寄付が地区内２位だったのですが、このような大口寄付者がいて、そのパーヘッドがかなり高額なっていることを皆さまにお伝えしまして、会長の挨拶とさせていただきます。以上でございます。

本日のプログラム

お客様へのおもてなしの心について

全日本空輸株式会社　釧路支店長　井上　かおり　様

　皆さん、こんにちは。ただいま紹介いただきました井上と申します。今日は、知っているお顔も多々あり、知っている方たちは「私がお酒を飲んでいないので話すのは大丈夫だろうか」と、きっと素面で話すので滑らかに話せないのではと心配しているかとも思いますが、どうぞ宜しくお願いたします。 　今日は「お客さまへのおもてなしの心」ということで、お話しさせていただきます。私たちのＣＳの取り組みなどを例にしながら、お話ししたいと思います。 いま、長山さんからご紹介いただきましたが、私は、「苫小牧生まれです」と言っているのですが、実は函館の方にある江差町の生まれでして、新聞に書く時に、面倒なので苫小牧と言っていますが、高校まで苫小牧にいました。私は大学も出ていなく、ビジネススクールを卒業しています。簡単ですが、職歴を書いています。1980年５月12日に全日空苫小牧支店に中途採用されました。私の誕生日も５月12日です。 ここを見ていただいたら分かると思いますが、1980年2006年の約26年間、苫小牧支店におりました。その当時は、このように総合職になるとは思いませんで、地域限定職として苫小牧に務めておりました。ただ、社会が変わってきて、このままでいたら支店もなくなってしまうのではないかという会社の統合も進んでいたので、多少なりと時代の流れを察知して、総合職になったということです。 　ここに、ＡＮＡセールス北海道とありますが、私の会社のことで申し訳ありませんが、営業部門は全日空で行っていましたが、2006年頃から全日空の営業部門は全て、子会社・ＡＮＡセールスに委託しております。現在、北海道という名前が消えて、2013年の１番下を見ていただくと分かりますが、私は、全日本空輸株式会社と兼務でＡＮＡセールス釧路支店を兼ねております。 皆さんは、ＡＮＡのことをアナとおっしゃいますが、正式には『ＡＮＡセールス』という会社になっています。営業として皆さんを訪問するのはＡＮＡセールスのみとなっていますので、どうぞご承知おきいただければと思います。ホテルのクラウンプラザさんも全日空ホテルからＡＮＡクラウンプラザホテルとなりましたが、あちらの名称もＡＮＡということになりますので、覚えといてください。 はじめにということで、読ませていただきます。 「航空会社は、定時制を持って安全に乗客や貨物を目的地に運ぶ使命を持っていますが、果たしてそれだけでしょうか。私たちは、営業・予約・空港とそれぞれの部分で、お客さまと接する機会を多く持ち、客室乗務員においては、飛行機に乗っている間のおもてなしなど乗客を安心させ、くつろがせることを重視するホスピタリティー産業としての一面を強く持っています」 千歳から釧路まで、運航して約40分ですが、もちろん客室乗務員は、非常時の脱出の要員としておりますが、皆さん、飛行機に乗って揺れたりすると「ただいま、気流が悪くて揺れております」とその一言で、安心できるのではないかと思います。客室乗務員が持っている"たった１つの言葉"や"おもてなし"などが、航空業界にとっては、重要なこととなっています。昨今、ＬＣＣが飛んでいますが、あれほど経費削減で安い運賃を作っているＬＣＣにおいても、サービスやおもてなしをしていないかというと、決してそうではなくて、おもてなしやサービスなどはＬＣＣでも独自のサービスを行っています。 マーケティング部会の第一人者が、言っている言葉があるので、紹介させていただきます。「一般的には航空会社とは、Ｘ地からＹ地へ飛ぶ飛行機の座席を売っている業者と考えられる。しかし、もし航空会社が自社製品をそう考えてしまったなら、その会社は消え去るだろう。なぜならば、航空会社の自社製品には、強力かつ決定的な隠れた特性すなわちサービスがついているからだ。これがなかったら全く別の製品になってしまう」。 　航空会社においてサービスは必要不可欠なものと思っています。最近、おもてなし、あえてやりませんけども、2020年の東京オリンピック招致で有名になっています。 では、サービスとホスピタリティーの違いはなんでしょう、語源を調べてみました。ご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、サービスの語源はラテン語では「サービタス・奴隷」という言葉から発生したということです。それから英語のサービス・奉仕という言葉になったそうです。ホスピタリティーはラテン語で「ホステス・客人の保護者」から発生して、今はホスピタリティーと呼ばれるようになっています。日本においてサービスといえば「形がない売りもの・お金を出した人が得になるような行動・役務」などを意味します。こちらのレストランでも、何かをしてもらったこと・"付加価値"に対するもので、サービス料を取っているかと思います。ホテルなどもまさにそうです。 　海外に行くと、よくポーターさんなど荷物を持ってもらった方にチップとして渡している。これは、あくまでもやっていただいたことの対価に対するお金で、サービスという形になります。 「ホスピタリティーとは」ということですが、旅人が巡礼の旅の途中で、空腹やのどの渇きを覚えたり、疲労や病気を患った時に、現地の人たちが旅人に愛の手を差し伸べたことに由来しています。ですから、ホスピタリティーというのは、疲れた旅人に対して、無償の飲食をもてなしたり、看護を施したり、宿泊施設の提供をしたことに始まります。これらの事実からも分かるように、『人・物・施設の提供者＝ホスト』が『その利用者＝ゲスト』に喜びや感動を与え、ゲストの喜ぶ姿を見て、自分たちも喜ぶことがホスピタリティー精神ということです。 　この間、私、長倉洋海さんの写真を見に行ったときに、シルクロードの写真がかなり出ていました。中に注釈があって、「砂漠の遊牧民の方たちは、自分たちの食べる物もどうなるか分からないなか、自分が行った時に歓待をしてくれた」ということが書いてありました。ホスピタリティー・おもてなしは、日本だけでなく、世界中の皆さんが心の中に持っているものだと思います。それは裕福だから持っているものでもなく、貧乏だから持っていないものでもないのだと、改めて感じました。 　昨今、もてなし経営といわれていますが、もてなし経営とは社員の意欲と能力と最大限に引き出し、地域社会と関わりを大切にしながら、顧客に対して高付加価値・差別化サービスを提供する経営手法のことです。私たちも、もてなし経営について、どうしたら差別化を図れて、他社との違いを出せるかということを日々考えています。 実際に今、私たちが取り組んでいるのは、ＣＳ活動（顧客満足に繋がる活動）を行っております。私たちが入った時には、ＣＳという言葉はなかったのですが、ＣＳというのは21世紀に入ってから、重要性が高まってきたのだと思います。理由として２つあります。ひとつは、日本の人口が急激に減少してきているなか、国内市場が縮小傾向になり、リピーターを増やさなければ企業の存続すら難しいことです。そのためには、いかに顧客を作るかが重要な鍵となっていると思います。もうひとつは、今、グローバル化が進んでいくなか、国と国の国境の境目がなくなり、その結果、今までの価値観では通用しなくなってきて、国際化する顧客への対応に追われるようになってきたのだと思います。 航空業界においても、ＬＣＣが参入しまして、競争が激化している環境にあります。そういった環境のなか、今まで以上に顧客を意識した戦略が求められている時代がきたのではないかと思います。それは、私たち、航空業界のみならず、皆さんすべての産業においていえることだと思います。 実際にＡＮＡの取り組みについてお話しさせていただきます。ここの下にＣＳ推薦会議と書いてありますが、ＣＳ推進室というのが出来たのは2002年だったと思います。今までは営業本部にお客さまの声を聞くような部署があったのですが、正式にＣＳ推進部というのが出来たのは2002年になります。なぜ、出来たかというと、皆さんご存じのように2001年９月に同時多発テロがありました。あれによって、弊社は潰れるのではないかというくらいお客様が激減しました。国際線においてかなりの打撃がありました。合わせて、その年にＪＡＳとＪＡＬが統合したのです。それによって競争力が非常に厳しくなり、私たちとしては、このままではＡＮＡが潰れるつということが、私たちの中で言われるようになりました。その危機感によって、他社には真似できない"ＡＮＡらしさ"をいかに作るかということで、2002年にＣＳ推進室が出来ました。 このサービスクオリティマネジメント、より高いクオリティをお客様に提供するために、どうするかということですが、「お客様の声に徹底してこだわる」ということをスローガンに置きました。サービスや商品を、全てお客様視点で見直して、改善につなげる仕組みを整えました。ここに『ＰＤＣＡ』と書いてありますが、「Ｐ：プランを作ります。Ｄ：実際に商品を提供します。Ｃ：１番大事なのはチェック」と３つあります。顧客満足度調査で、機内アンケートやインターネット、年間６万件を超える調査を行っています。クオリティチェック（この品質で本当にいいのか）をしています。 今日、私が主に話したいのは「クローズドループ」（お客様の声の分析）です。サービスフロントのレポート。私たちのレポートもありますが、お客様の声をどうやって拾って、現場に生かすかということをＣＳ推進会議で主に取り組んでいます。実際にお客さまの声を聞いて、改善した内容があります。皆さんが乗った時、機内の『翼の王国』を見ていただけるかと思いますが、この中の後半ですが、「お客さまの声にこだわっています」として、お客さまの声・要望から改善したことをここに載せております。これは、明日から出る11月号です。中部国際空港の表示のコンビニ明細が『名古屋』となっていまして、「それでは小牧に行って良いのか、中部国際空港に行って良いか分からない」ということで、「今回、これを変えました」と載っています。実際にお客さまの声、「おっしゃるとおり」というのが沢山ありまして、常にどうしたらいいかという改善をしています。顧客満足を高めるための『ＰＤＣＡサイクル』を回している一例となります。 私がお話ししたいのは、お客さま接点におけるＡＮＡマジックということです。マジックといって機内で鳩を出す訳ではないです。これは何かといいますと、私たちが取り組んでいるお客さまの接点のなかで、ひとりひとりのお客さまを考えることを、ほんの１歩先リードをした期待を超えるものを想像していこうという、まさにおもてなしの心です。先ほどの長山さんがご紹介ですが、2004年の駒澤野球部が優勝した時に「深紅の大優勝旗が津軽海峡を渡ります」というアナウンスになりました。お願いしたのは地上のスタッフです。こんなことを言って欲しいということはありましたが、あの文章は私にはできないと思うのですが、その時の客室乗務員が「私が一生に一度しかない（次の年も優勝しましたが）その思いを伝えたもの」を、リレー方式で空港のスタッフから客室乗務員につなげ、あの言葉となりました。 会社には客室本部があるのですが、そこに頼むと「それは客室乗務員の仕事ではない」と断られるのです。「こういうことを言ってほしい」と言っても、いつも「駄目だ」と言われ、それで空港の総務にかけても「駄目だ」と言うのです。客室乗務員は、「いつも評価が同じになってしまうので、何かをやりたいと考えている」ということを友人の客室乗務員から聞いていました。まず、グランドスタッフにその思いを伝えて、最後にブリーフィングをする時に「それを言って欲しい」ということで実現したのです。 私は、その前から行っていました。「空港に苫小牧の井上から電話があって、また何をやるんだ、アイツは」ということでいつも怒られていました。「ちびっ子アイスホッケー部の皆さん、優勝おめでとうございます」など小さな事を行っていて、たまたま甲子園で文言が良かったから、あのように大きくなりましたが、実はずぅっと前から行っていました。 ＡＮＡマジックに戻りますが、今は、現場の判断である程度のことやれるようになっています。ただし、判断ガイドライン（私たちは、安全が第一です）と書いていますが、「安全は問題ないですか。確保されていますか。コンプライアンスに反していませんか。ＡＮＡとして誇りにできるサービスですか。お客さまにまた選んでいただけることにつながりますか」の要件をクリアしていれば、あくまで現場の判断でやってもいいということになっています。 どのようなことを行っているかというと、特に国際線で14時間も乗ったりする路線もあるので、お客さまといろいろなお話しをして、新婚旅行とか奥様が誕生日、結婚記念日や銀婚式の旅行、など皆さん様々なことがあって機内に乗り込んでいるのですが、そのことが分かった客室乗務員は手書きのメッセージを書いたり、バースデープレゼントを機内にあるパフェやケーキでオリジナリティあるケーキを作って渡して、みんなで歌を歌うなど。そしたら客室の皆さんも、一緒に歌ってくれたりする良いエピソードも沢山あります。たまに「やりすぎかな」ということがあって、お客さまは他の方の目もありますから、そのバランスが非常に重要ではないかいと思っております。サプライズ的なことも沢山あります。 今回、どのようなことがあるかいろいろな事例を見た時に、そんなに大げさなことではなく、お客さまからのメッセージというのは、もっとシンプルなものなのです。例えば、紹介しますが「搭乗時に、『こんばんは』と挨拶をしたところ、機内のＣＡが笑顔ですぐに『こんばんは』と返していただき、気分良く快適な空の旅になった」ですとか、「雪の中、必死に整備している整備士さんに心を打たれた」。飛行機が離陸するときに整備士さんが手を振っていると思うのですが、これはどんなに寒くても、私たち、全日空が始めたことですが、ゴールデンウィークだったら、鯉のぼりを持って手を振っていたなど。忙しいビジネスマンは、季節の変わり目も感じない中、非常に心が温かくなったなど小さなことを、メールや葉書でいただいております。あと非常に多いのがあります。それは清潔ということです。「機内のトイレがいつ入っても清潔だ」とお褒めの言葉をいただきます。「外航は明らかに汚い」と言われます。ＣＡの清潔感です、私は地上職なので髪を長くしていますが、髪の毛の先が出ては駄目なのです。確実に、中にいれるような髪型をしている、それは海外にないことで、外国のお客さまから「この清潔感は何だろう」というお話をいただいています。 そんな中で「おもてなしの基本」とはこれではないかと見えてきました。仕事はプロフェッショナルになる、これは当たり前です。さらに綺麗で清潔である、笑顔があるか、会話が出来るかということ。さらに加えると、機転が利いたり、ユーモアが言えたり、お客さまが何をしてほしいかということを想定して動く（これは察知する力＝洞察力が非常に大切）ことだと思います。これは、今日・明日、すぐにやれと言っても、なかなか出来ることではないものと思います。 私たち、100人いたら100人のおもてなしがある。同じ人でも、その日によって気分が違うこともありますので、その時に察知して動かないといけません。今日、栗林社長がきていただいていますが、三ツ輪航空さんが釧路空港を全日空の企業として動いていますが、彼女たちがいろいろなことをやってくれています。例えばこの間、道新さんが仙台の被災した子を呼んだ時、私がプレゼントを渡したのですが、「ポケモンは、ポケモンだ」と言っているのを聞いていて、帰る時に折り紙でポケモンを作って、お預かりした荷物にタグとして、「また来てね」というメッセージを付けて、釧路空港の担当者が贈ってくれたという話があります。 私たちが釧路に住んでいて何が出来るのかと思いますが、どんどん観光客が増えきているなか、実際は同じことだと思っております。観光客へのおもてなし。別に特別なことを、お金を使って行うのではなく、本当に大事なのは清潔。皆さんも、汚いホテルはもう行かないと思うのです。街のイメージもそうで、汚いと感じた所は、もう行かないのではと思います。 私たちは、ドコモさんが朝、ゴミを拾っているのを見ていて、こういう活動は大切だと思います。公共施設などを綺麗にすることが大事だと思います。笑顔は０円ですから、観光客だなと思ったら、にっこり微笑んでいただければと思います。もし、「おはようございます」と言えるような環境であれば、言っていただきたいと思います。会話もできるだけ多くしてほしい。写真を撮っているカップルや家族がいたら、しゃしゃり出はないですが「撮りますか」と声をかけていただきたいです。お店で隣になったら、「釧路はどこ行きましたか、ここは良いですよ」など伝えていただきたいと思います。それは場の空気を読みながら、カップルでソッとしておいて欲しいという方がいれませんが、一言かけていただければと思います。 こちらに来てからは皆さん、すごく謙虚で「釧路はあまりいいところはないよ」と話すのですが、そんなことなく、良い所がたくさんあり、皆さんは分かっているのです。もっと、好きになってもらいたいということと、それを体験してもらいたいと思います。実際に体験して伝えるのと体験しないで良いよというのは、全く違うのではないかと思います。自分の街をアピールしていただきたいのです。東京の友達がかなりこっちに来ているのですが、必ず帰る時に「釧路良かった！楽しかった！」と言わせて帰るようにしています。これは１人に伝えると10〜20人に伝わっていくと思います。ですから、皆さんは、自分の街を極力アピールしてほしいと思っております。ラーメンが釧路は2番や３番でも良いのです。「夕日が世界三大夕日で１番だ」と言えば良いのです。自分たちの物が１番ということを私たちがひとりひとり言うことが大事なことで、私が半年間、釧路に来ての感想です。 「旅の思い出は何ですか」と言われるのですが、釧路の食べ物は美味しいですね。言いお酒もたくさんありますし、景色も素晴らしいです。私は、北海道って道東に来ないで北海道は語れないと思っています。北海道に道東ではなく、道東が北海道なのだぞということを感じているのです。１番印象に残るのは、その土地の方とのふれあいが１番残るのものです。私も色々海外に行きましたが、つたない言葉で英語以外の所に行って、言葉が分からなくても、非常に親切にしてもらったり、レストランで一緒に話しをして、言葉がよく分からないけど一緒に飲んだり、あそこの国におばさん元気かな？など、そういう形で思い出が作られるのではないかと思います。ですから、皆さんが出会った方に、ひとりひとりが思い出に残るような接点を増やしていただければと思います。 私たちＡＮＡとしては、新しい宣伝になりますが、お客さまに寄り添うような航空会社でありたいなと思っております。今日、8800円のティッシュを持ってきましたが、千歳〜釧路線の搭乗率が非常に厳しい現状にありまして、皆さん、60日前に予約をして、ぜひ、安い航空券でご搭乗いただけたらと思います。ちょうど、お時間になりましたので、最後に、私がおもてなしと聞かれたらどう答えるかというと「お客さまの喜びを自分の喜びに感じて、行動すること」だと思っております。今日は、ご静聴ありがとうございました。


会長謝辞　吉田　秀俊　会長

　井上支店長、大変ありがとうございました。お酒を飲まなくてもしっかりとこちらに伝わりましたのでありがとうございます。ＡＮＡさんでも色々おもてなしに関して、いろいろご苦労されていますが、我々、商品を売る者にとっても、おもてなしの心については気をつけていかないといけないと思っています。 私が飛行機を利用するときに、これはＡＮＡさんの責任ではないですが、釧路便は搭乗する場所が離れすぎていて、ボーディング・ブリッジがなくてバスで行ったりするので不便だなと。なかなか、将来的に難しいと思いますが、もし意見が出来る場面がありましたら、釧路の人間がそう思っているので、お伝えいただければと思います。 今日の、おもてなしということは我々ロータリーとしても、超我の奉仕という形で、相手に見返りを求めない奉仕。お金の掛からない笑顔の１つもそうですし、ロータリーアンとして心がけていきたいと思います。今日は参考になるお話をありがとうございました。

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