2013-2014釧路ロータリークラブ　第31回（通算3301回）例会

お客様紹介

吉田　秀俊　会長

　皆さん、こんにちは。私は、日本語で話しますのでよろしくお願いいたします。本日のお客さまは、３名の方がお越しですのでご紹介いたします。 まず、来訪ロータリアンからご紹介いたします。タイ国、国際ロータリー第3330地区プロイ・ラーチャブリロータリークラブのスマリ・タナワットさんです。彼女が所属しておりますロータリークラブは、女性だけのロータリークラブです。現在48名の方が在籍しています。 　続きまして、釧路南ロータリークラブの福井克美君。福井さんは今年度第2500地区ＶＴＴチームのチームリーダーとしてご活躍です。 　最後に、本日タナワットさんの通訳としてご出席されております。中澤沙織さんです。中澤さんは、2008年に第2500地区から第3330地区へＧＳＥのメンバーとして派遣された方です。当時、現地のホームスティ先としてお世話になったお宅がタナワットさんのところです。 そのような関係から今回釧路へ見えられています。タナワットさんは、これからご家族５名で北海道旅行をされるということです。私から、３人のご紹介を簡単にさせていただきましたが、タナワットさんの北海道旅行が思い出深いものとなることをご祈念いたしまして紹介とさせていただきます。以上です。




釧路南ロータリークラブ　ＶＴＴ委員長　福井　克美　会員

　皆さん、こんにちは。本日は突然の訪問で申し訳ありません。小船井さんに相談をしましたら快く引き受けていただきまして本当にありがとうございます。本日は、スマリ・タナワットさん、タイの第3330地区、ラーチャブリ県のプロイロータリークラブさんです。先ほど、会長さんからお話しがありましたとおり、海田ガバナーの年度・2008年の２月に１ヶ月間ＧＳＥを派遣しました。そのときに、タナワットさんの所でホームスティ（ホストファミリー）でメンバーがお世話になったことでご縁が出来ました。今回は、５名の家族旅行で北海道へ来られて、釧路ロータリークラブを訪問したいということで夢が叶い、お越し下さいました。 北海道は初めて来られたそうです。大変本人も喜んでおりました。昨日、葭本ガバナーが、東京から最終便で釧路へ帰って来られました。葭本先生も「是非会いたい」と言われまして、「体調が悪いのに無理をしないで下さい」と言いましたら「是非に」ということで、昨日滞在しているホテルのロビーで21時30分〜23時過ぎくらいまでタイの事業をパソコンで写真を見せていただき、盛り上がって楽しい時間を過ごさせていただきました。 本日は、私たちの訪問を快く受け入れていただきまして大変嬉しく思っています。本当にありがとうございました。




国際ロータリー第3330地区ラチャブリ・プロイロータリークラブ
スマリ・タナワット　会員　　通訳　中澤沙織さん

　最初にタイ語で挨拶させていただきます。"サワディクラップ"（こんにちは）。 最初に、自己紹介をさせていただきます。私の名前はスマリ・タナワットです。38年間、英語の教師をしています。今年はバンコクから西に100kmあるラチャブリで１番大きな学校、ベンジャマラチョ−ティットという学校で教える最後の年になります。ダナンサダーク水上マーケットはラチャブリで１番魅力的な場所です。 日本の釧路ロータリーを訪問することが出来て興奮しています。今回、初めての来日ですが、日本は、私が子供のころから富士山や日本の良いところを知って以来、長い間夢に見てきた国です。 私がロータリークラブに参加を始めたのは、1978年に設立された120名の会員が在籍しているラチャブリロータリークラブでインターアクトクラブのアドバイザーとしてです。私は1996年に、アメリカのミズリーにあるカンサスロータリークラブに、ＧＳＥチームとして行ったことがあります。 1997年には、ロータリー国際財団から奨学金をいただき、オーストラリアのモナーク大学でＦＬＦ (外国語としての英語教授法)を学びました。2004年・2009年・2010年にはユネスコの奨学生として、韓国でワークショップやセミナーに参加し、ベトナムでは教育実習生として青年期の活動と教育の発達について学びました。2004年からは、この年から設立されたラチャブリ・プロイのロータリークラブでクラブトレーナーをしています。時間が許す限り、私のクラブの青年の教育開発活動を手伝っています。 プロイロータリークラブは、全員女性で、現在48名が活動しており、毎週水曜日の夕方５時半から６時半に例会をしています。今年、クラブでは、韓国のクラブと共に農村の人々の為に歯のケアプロジェクトをマッチンググラントとして行います。また、ベンジャマラチョ−ティットのインターアクトクラブのアドバイザーとして、このクラブには14歳から18歳の少年・少女が在籍していますが、彼らは毎年ダムの調査・火災・植林といった環境保護に関わる仕事をしています。また、私たちは農村地域において教育開発プロジェクトを行い、子どもたちを支援しています。 プロイクラブのラ・ティンダ会長並びに、チャナット・ジラワノン会長エレクトからから「釧路ロータリークラブ会長、そしてロータリアンの皆さまへ、くれぐれもよろしく」という気持ちを伝えさせていただきます。また、タイのラチャブリへお越しいただく機会があることを心から願っています。 とても素晴らしいクラブ例会の出席を叶えてくださいました福井さんに心からお礼を申し上げます。アリガトウ。

会長の時間

会長挨拶　吉田　秀俊　会長

　皆さん、改めましてこんにちは。皆さんご存じのことと思いますけれど、１月は『ロータリー理解推進月間』です。毎週行っている『例会』、それから不定期でけれど『委員会』や『奉仕活動』、このようなことをとおして"会員自らロータリーの素晴らしさを理解し、対外的にもロータリーの認知度を高めて行く"このような月間です。ただ、１月は本日と明日のみとなりました。このテーマに関しては、通年ということでご理解をいただければありがたいと思っております。
　現在、世界中にロータリーの会員が約122万人おります。日本国内では、88,530人。我が釧路クラブには、名誉会員３人を含めて95名の方が在籍をしていて、それぞれの職場や地域でロータリー活動を行っていることと思います。 皆さん、こんにちは。１月中旬から下旬にかけて、釧路は"積雪が０"ということで、「今年は雪が少ないのかな」と思っていたのですが、２月に入ってから土日が２週続けて大雪が降って、釧路市内は雪に覆われている状況です。昨日から幹線道路では除雪が入ってスムーズになりましたが、１本脇道に入ると「やっと車が１台通れる程度」で、交差点では脇に積まれた雪で見通しも悪くなっています。これから、溶けた水が凍って路面が滑りやすくなりますので、滑って転んだり、交通事故に遭わないように気をつけていただきたいと思います。 今回の雪は北海道だけではなく、全国的に大きな被害をもたらしています。特に、首都圏では何人もケガ人が出ている状況です。特に、空の便に大きな影響が出ていて、今日の皆さんの中には、出張に行けなかった方や予定どおり釧路に帰って来られなかった方もいるのではないかと思います。今でも道路が通行止めになっていて、孤立状態の所もありますので、それに比べると今回の雪、釧路では軽傷かなと思っております。 話が変わりますが、昨日の道新と釧路新聞にも出ていたことです。小学５年生と中学２年生を対象にした体力テストを行い、この中で８種目のテストをしたとのことですが、釧路市内の子どもたちはほとんどの種目で全国の平均を下回っています。体格では体重・身長では全国的に上回っていますが、その反面、肥満の傾向が高いということです。太めの運動が出来ない子が多くなってきているのかと思います。 以前、小学６年生と、中学３年生を対象に学力テストを行いましたが、釧路市内の平均点で全国・全道ともに大きく下回っていました。 今回、釧路の子どもたちが、学力・体力とともに全国・全道の平均を下回っていることは、我々の将来にとっては由々しき問題と思っています。ロータリーには、新世代奉仕（今は青少年奉仕に戻りましたが）という『第５の奉仕活動』もあります。このような子どもたちの学力・体力が劣っている原因を究明するとともに、どうしたら向上していけるか、ロータリーの中で取り組まなければならない課題かなと思っています。 以上、申し上げて，今日の会長挨拶とさせていただきます。

本日のプログラム

報道から見る北方領土について

北海道新聞　支社長　吉田　浩正　会員

　北海道新聞の吉田です。今日は、『報道から見た北方領土について』を話せということですので、北方領土は色々な側面があって何を話したら良いか迷いましたが、「ビザなし交流」で見た日露の認識の違いということでお話しさせていただきます。タイトルには「血と地政学」というタイトルを付けましたが、地政学はお分かりと思いますが、「血」というのは日本とロシアの軍事武力について認識の違いを象徴するような言葉かなと思って付けました。 北方領土は、北海道とカムチャツカに繋がる島の南側にあるのは皆さんご存じだと思います。４島(択捉・国後・色丹・歯舞群島)は今、ここはご存じのようにロシアが実行支配していますので、日本人はなかなか行き難い場所になっています。日本政府が文句を言わない形で行くとすれば、いわゆる「ビザなし渡航」しかない地域です。それで、私も何度か「ビザなし交流」に参加して４島を訪れたのですが、特に本州から来られた参加者は、「北方領土問題というと４つの島の問題だ」という意識が強くて、この周りの海については、あまり関心はない方が多いです。もう一つは、日本が「自分の領土だ」と言いながら、ロシアが実行支配しているという"政治・外交的にゆがんだ空間になっている"と言えます。これも、特に本州からきた皆さんにはなかなか分からないと思います。 どういうことかというと、日本政府は「自国の領土だ」ということで、ビザを取って入ることは認めていません。一方で、物の貿易・税関・検疫に関しては外国扱いをしています。ですから、「日本であって日本ではなく、外国であって外国ではない」という非常に分かり難い地域になっています。もう一つは、戦前の時間が今でも続いている感じがします。これはあと説明いたします。 「ビザなし交流」というのは、正式には「北方４島交流事業」といいます。1992年、ソ連時代のペレストロイカのゴルバチョフ大統領の提案で始まりました。 これは、「ビザなし交流」に使われている『エトピリカ』という専用船です。何が専用船かというと、元島民は高齢の方が多いので中はバリアフリーになっています。それから港がない所にも墓参等で行きますので、小舟に後ろから乗り移れるようになっていて、小さな島でも行ける装備になっています。 「ビザなし」といいますが、実はビザに変わる書類、パスポートに変わる書類を使っています。正確には「ビザなし・パスポートなし」となります。普通「ビザなし」といいますと、海外観光で相手のビザを取らないで観光出来るイメージだと思います。それとは違って、日本とロシアの双方の立場と害さないように、お互いに勝手に自国の権益を守っているという言い方ができる渡航の方法です。「ビザなし」に関しては、相互主義なので、お手元の資料に北方4島の概要を書いていますが、今ロシア側は、歯舞群島に一般住民はいないことになっていますので、「ビザなし交流」から外れています。 「ビザなし」に参加してみて、何が"「ビザなし」がゆがんだ空間か"と言うと、『エトピリカ』が根室港を出港して、しばらくすると、ブリッチではロシア側とロシア語（通訳で）の交信が始まります。いわゆる「ビザなし」で行く所は、国後や色丹・択捉など色々ありますが、そこにまっすぐ行くことはないのです。ごく例外的にロシア側が認めることはありますが、基本的には１度、古釜布（フルカマップ）に寄って、入易手続(ロシアからすれば入国手続き)をして行きます。古釜布に行くと、接岸することもありますが、日本が与えた"自走式はしけ"がやって来て、ロシア側の係官が船に乗り込んで来ます。そして、船内で手続を行います。日本政府は写真を撮られるのを非常に嫌がります。一般の人たちは行けないような部屋で行いますので、たぶん「ビザなし交流」で参加した方もこういう場面は見たことないと思います。なぜ日本が嫌がるかというと、「ロシアの入国手続を行っているのではないか」と思うので嫌がるのです。 「ビザなし訪問」というのは何回もあるのですが、何を行うかはその時の団体によって違いますが、基本的には家庭訪問、島民との集会、現地視察です。当時住んでいた日本人のお墓参りも行います。家庭訪問では、現地の人がご馳走とお酒を用意して待っていて、時にはカラオケを行なって和気藹々とした雰囲気です。 集会のやり方は島によって違いますが、日本人参加者と現地の島民が集まって色々な話をします。日本側としては、ここで「北方領土は日本のものだ」と言いたい訳ですが、最近ロシア側が嫌がるので「その話題をしないようにしよう」という話になっています。我々が行ったときは、まだその前だったので、「北方領土は日本のものだ」とか「そうではない」など色んな議論が交わされていました。 「ビザなし」が始まって20年になるのです。ロシア側は、日本人が何を言うか分かっているのですね。このように、お婆さんを連れてきて「あなた方はこの島が自分たちの故郷だと言いますが，私もこの島で育って、子供も孫もいて、私たちにとっても故郷なのですよ」と言わせたりするのです。 そうすると、日本側が黙ってしまうことが多いのです。この中で、テーマに関して驚いたというか、情けないなと思ったのは、択捉での集会のときです。日本側は、大学生が中心の団体でした。向こうの人が「日本人が北方領土という南クリルは，我々が第二次世界大戦の結果、得たものであって、あなたたちに返還云々と言われることはない。私たちは渡せない」と言った時に、皆は黙って何も言わないのです。私は、新聞記者の立場で行ったので、参加するつもりはなかったのですが余りにも誰も言わないので、「ここは言った方がいいかな」と思ったときに、同行していた北大の岩下先生が日本政府の立場を明確に説明したのです。岩下さんは、「４島返還では決着しないから"フィフティー・フィフティー"しかない」と言っていて、日本政府を批判した方です。その岩下さんですら、ロシアの言うことをそのまま黙って聞くわけにはいかないということでした。 なぜ、反論もしないで黙っていたのかは、はっきりした理由が分からないですが、あとで聞くと、「ムキになって反論してもしょうがない」という若い人もいましたし、「外国人との討論に慣れていなかった」ということもあるかも知れません。 思い当たるのは、議論を行う場合の前提の歴史的な認識、あるいは軍事力・武力についての考え方が日本とロシアでは全く違っていて、そこに戸惑ったのかなと思いました。本日のタイトルに、「血と地政学」とありますが、この時の通訳と話していると、「血」ということでは、日本人は「北方領土は日本人の土地だ」と言う時に、「血と汗で滲むような努力で開拓した北方領土」と言いますが、通訳はそこを直訳しないそうです。ロシア人は、「血」という言葉を聞くと"戦争で流した血"を思い起こして、「そういう犠牲を払って獲得した領土は、血を流してでも守る。つまり、武力で守る」というように無用な反応を起こしかねないので、通訳は「"血と汗"を直訳しない」と言っていました。 この武力といえば、モスクワで駐在武官をしていた防衛省のＯＢと同行したこともあるのですが、防衛省のＯＢが言うには、モスクワのパーティーで「君のところは自衛隊というのだな。自国の領土を守るということであれば、北方領土は自国の領土だろう。お前たち攻めて来い。我々は、最初抵抗するフリをして逃げてやるから」と言われたそうです。これは、もちろん冗談なのですが、日本で今このようなことを考える人はいないと思います。戦後の日本は、武力による解決は選択肢にないですが、ロシア人はいざとなったら武力で守るということなのです。このような考え方は、日本以外の韓国や中国、おそらく周辺の国などはどこもそうであって、むしろ日本の平和主義は、良いか悪いかは別にして世界の中でかなり異質だと思います。それを「ビザなし」で感じることがあります。 もうひとつ、歴史的な問題ですが、これは択捉の学校です。日本でいうと小学校・中学校です。このなかに歴史教室があり、色々な展示がしてあって、「歴史的にクリルは元々アイヌの地だった。そこを1855年の日露通好条約で日本とロシアが、国後と択捉島・得撫（ウルップ）の間に国境を引いた。その後、千島・樺太交換条約によって、千島全島が日本になり、樺太がロシアになった。そして日露戦争後に樺太の南半分が日本になりました。（その趣旨の概略図が一枚目にあります）、そのうえで第二次大戦の結果、ソ連が勝利したのでロシアのものになった」という説明文があります。 日本はどのように言っているかというと、日本の場合は「1855年の日ロ通好条約以降、択捉、国後、歯舞、色丹は他国の領土になったことがない固有の領土だ」という言い方なのです。どうも理屈にならない。例えば、韓国も「竹島は固有の領土だ」と言っていますから、「固有の領土」と言ってしまうと妥協のしようがないのです。そこで日本の若い人たちは、知識として歴史的なことを教えられても、固有の領土論に基づく限り、具体的な反論が出来ないのではないかと感じています。 教室を作ったのは、ギドロストロイという大きな水産加工会社を経営しているホドロコスキーというユダヤ系ロシア人なのです。ギドロストロイは、択捉では舗装はしてないですがオフィスは近代的で、ここで働いているお姉様方は舗装道路がほとんどないのにハイヒールを履いて、ミニスカートなのです。そこのホドロコスキーが「とにかく、渡さない。歴史教育をきちんと行わないといけない」と言って学校をつくったのです。 歴史教育以外に認識の違いがあります。資料の２枚目・クリル発展プログラムのところに，最初だけコピーしていますが、ロシアにとって千島・クリルはどういう位置付けなのかというと、軍事戦略的に非常に重要な地域です。もう一つ、資源・経済、経済水域・２００海水域・地下資源の重要な地域であると言えます。そこを守るためには、経済の安定と定住政策を推進しなければならないと書かれていると思います。 一方、日本側は、「北方領土は、固有の領土だから誰にも渡さない。だから返せと」というのが基本で、今の日本にとってどんな戦略的・経済的な位置にあるのかが政府の一般向けの文書には書かれていないのです。この辺が、すれ違いの元になっているのではないかと思います。最近、中国が台頭してきて、この地域は非常に戦略的な位置づけは変わってきています。これは、日本とユーラシア大陸の地図ですが，見て分かるとおり、中国にしても韓国、ロシアが太平洋に出ようと思うと、千島列島・日本列島・琉球・八重山という列島地帯の何処かを抜けないといけない。スターリンが「北海道を取りたい」と言ったのも宗谷海峡・千島が欲しかった訳です。今、中国は、日本が南西諸島あたりでやっているのが邪魔でしょうがないのですね。 これは、新聞ではあまり報道されなかったことですが、一昨年、中国の砕氷船・スノードラゴンが、日本海からオホーツク海に入り千島列島を抜けて、北極へ行った。今、北極海航路が注目されていますから、中国も自分たちの権益に、と行いました。このスノードラゴンが宗谷海峡に差し掛かったときに、ロシア側が対艦ミサイルの試射を行いました。偶然ではなくて中国に対する"あれ"ですね。それからもう一つは、去年の夏に日本海で、中国軍がロシア軍と合同演習を行いました。普通、日本海で合同演習が終わったときは、中国の艦船は千島列島を通って戻るのですが、去年はオホーツク海に入って千島を横切って、太平洋に出て中国に戻りました。こういうことで、ロシアが神経質になったと言われています。中国が台頭することによって、アメリカがオフィシャルバランシングといって、アジアから軍事基地を撤去していこう、という議論も出ています。 その中で、北方領土はどのような位置にあるかというと、原子力潜水艦が通れる海峡であるなど、ロシアにとって重要な位置にあります。こういう戦略的位置付けや中国の台頭で変わる今の地政学的な位置付け、アメリカの政策の変化、これらをもっと冷静に冷徹に分析することです。「血」という１つの言葉をとっても受け止め方で、その国・民族によって全く違う文化などを上手く考えた上で、これから領土・領海問題を考えないとダメではないか、というのが「ビザなし交流」から見えることです。簡単、単純なのですが、具体的にどうしたら良いかも色々ありますが、単に"固有の領土"だけでは今の世界の動きの中では付いて行けないし、今の日本の安全も守れるかどうか分らない、ということで周辺各国の文化、日本の地政学や戦力的なことを冷静に考えることが必要ではないかと思いました。これを本日のまとめとさせていただきたいと思います。どうもありがとうございました。

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