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2014-2015釧路ロータリークラブ 第40回(通算3358回)例会


会長の時間

会長挨拶 田中 正己 会長
私と天方、黒田、前田、中山の5名で釧路南ロータリークラブにメークアップ体験をしてきました。皆さんも他のクラブに参加して体験することによって、勉強にもなり、仲間作りにも繋がり、色々と参考になりますので、是非ご参加していただきたいと思います。
 19日、松前町でソメイヨシノの開花宣言がされ、北海道にも桜前線が上陸し、これからゴールデンウィークに入りますので、皆さんも楽しみにしていただきたいと思います。
 いよいよ今週の土曜日・日曜日の2日間、旭川にてPETS地区協議会が開催されます。25日、PETS・会長エレクト研修セミナー、米山記念奨学会セミナー、会員増強拡大セミナーが行われます。26日は、地区協議会が行われ、その後は各第6分科会に分かれ研修があります。地区協議会の中で、RI会長・ガバナーの方針を受けて各クラブの会長が方針や活動テーマなどを決めます。それを受けて、各委員会が年間の事業計画を立てます。次年度の大事なスタートとなります。ぜひ、皆さんにご参加していただき、西村会長エレクトを盛り立てていただきたいと思います。また、次期第7分区白幡ガバナー補佐も参加されますので、皆さまには、絶大なるご支援、ご指導をよろしくお願いします。
 この後国際バルク港の役割についてのご講演をいただきますのでよろしくお願いいたします。


新入会員

新入会員の紹介
間崎 徹也様の紹介  白幡 博 会員
間崎さんは、日本生命の水口前支社長の後任で今日ご入会ということになります。今回が釧路2度目の勤務になり、39歳から40歳の2年間、この釧路の地で勤務されています。当時は30代ですので、青年会議所にも在籍されていたということです。間崎さんのことをお聞きするにあたって、青年会議所のOBから「間崎さん、よく知っていますよ」というお話しを聞いています。皆さんとすぐに馴染んでいただけると思います。
 趣味につきましては、「ゴルフをする」ということですで「だいたい90前後で回る」ということでした。我々のナユタの会もありますので、皆さん、ぜひともお誘いの上、一緒にゴルフを楽しんでいただければなと思います。今回は、奥様とお2人で着任しており、奥様と一緒の管内ドライブが趣味だということですので、十分堪能出来るかなと思います。
 年齢は54歳ということで、私たちと一緒にロータリー活動を、そして勤務を一生懸命頑張ると聞いています。

新入会員あいさつ 
日本生命保険相互会社釧路支社 支社長 間崎 徹也様

私は、平成11年・12年と2年間、釧路に勤務させていただいて、その時の平成12年の時に釧路JCに入らせていただきました。
 ロータリー歴としては、支社長になってからロータリークラブに入会させていただき、平成19年から新潟東ロータリークラブ、平成22年から横浜支社を担当したので横浜ロータリークラブ、鹿児島支社に3年間いましたので、鹿児島西ロータリークラブと計3カ所8年間はロータリークラブに在籍しておりました。今回、釧路支社が十勝や北見なども担当するということで、かなり広域に亘っておりますが、そんな中で極力出席できるようにしたいと思っています。


新入会員の紹介
中村孝源様の紹介  滝越 康雄 会員

先般、転出された東京海上日動支社長の藤澤さんの後任として、新入会員として中村孝源さんをご紹介いたします。年齢は42歳です。
 事業所名が東京海上日動火災保険株式会社様で私どもの取引先です。生年月日は、47年8月17日の42歳で、ご家族は奥様、長男、長女の4人家族です。趣味は、ラクビーをやっていたということです。ゴルフですが、私、非常に期待していますが「良くて118」と言うのです。私とブービーメーカーを争う立場で、5打差位しかないので私としては楽しみにしています。千葉・京都・上野と転勤されてきた方で、いずれ来るだろう転勤までは、釧路ロータリークラブで活躍されることを、また、事業でもご活躍されること期待しています。


新入会員あいさつ
東京海上日動火災保険株式会社 釧路支社 支社長 中村孝源 様

初めまして、東京海上日動火災の中村でございます。この度は、歴史と伝統のある釧路ロータリークラブに入会させていただきまして、本当に身に余る光栄でございます。先ほど、ご紹介いただいたとおりに、ラグビーやっていましたので、一生懸命に頭を働かすよりも体を動かしていた方が性分に合うという性格だと思っております。
 また、名前も「たかもと」という少し読み難い、呼び難い名前ですが、実は私の実家がお寺だったものですから「こうげん」とも読める名前です。
 私の前任である藤澤も、皆さんに可愛がっていただいたようですので、前任者同様、どうぞよろしくお願いいたします。


歓迎のあいさつ 田中 正己 会長
 本日入会した、間崎さん、中村さん、この度のご入会おめでとうございます。先ほど情報委員会から色々とレクチャーされたかと思います。情報委員会五明委員長から説明あったと思いますが、3つの義務の中の1番目は会費納入、2番目は例会の出席、3番目はロータリーの友という機関紙の購読、この3つが義務になっています。新入会員が入られるたびに、言っていますが「例会への出席義務」というのは義務ではなく、権利として捉えていただいて、時間の都合つく限り積極的に出席され1日でも早くロータリーに馴染んでいただきたいと思います。ロータリーに馴染むためには例会や委員会に出席されることが何よりも早道だと思います。ここをご理解いただき、たいへん忙しい方だと聞いていますが、積極的に参加していただきたいと思います。
 間崎さんの配属委員会は、会員増強・職業分類委員会になります。中村さんの配属委員会は親睦活動委員会になります。その委員会でのご活躍を期待しています。1日にも早く釧路ロータリークラブに馴染みまして、皆さんと仲良くやっていただけることを期待しまして、歓迎の挨拶といたします。ありがとうございます。


バザーのお知らせ

釧路北ローターアクト会長 菊池 吉史君
本日は貴重なお時間を頂戴しましてありがとうございます。本日は、私どもよりお願いがありましてお伺いいたしました。私たち釧路北ローターアクトクラブは、5月10日の日曜日にフィッシャーマンズMOOにおいて、例年行っている東日本大震災復興支援チャリティーマーケットを今年度も開催させていただきます。つきましては、釧路ロータリークラブの皆さまに物品提供のご協力をお願いしたく本日お伺いさせていただきました。
 物品の内容についてですが、特に決まりはありません。ご自宅でご不要になりました物でよろしいのでご提供の程よろしくお願い申し上げます。物品の例を申しますと、例年は、衣類・食器類・家具家電・生活雑貨などの日用品を主に売っています。このフリーマーケットはアクトの年間行事の中でも一大イベントとなっており、今回で5回目を迎えます。今年度もフィッシャーマンズMOOに場所の提供をお願いしておりまして、多くのお客様が来ることが見込まれます。よって、アクトの認知度をアピールする最善の場と考えています。是非とも多くの物品提供をお願い申し上げます。
 尚、物品は釧路ロータリークラブ様の事務局に置かせていただきますよう、お願いしておりますので、5月8日金曜日までお持ちなっていただければ幸いと存じます。よろしくお願いします。
 フリーマーケット当日の5月8日の日曜日は、MOOの会場にて10時より行っていますので是非皆さまにお越しいただけますこと、会員一同、心よりお待ち申しあげております。


本日のプログラム 
国際バルク港の役割について

プログラム委員会 委員長 中山 峰啓 会員
 本日のプログラムですが、『国際バルク港の役割について』ということです。皆さまのテーブルにA4で両面の17コマの資料が用意しておりますのでご覧になってください。プロジェクターでご講演されますが、その中で動きもありますので、紙では見えない部分もありますのでぜひご覧になってください。
さっそくですが、伊関様、ご講演よろしくおねがいいたします。

三ツ輪運輸株式会社常勤監査役・伊関 義和様
ただ今ご紹介いただきました、三ツ輪運輸の伊関と申します。本日は、釧路港の国際バルク港湾としての役割についてお話をさせて頂きます。見渡すところ、諸先輩の方々がいらっしゃいまして、大分緊張していますがよろしくお願い致します。
 お手元の資料は少し見づらいかと思いますので、ぜひスライドでご確認いただきたいと思います。まず、「国際バルク港湾とは何なのだろう」と、皆さんよく分からないのではないかと思います。これは元々、東南アジア各国との港間競争に負けていた日本が「海洋国家日本」の復権をかけて、諸外国に負けない港を作ろう、と。特に、平成7年の神戸の大震災で神戸港がガタガタにやられました。それまで、神戸港というのは東南アジアの「ハブ港」だったのです。ハブとは自転車の真ん中からスポークが出ています。要は、神戸港に集まって、そこから東南アジア各港へ運ばれていた。それが「ハブ港」であり、神戸港だったのですが、これが震災でガタガタになりました。結果、東南アジアのハブ港は釜山港へ移るようなことになってしまった訳です。
 一般的に貨物船で運ばれる物は、大きく分けて「バラ貨物」とそれから「コンテナ」に代表されるユニタイズ貨物というのがあります。
 バラ貨物の主力は穀物・石炭・鉄鉱石、この3つが主力貨物です。中国の景気拡大、中国の爆買いにも左右されまして、どんどん日本の「買い負け」が進んでいました。特に食料の中の穀物、それから石炭も買い負けしています。鉄鉱石は最近ちょっと盛り返してきましたが、中国に負けていました。日本は、国際的流れに気付くのが遅れていたというか、気が付いていたと思いますが知らないような顔をしていた。東南アジア諸外国に、言ってしまうと中国のことですが、負けていた。そのような背景の中で、これらバラ貨物が入る港を整備して、輸入拠点港として整備しようという国家戦略がいわゆる『国際バルク戦略港湾』と呼ばれるものです。
 平成22年4月に公募になりました。これは、民主党政権の時に行いました。23年5月に選定されました。実は、室蘭も石炭で手を挙げていましたが、室蘭は残念ながら外れました。穀物で、釧路、鹿島、名古屋、水島、志布志、と日本列島北から南へ5港が選定されました。石炭は、小名浜、徳山下松・宇部、鉄鉱石で木更津、水島・福山という9地区10港が選定されました。
 その後、民主党政権から自民党政権に代わって、若干ごたついた部分がありまして、なかなか選定されたけど工事に取り掛からないということがありました。皆さん、新聞でご存知のとおり、昨年度から釧路港はようやく工事が始まりました。穀物の港の残り、鹿島・名古屋・水島・志布志についてはまだ取り掛かっていません。穀物5港の中で釧路港が一番先に取り掛かったということであります。
なぜこのような戦略が必要になったかということですが、中国の瀑買いというのもありますが、大きな要因としては、パナマ運河に伴う船舶の大型化という問題があります。現在、世界をバルク船、バルクというのはバラ積みのことですが、いわゆるバラ貨物船にはいろいろな形があります。特に穀物・石炭を運ぶ船というのは、パナマックスと呼ばれる7万デッドウェート前後あり、それが主流になっています。これが、パナマ運河が拡張されると10万トンから12万トンの形に変わっていくことです。パナマ運河は、2007年に工事が着手して、2014年に本当は完成していたはずですが、これも国際的な開発企業団がありまして、パナマ運河政庁との間で「お金を払った」だの「払えない」などという話があり、実は延び延びになっております。多分、来年4月には無事開通するのでは、と言われています。それと呼応して、パナマの南側に「もう1本運河を作る」という話もあって、まさに船舶の大型化へ突き進んでいるということです。
 パナマックスと皆さん良く聞くと思います。これは造語でありまして、パナマとマキシマムを組み合わせて、パナマックスと言います。運河が拡張されることにより、現在の32.3mまでの船幅、喫水というのは船の水の下で12m、船の長さが294m。これが、それぞれ48m、15.2m、366mとかなり大型化になるわけです。バラ積み船というのは「大型化」が世界の潮流でありまして、いわゆるパナマックス型6万から7万デットウェート、満載喫水が12m。これは古い資料なのでポストパナマックスと書いてありますが、パナマ運河が拡張されるとパナマックスになるわけです。それが船台というドックで建造中の船で12万デッドウェート級のばら積み船が船台に乗っています。モデルとしてこんな感じになります。満載喫水が15.2m、全長が250m。これで10万トン位の物が積めるという船であります。
 鉄鉱石は、パナマ運河を経由しないケープサイズと言われるものが、10万トンから20万トン。これも大型化が進んでいまして、30万トン位の鉄鉱石が積める船に変りつつあります。ちなみにケープサイズとは、スエズ運河を通らないで喜望峰を回る大きなサイズの船です。これが貨物船の現状です。
 
 ここで釧路港について見てみたいと思います。釈迦に説法みたいな部分もありますが、北海道の東半分、十勝・釧路・根室・オホーツクここに重要港湾というのが5港あります。北から紋別・網走・根室(花咲)・釧路、それから十勝港。この5港の中で、国内・国外との定期航路が開設している港というのが釧路港だけになります。まさに北海道、宗谷岬からえりも岬まで線を引いて東側半分に、まともな港といったら語弊がありますが、いわゆる国内外に開かれているゲートウェイとしては釧路港しかないという事であります。
 釧路港は大きく分けて東港区と西港区に分かれます。新釧路川を境に東港区と西港区に分かれていまして、西港区は昭和49年に一部供用開始になって以来、東側から第1埠頭、第2埠頭、第3埠頭、第4埠頭と順番に造られてきています。
 現在、商業港区としては西港区が中心となっています。このような写真はあまり見たことがないと思いますが、商業港区としての西港区であります。これは、海から見た図面です。こちら側が新釧路川で、第1埠頭、第2埠頭、第3埠頭、第4埠頭とこのようになります。第1埠頭は石油ドルフィンがあったり、石油分配基地があったり、それから日本製紙さんへのウッドチップを揚げる場所。
 
 今回、お話しさせていただくのが第2埠頭であります。飼料基地と書いていますが、第2埠頭が国際バルク戦略港湾埠頭になっていくことになります。第3埠頭はコンテナヤードでありますし、第4埠頭は石炭を年間70万トン位ここに揚げています。
 今後、整備されていく第2埠頭です。これは海から見たところですが、ちょうど南側です、今、ここで穀物を揚げています。「公共岸壁 -12 L200」と書いていますが、2バースありまして、12mの深さのバースが200mと280mが繋がっていて、480mのバースがあります。ここに、1.2.3とありますが、穀物を揚げる機械が付いていて、これが1時間に400トン揚げる恰好で、それぞれが400トンありますから3機あると、1時間にMax1200トンが揚がっている。それが、釧路サイロ、それから私ども三ツ輪サイロの1と2がありますが、これはコンベアーで運ばれて、ここで一時貯蔵されたものが、ヒンターランドにあるそれぞれの配合飼料工場へコンベアーで流れていく仕組みになっています。
今回、どこでどうなるのかということですが、第2埠頭にご注目いただきたいと思います。先ほど説明した480mのバースがここです。この沖側にL字型の桟橋を造る計画になっております。これが、マイナス14m、次に16mになっていくバースです。いい図面がなかったので、西区分譲地と書いてありますが、青塗の部分が分譲地です。別に市役所の回し者ではないですが、まだまだ土地が余っていますのでお買い求めいただいて、何か新しい事業は私どもの会社でお手伝いしますので、後ほどご相談に乗りたいと思います。ぜひご検討お願いしたいと思います。今、言い忘れました。「なんで桟橋を造るのだ」という疑問があると思います。「バースは12mだから、あと2m掘ればいいじゃないか」という話もありますが、実は12m岸壁というのは12mの基礎しか入っていません。12mの岸壁を14m掘ると基礎が崩れて岸壁自体が壊れますので新たに作らなければいけないということであります。
 新たな施設整備と荷揚げ機械の能力向上ということで、このL字型桟橋がどうなっていくのかということです。これが現状であります。水深12mの480mのバース。ここに400トン×3機ということで付いています。この国際バルク戦略港湾というのは、釧路市の計画で国交省さんに認めていただいた計画は、5年・5年の10年計画です。今、取り掛かかっているのが最初の5年間・「フェーズ1」と言っていますが、その最初の5年間でやる図面が2番目の所です。水深14mになります。その下の12mが今のところを使うということです。次の5年間でこれを16mに伸ばします。最初の時に16mの基礎は作っておくということです。とりあえず14mまで掘って、次の5年間で16mまで掘り下げるということになっています。
 
 これがバルクの概略ですが、荷主とありますが、実は牛のエサなのですが、私は港湾の経験がありますが、残念ながら酪農の経験ありませんので、牛に聞いてみようかなと思いながら。今日お集まりの皆さんに詳しい方がいらっしゃるかもしれませんね。
 乳牛の餌は粗飼料と濃厚飼料に大きく分けられます。「乳牛=草原で草を食べている風景」が思い出されると思います。実は、冬の間は草が食べられません。大体、秋に刈ってサイレージに入れて干し草にしますが、「干し草はあまり美味くない」と牛が言っております。粗飼料というのは主食です。牛も人間と一緒で「たまには、おかず食いたいな」ということであり、それが濃厚飼料です。釧路管内で11万7000頭、根室で16万9000頭、この間、浜中農業の石橋さんに聞いてきました。それに十勝とオホーツク合わせると東北海道で約60万頭の乳牛が飼われています。これに、肉牛も少しいますから増えますが、1頭の牛が食べる餌は1日30kgと言われています。365日食べると、年間10トン位の餌を食べる。それはもちろん、草を含めてですから、そのうち濃厚飼料が4分の1としても、60万頭に10トン掛けて、4分の1にしても150万トンの飼料がいる計算になります。
 これは、皆さまの資料は小さくて見づらいと思います。農水省が公表している平成24年度の飼料穀物の輸入状況です。我が国の飼料の穀物輸入量は、真ん中です。トウモロコシが平成24年度で1031万トン、その他合わせて1378万トン、日本が輸入しています。近年、アメリカからが若干減っていますが、アメリカやブラジルからのトウモロコシ。主食は草ですが、副食の主な品物がトウモロコシです。アメリカを見ていただきたいと思います。米国のトウモロコシの需給状況です。単位は、100万トンが単位です。従いまして、アメリカのトウモロコシ生産量は3億5500万トンです。その内、ほとんどを自国で消費しています。輸出しているのは3500万トンで、約1割輸出しています。前はほとんどを日本で買っていましたが、今はブラジルなどから入っていますが、アメリカにとってはトウモロコシの良いお客さんということになっています。やはり食料安保を考えないといけないですが、アメリカも売るのですが、自国はきちんと確保したうえで輸出している、この状況を我々もきちんと捕まえないといけないと思っています。配合飼料原料はこのように使われています。主食は草で、副食の43%はトウモロコシが占めています。
 次に釧路港の穀物受け入れ状況です。主原料は、40数%占めているトウモロコシが年間70万トン、大麦が10万トン。副原料、これは大豆を絞ったカスや菜種油を絞ったカスなどカス類ですが、国内品を含めてトータル140万トン入ってきています。
 釧路港で原料を供給している配合飼料工場です。先ほどご覧いただいたとおり、ホクレン組合飼料釧路西港工場、それから道東飼料、釧路飼料さんはサイロからゴンベアで直接流し込んでいます。全国酪農飼料、ホクレン組合飼料十勝工場、これは道路隔てていたり、十勝だったりして、トラックで運んでいます。合計138万トン、大体合っていると思います。
 次に国際バルク戦略港湾としての役割。今日の本題であります。北米から最も近い日本の港として、パナマックス船のファースト・ポートになる、これが1番大きいことであります。釧路港で荷揚げをすると、先ほど喫水と言いましたが、水に隠れている船の底部分が少し浅くなります。そうすると他の港へも入れるようになるというのが二つ目です。それから、釧路港から小型船に積み替えて他の港へ持って行ける。例えば、釧路港で10万トンの船が入ってきて、5万トンを釧路で降ろして、5万トンを1万トンずつ他へ渡すと、釧路で空になりますから他の所へ真っ直ぐ行けるということなります。そういうことから船運賃が下がります。
 報道やいま市議選をやっていますが、市議の方の中にも「バルク港になるから餌が下がる」と簡単に言う方がいらっしゃいます。実は餌が下がるのではなくて、餌を運んでくる船運賃が下がるということです。「船運賃は餌代の中にどれくらい占めるか」は、ほんの僅かなのです。バルクが整備されたから餌が下がるという単純構造にはならないとご理解いただきたいです。
 アメリカのトウモロコシはシカゴでの相場で大体決まっています。今、3ドル90から4ドル。ブッシェル値です。ブッシェルというのは35リッターです。ですから、トウモロコシですと25.4kgですが、ブッシェル当たり4ドル前後です。
 アメリカが数年前に干ばつだった時は8ドルしました。これをトンに直すと、1ドル違うだけで4~5千円違います。とんでもない話で、これを安定的に、というのがバルク港としての役割なのです。これがもしなかったら、我が国は飼料穀物を安定して入れられないということになります。中国に行って、中国から小舟に載せて戻ってくるなんてことになりかねないということで、皆で一緒に頑張ろうということがありました。
バルク戦略港湾、釧路港が5港の中で一番先に建設に着手しています。本当は5港が全部出来て、それぞれが連携してやれるのが一番良いですが、私ども釧路市民としては、一最初に取り掛かったことに誇りを持って良いのではないかと思っています。釧路港はもちろんメリットはありますし、釧路市民や地域にとってもメリットがありますが、我が国としての食糧安保に大きく寄与するものだということで、大いに釧路市民としては、誇りは良いのではと思っています。
 せっかくなので、釧路港の役割をもう少しだけお話させてください。今のは、穀物の話です。ちょっとダブります。日本の食料基地、東北海道の玄関口、唯一国内外の定期航路がある港です。肥料原料、草だってその辺に生えている草を牛が食べているではなくて、きちんとした牧草を食べているのです。牧草の肥料や農業資材も輸入されています。それから生乳・乳製品、砂糖・でんぷんの農産品を代表し東京・大阪に送っています。それから水産加工品、根室のサンマではないですが、輸出したりしています。鉱工業では基幹産業の紙パルプで、原料もチップに限らず古紙も東京等から持ってきています。こういう物の輸移入、それから製品も王子さんと日本さんも輸出しています。それから石炭も年間70万トン位輸入されています。コールマインさんの石炭も電発へ送っています。このような役割があります。生活物資のガソリン・灯油・LNG、動燃力、などは東北海道全般にここから供給されているのです。ですから北見も紋別も網走も、ここの港がなかったらガソリンもままならないということであります。最後にクルーズ船の受入れは、観光収入が上がります。街には賑わいができます。こんなことはバタバタと思いついたのを言いました。
 時間ですので、国際バルク戦略港湾で一層重要性が増してくる釧路港ですが、ぜひご活用いただいて、人口が13万人などと元気のない話もありますが、地域経済が発展して、本日お集まりいただいた各企業様がますます元気になって。物流が大きく変わると言っていますが、物流が大きく変るのは、使う人が変えていくことだと思います。インフラがいくら整備されても、使う人間が何もしないのでは何も変っていかないということですので、今日集まりの名士の皆さま、それぞれの各企業もますます発展して元気になることご祈念申し上げまして、非常に端折りましたけど私の説明とさせていただきます。


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