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2015-2016釧路ロータリークラブ 第3回(通算3369回)例会
会長の時間
会長挨拶 西村 智久 会長
皆さん、こんにちは。各クラブ表敬訪問も今週月曜の音別ロータリークラブの表敬訪問で、全て終えました。といいますが、私は都合が付かず行けませんでしたので、髙橋副会長に代理をお願いし、髙橋副会長の会長代理デビューもさせていただきました。
本日は、出席委員会に西野委員長にお願いをしましたが、「100%例会を実施してくれ」というお願いをさせていただきました。70周年のときに“いざ、ロータリー”という言葉が川本会員から確か聞いたと思うのですが、「いざとなったらロータリアンは全員揃う」という言葉でございます。来年80周年を迎えるにあたり、そのようなロータリアンの本気の姿を表現したいということで、100%例会をお願いしたところであります。100%例会と申しましても、そのときに全員が揃う、そのような例会はとうてい無理だと自分で思います。メークアップというロータリーで素晴らしい制度がございます。本来であれば、前後2週間、計4週間・1ヶ月位の期間というものが本来のものでありましょうが、その100%例会の1ヶ月位から前で結構でありますが、是非、各クラブ、委員会を開いていただいて、なかなかロータリーの例会へいらっしゃらない方、その方のスケジュールに合わせた委員会を開いていただいて、飲むことも結構ですし、委員会の話をしてもらって、全員で記念撮影を撮っていただいて、それを出席とするということで、何とか当日、100%例会を実施したい。実行をして100%を達成したいという思いであります。
各委員会対抗の形にし、100%に達した委員会には、100%賞として会長賞を出したいとも考えております。西野委員長、よろしくこれからその設えの方をお願いしたいと思います。出来れば来週になりますが、小船井会員がRI理事に当選した祝勝会のような形で出来ればと考えております。
是非、各委員長さま、今からでもなかなかいらっしゃらない、顔をしばらく見たことがない会員に声かけをよろしくお願い申し上げまして本日の会長挨拶とさせていただきます。ありがとうございます。
新入会員紹介
吉田 秀俊 会員
皆さん、こんにちは。それでは、新入会員の本庄明彦さんをご紹介いたします。お仕事は、北海道新聞釧路支社の支社長でございます。釧路支社の支社長では歴代、報道や営業系の方が多かったですけれども、本庄さんは総務系のご出身であります。こちらへ来る前は、経営企画局に在籍しておりまして、直近は経営本部長という要職を任されておりました。
生年月日は、昭和32年12月30日、現在57歳、O型でございます。見てのとおり、体型も大型、血液もO型ですけれど、年齢は57歳ですので、当クラブ本年度のちょうど平均年齢でございます。札幌出身で、開業医の次男坊としてお生まれになりまして、大学まで札幌におりましたので、生粋の道産子でございます。道新へ入社されてからも、東京と旭川に数年間勤務をしただけで、ほとんどが札幌本社ということで、釧路に赴任されるのも今回が初めてでございます。
ご家族は、奥様と一男・二女、猫が2匹ということで、釧路へは奥様と猫2匹でいらしているそうであります。奥様は、既にとある釧路のドラッグストアで薬剤師として勤務をされています。ご長男は、函館で勤務医をされているということです。長女は、既に札幌でご結婚され、次女は現在大阪の大学に在学中ということでございます。ご長男には、既にお孫さんもおりまして、ご家族には大変恵まれている方だと感じております。
読書・映画鑑賞・スポーツ観戦などが趣味であります。麻雀はやりませんけれど、ゴルフのハンディーは33ということで、まだまだ伸びしろがございます。私以外の上手な方が是非ご指導いただければと思っております。お酒が大変お好きだそうで、基本的にはビール党らしいですけれど、日本酒もワインもいける口だそうですので、前吉田社長同様、福司売り上げに大分貢献出来るかなと思っております。
ゴルフも「お酒も声をかけていただければ、極力お時間を都合してお付き合いをしたい」と本人も申しておりますので、皆さま、お引き回しのうえ、よろしくお願いしたいと思います。
これで、本庄さんの紹介を終らせていただきます。
新入会員挨拶
北海道新聞社 釧路支社 支社長 本庄 明彦 会員
皆さん、こんにちは。只今ご紹介にあずかりました北海道新聞社の本庄と申します。まずは、歴史と伝統のある釧路ロータリークラブに迎えていただき本当にありがとうございます。ご紹介にもあったとおり、私、前任部署は、札幌本社の経営企画局というところで経営支援と危機管理の業務に当たっておりました。釧路勤務は初めてで、まだ赴任して3週間位なので、まだ手探りの状態です。しかしながら、まず私自身が釧路・道東の魅力と底力を認識しつつ、皆さまとしっかり情報交換をしながら地域からの情報発信に向けた様々な取り組みのお手伝いを出来たらいいかなと思っております。
釧路には先輩方もいっぱいいまして、美味美観については色々聞いて参りました。ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。
新入会員歓迎挨拶
西村 智久 会長
今年度、初めての新入会員を迎えることが出来ました。本当にようこそ釧路ロータリーへいらっしゃいました。ありがとうございます。
前年度、田中会長の言葉を使わせていただきますと、ロータリーの三大義務は『例会への出席』『会費の納入』『ロータリーの友の購読』ということになっております。吉田スポンサーの紹介を聞いていますと、例会の出席は全然心配いらないなと思います。昼も夜もロータリアンとして、楽しい釧路の生活を送っていただきたいと思います。本日はどうもおめでとうございます・
尚、所属委員会は、プログラム委員会・境出委員長のところでございます。そこにいまネームプレートが入りましたので早速、よろしくどうぞお願いいたします。
本日のプログラム
『マイナンバー制度導入によるメリットと企業責任』
プログラム委員会 委員長 境出 雅仁 会員
プログラム委員長として、頑張って行きたいと思っています。是非ご協力よろしくお願いいたします。
本日のマイナンバー関係のプログラムですが、白井さんの紹介をいたします。先ほど会長からHARPという会社の案内がありましたが、元々、以前、知事をされていた堀さんが会長を務めている北海道電子自治体共同運営協議会というところがあって、ここで北海道内の自治体のシステムの共同化など、諸々の検討を行ってその実現をHARPという会社でやっているということになります。その傍ら、総務省の地域情報化アドバイザー、それから総務省の地域ICTマネージャーなどの肩書きを持って全道で色々とお話をして、或いは仕事をして歩いている方です。
ちなみに、白井さんは、NTT東日本からその会社に出向している関係で今回来ていただいきました。大変お役に立つと思いますので、是非お話しを聞いていただければ。よろしくお願いいたします。
総務省 地域情報化アドバイザー
白井 芳明 様
皆さん、こんにちは。ご紹介いただきました。地域情報化アドバイザーの白井でございます。本日は、伝統と歴史のある釧路ロータリークラブにこのような機会を設けていただきましてありがとうございます。私、紹介いただきましたように、自治体のシステム、これからどうなって行くのですかということをずっとやっています。マイナンバーに関しては、2年ほど前から、これからその制度が始まるに当たって、自治体が準備をする、それから国民の皆さんがそれに備える、そのような準備を進めて来ましたけれども、あっという間に今年の10月に制度が始まると感じております。
本日は、短い時間の中でコンパクトに、要点をお伝えしたいのと、ロータリークラブですから、皆さんが経営のサイド、それから従業員を雇っている観点から、どのような準備をしなければいけないか、そのようなお話しをしたいと思います。
よく聞かれることは、「なぜマイナンバー制度を今やるのですか」「マイナンバー制度とは、そもそも何ですか」「マイナンバーって、何か危なそうに見えますよね」「何を準備すれば良いのですか」「これからどうなるの」という話をして行きたいと思いますけれども、まずちょっと堅い話をして参ります。
元々、マイナンバーは、業務の効率化ということでやっていますけれども、国の方も割と本気で3つくらいの方針を出して、マイナンバーの普及、自治体・国の経費削減を本格的にやりましょう。あとは、いままで例えば、北海道179の自治体があって、皆さんの住民を管理するものとは、実は179の違うシステムが動いているからです。ところが、やはり住民を管理される側としては、別にどの町の制度でなくても良い訳ですね。何処へ行っても同じことをやってもらえば良い。けれど、制度はバラバラだと。そのようなことをまとめていってコスト削減をして行きましょう。特に、その町村においては職員さんも非常に不足しておりますので、その辺もサポートをして行きましょう。このような本気の方針が色々出ています。
では、マイナンバーなのですが、国民1人1人に、皆さんも全員に12桁の番号が当たります。12桁の番号は、その番号の中から、地域特性や男女別などそのようなことが一切分からない。ですから、家族に当たったマイナンバーを見ると非常にバラバラなものが当たります。それで判断出来ないようになっています。例えば、0166になっているとかそのようなものではない12桁の番号が付きます。皆さんは住民票を持っていらっしゃいますので、今年の10月に住民票に住民票コードというものが付いていますけれどもそれを基に12桁の番号をもう既に生成はされているはずです。そして、そもそもカードが出来ますので、そのようなことでの本人確認が出来ます。
それから、これが国民としては注目すべきですけれども、『マイナポータル』というものが出来ます。パソコンで自分の情報がどんな事務所にそのように持たれているのかを確認することが出来る訳です。皆さん、イマイチ、例えば、「税務署で僕の情報をどのように持ってくれているのだろう」、「年金機構でどのように持ってくれているのだろう」ということが実は分からないですよね。それを能動的に見ることが出来るそのような仕組みも作られています。
それから、法人番号。皆さんの企業には必ず1つ、法人番号が付きます。これも来年の1月から使えるようになる訳ですね。そして、法人番号に関しては、官民自由に使って良いということになっています。
1つ忘れていました。マイナンバーに関しては、民間利用は今回の法律では禁止されています。なので、禁止されているのだけれども、やるべきことがあるという非常にちょっと受け取りがたい事象が今年起こる訳です。
それのメリットですけれども、いま実は「マイナンバー」、「マイナンバー」。「何か危なそうだし、年金機構も情報が流出したし、嫌だな」ということもありますが、実は皆さん既に、色々な番号を持っていらっしゃるのですね。住民票コード・基礎年金番号・納税者番号・健康保険組合・雇用者保険・被保険者番号等を持っていらっしゃいますけれども、一元的な番号は持っていないのです。一元的な番号を持っていない国は、先進国では日本くらいです。ほとんどの国で何らかの番号を持っています。例えばアメリカですと、ソーシャルセキュリティーナンバー、そのようなものを持っている訳ですね。ところが日本は、一番後に行われる関係上、いままでアメリカで起こった悪いことや、韓国で起こった流出の話など、そのようなことを全部勉強して、何とか流出しないような、国民の安全性を守った形で統一した番号にして行こうとしていることです。ですから、新たに1つ番号を作るだけであって、実は、皆さん色々な番号を持って管理されているということになります。
制度のメリットですけれども、まずは、住民です。例えば、年金の手続きをするときに年金手帳と印鑑だけ持って行ってもダメですね。退職時の書類や住民票などを持って行かなければいけませんが、「そのようなことは機関同士でやり取りをしてくれよ」と。機関同士でやり取りをすることによって1つの手続きで全部が済む。これによって非常にメリットが出て来るでしょうね、ということが出て来ます。
勿論、行政の方も本人を確認するために多分いま色々な形で確認をしています。例えば、税金。自分の町ではない所に固定資産等を持っていれば、その手続きをするときに例えば、白井芳明という者を本人として認証するために、「名前と住所が一緒だから多分この人であろう」ということで同一性を確認しています。ところが、そのようなものが実は、間違って確認をされる場合があります。それから、間違ったものをそのまま手続きを進めてしまったり、国はあまり大きな声で言いませんけれども、消えた年金問題ですね。一律の番号が付いていないので、年金が消えてしまった。その人が養子縁組に入った瞬間に、番号が変わって年金が消えてしまった。
今回の番号は、生まれたときから死ぬまで一律、ずっと同じ番号を使います。ですから消えた年金のような問題は起きないということになって行きます。勿論、あまり田舎ではいないですけれども、不正受給もありますから、都会は結構多いらしいです。そのようなところを防止することも出来るでしょうね、ということになります。
今回、民間での利用も認められていませんし、自治体においても、それを全部使おうということではないです。社会保障と税と防災、この3つの分野だけで使います。勿論、マイナンバーは、色々活用をすれば凄く便利な訳ですから、平成30年を目途に、それを、官民利用を含めて拡大をしようと。ですけれども、今年の法律に関しては、この3つの分野だけで使います。大雑把に見ていただいて、社会保障関係は主に給付です。生活弱者等の手続きを楽にする。このようなものをメインで行われるものというように認識をしていただければ結構かと思います。
税の分野に関しては、残念ながら今回、国民のメリットはちょっと少ないかなと。どちらかというと税の事務所の方で「名寄せ」を確実にするということになります。
防災の分野に関しては、これは、震災のとき、3.11で皆さん避難をして来た。その人に生活支援金を給付しましょう、ということになりましたけれども、その人が元々どのような給付を受けていたかが分かりませんでした。法律がないので、その人の「名寄せ」をすることが出来なかった。してはいけなかった。ですが、防災等があったときは、そのマイナンバーを基に、その人がどのような給付を受けているかという情報を全部集める。そしてすぐに給付をする。このようなことが出来るようになりますよ、ということがこの3つの分野です。
マイナンバーのカード、このようになる予定です。表面に写真を入って、住所・氏名等が書かれます。裏面にマイナンバー・個人番号が書かさって、ICチップが付いていますから、ここに公的個人認証の仕組み・デジタルの仕組みが入ります。そして先ほど言いました、民間での利用を禁止されています。例えばTSUTAYAでレンタルカードを作るときに「免許証をコピーさせて下さい」というときに、このカードの表面はコピーして良いです。ここにマイナンバーが付いていないから。裏面をコピーしてはダメです。裏面をコピーした瞬間に、民間での利用になってしまうので、あくまでも表面だけをコピーするように。それで、表・裏、の方式になっています。
ちなみに、いま1,200万枚分の予算がされていますので、今まで住基カードを取っていた方は、多分700円位の手数料を取られたと思いますが、1,200万枚分は、とりあえず無償ですから、皆さんもなるべく早いうちにお取りになった方が良いと思います。
ですから、今、お話しした社会保障の分野、特に「生活保護を受けます」と手続きに行くと、その人が「前住所地から所得証明をもらって来て下さい」みたいな話になります。そのようなことをなくしていきましょう、ということを言っています。
これは、イメージだけで結構です。そのようなものが全国で、ネットワークで組まれます。一番真ん中にあるものが地方自治体ですね。右側の真ん中にあるものが地方自治体、税のシステム、国税庁のシステム、厚生労働省関係のシステムなどが全部ネットワークで結ばれます。これは、インターネットではなく、国が用意するLG1という専用のネットワークの中で行われて行きます。
そして安全のところですけれども。よくよくいま報道で言われていますけれども、「マイナンバーが漏れたら凄く危ないよね」「年金機構みたいになったらどうしょう」。ですが、一応、後発でやっているので、守るための仕組みは考えています。いま、日本においては、我々国民の情報を一元的に管理する機関は存在しません。基本的に平成20年の住基の訴訟の中で、「日本国において国民の情報を一元的に管理する機関はない」と宣言をしているからですね。ですから、税金の情報は税務署で、年金の話は年金機構で、役場の情報は役場で、と分散を持たれていて、あくまでも今回のマイナンバーは、そのマイナンバーをキーに、他の機関が持っている情報を引っ張って来て、返す。集中的に保管はしない。このような仕組みをすることによって、マイナンバーが漏れたからといって色々な情報が全部芋刷り式に引っ張って来られないような仕組みを作っています。
そして、マイナポータですね。自分の情報をどのように見て行くかということも提供されるようになります。そして、将来的には、役場に行かなくてもパソコンで色々な手続きが出来るようになる。これも考えられています。
税分野は、いま言ったように、本人の確認を「これはもう12桁の番号一緒だったからこれはご本人ですよね」ということが明確に分かるようになる訳です。ですから、これは非常にメリットがありますが、先ほど申しました、税事務所の事務の効率化にしか今回はならない。けれども、皆さんは、色々な支払いの事務を起こすたびにその手続きを行わなければいけない、ということになります。
そしてマイナンバーはどんどん拡大しましょう。どんどん便利になった方が皆理解を得るでしょう。例えば、「札幌で人が亡くなると、18回の手続きが必要」と言われています。18の手続きをするのに85歳のおばあちゃんがやっている。あっちへ行ったり、こっちへ行ったり、そのようなことがなくなれば非常に便利です。例えば、学校で奨学金をもらうときに、お父さんの所得証明をオンラインでもらえるようにした方が楽。そのような、将来的に使って行ける検討が既に進められています。その第一弾が平成30年の法律改正になります。
色々な議論がされています。「健康保険証と一緒にした方がいいよね」「キャッシュカードと一緒にした方がいいよね」「免許証と一緒にした方がいいよね」そのようなこともずっと議論が進んでいる訳です。勿論、パスポートもです。戸籍。今回法務省の戸籍の関係が残念ながら一緒になれていないのです。ですから戸籍を取るということに関しては、まだまだ紙でやらなければならないのです。そのようなこともやっぱりやった方がいいよね、と。
それからやはり、医療連携。「そのキーを基に自分の健康データなどを持ってくれた方が便利でしょう」このような議論がされています。
そして、いま誤解を受けやすいことが、「マイナンバーの法律の審議が止まっている」という報道を見たことがあると思いますが、マイナンバー自身はもう法律が決まっていますから、今年の10月、それから来年の1月に動くことが決定です。ただこの3つの拡大部分、預貯金口座にマイナンバーを付けるなど、そのようなことだけが今回の国会の中で後送りになっているということですので、ちょっと誤解なきようご説明をしておきます。
では、スケジュールです。今年の10月に皆さんのところに、郵便で「あなたの番号はこうなる予定ですよ」という通知カードが届きます。その中に色々な手続きを取る紙が入っています。「写真を写して下さい」「他の証明書のコピーを入れて下さい」などを全部入れて送り返すと、来年の1月1日から自分が所属する自治体の方にカードが届きます。ご本人のところには、「カードが自治体の届いていますよ」という通知が届きます。その通知を持って役場へ行って、本人確認をした上で、先ほどお見せしたカードをもらう。このような手続きになって行きます。
それから事業者としては、28年1月以降に起こる様々な手続きに関して、社員のマイナンバーを集めて、そのマイナンバーを書いて色々手続きを行わなければいけません。
それで、民間事業者の利用場面ですけれども。民間事業者とは、ちょっと難しいですけれど『個人番号関係事務実施者』となります。皆さんは経営者ですから、経営者と、主には総務関係だと思いますが、その人たちは“個人番号関係事務実施者”となって、最後にお話しをする法律の罰則規制の下に置かれることになります。
従業員からマイナンバーを取得して、そして国に手続きをするときの代行を行う。そしてこの文書だけはちょっと覚えておいていただきたいです。総務の人に読むように指示をしていただきたいです。けれども、『特定個人情報の適正な取り扱いに関するガイドライン』というものが出ていますので、総務関係の方はこれを是非読んでおかないと、制度に対応が出来ないということになります。大体、総論と各論色々とどのように社員のマイナンバーを受け取ってそれを守らなければいけないのかということが書いてあります。
準備の概要は、このようになっています。『特定個人情報』、普通の個人情報にマイナンバーが付くと『特定個人情報』と呼ばれます。その特定個人情報は、きちんと守らなければいけないのですけれども、「守るための安全管理措置をどうするのですか」「保管をどうするのですか」「利用をどうするのですか」「提供をどうするのですか」、最後に「社員が辞めた場合には廃棄をどうするのですか」、というルールを会社ごとに決める必要があります。そして、そのようなものを納税の手続きや社会保険関係の手続きのときに、そのマイナンバーを付けるということをしなければいけない。
ですから、皆さんとしては、特定個人情報を我が社として守るための決まりをどうするかという社内規定を作る必要がありますし、勿論、各種システムを使っている場合には、そのシステムの対応が必要になって来ると思います。一番大事なことは、安全管理措置、その特定個人情報をどう守っていくのかということを会社ごとに決め事をしなければいけないです。勿論、社員の方々にも「このようなことだからね」という説明をしなければいけない、勉強をしてもらわなければいけない、ということになります。そして例えば、システムですと、人事のシステムや財務のシステム、年金の管理関係、それから社員の研修に関しては、eラーニングをどうするかというシステムが改修されて行くのだと思います。
従業員からマイナンバーを集めます。それを記載して税事務所・年金事務所・ハローワークなどに手続きをしていくのですが、税の関係で細かいところは飛ばしましょう。
時期です。税務関係に関しては、28年度分、28年1月1日から必要です。ですから29年に申告をするときに皆さんのマイナンバーを集めなければいけないということになると、例えば臨時雇用の方が多いところですと、例えば1月に辞める人がいるとすると、早めにマイナンバーを取得しておかないと、次の年の申告に出すことが出来ない。ですから、皆さんも早めに社員からマイナンバーを集める準備と、その準備の体制をどうするのかということを考えなければいけないということになります。「29年の申告時において、マイナンバーを社員から集めきれなかったのですけれどもどうするでしょうか」みたいな話が議論されていますけれども明確な答えは出ていません。ただ、想定されることは、「マイナンバーをきちんと集めて持って来て下さい」そのようなことを言われた場合に、本当に社員の、もしくは臨時的に雇った人、例えば講師なども含めてですね、マイナンバーをきっちり集めておかないと次の年の申告に困ってしまうということになります。ですから、10月くらいから、個人番号通知カードをもらった辺りから集めても良いということになっていますから、その辺りから1月1日に属する人たちは必ずそのマイナンバーを収集出来る仕組みを整える必要があります。
それから、雇用保険関係。ハローワークや年金機構関係ですね。そのようなものに関しても、色々な資格取得この手続きにもマイナンバーが必要になって来ます。それを持ってハローワーク等に手続きをする。その時期も、28年1月1日の提出分から必要になります。実質上は多分、総務の事務から考えると2月・3月になると思います。これらの書類で、年金の関係は29年からになります。雇用保険の関係は、28年からもう社員のマイナンバーを付けて、皆さん自身が届け出をしなければいけないという形になります。総務の方が見ると分かりますが、色々な手続きの紙も変わって来ます。それから、健康保険の関係も変わります。
最後に注意の方ですけれども、マイナンバーの収集と提供に関して、非常に厳しく制限されています。例えば、本人が「僕のマイナンバー会社で自由に使ってくれて良いですよ」と言っても、会社はそれを使ってはダメです。ですから、今回の法律の手続きに必要な分だけのマイナンバーを集めて、そのマイナンバーを保管するということをしなければいけません。例えば、社員録一覧の中にマイナンバーを記載した一覧表を作る。これは多分ダメです。法律違反になります。それじゃ、難しいですね。皆さん多分、社員データベース等を作って、そこから全部引くということが一番合理的ですけれども、そこからマイナンバーだけを隠すことをしなければいけない訳ですね。そのようなことの手続きも、先ほど言ったガイドラインに基づいてやっていかなければいけない。そして社員からマイナンバーを収集するときに「我が社は貴方たちのマイナンバーをこの事務とこの事務とこの事務で使いますからね」ということをきちんと宣言をしなければいけません。これが法律上の決まりになっています。
マイナンバーの取得、色々な利用目的を特定して明示しましょうね。それから「身元確認を厳格にして下さい」となっています。例えば、マイナンバーのカードが手元にある場合は、これは確実に本人確認になると言われています。ただ、先ほど言ったマイナンバーの通知カード、いわゆる紙のカードしか持っていない人は、それにプラスして2つ以上の証明書を持って本人確認としなさいとなっています。マイナンバーを間違えないようにして下さい。厳格にして下さい。と言われていますし、利用・提供・収集、この制限をしてあります。
それから、マイナンバーに関して総務業務等をアウトソーシングされている方の多いかと思いますけれども、アウトソーシングされている場合は、委託から、更に再委託の部分まで含めて、全部親元が管理をする必要があります。ですから、我々の業務がどこまで委託されているかというところも全部把握する必要があります。それから、安全管理をきちんとしましょう。それから、最後廃棄をするためのルールをきちんと決めましょうとなっています。
これは、個人確認の方法で、ちょっと飛ばしましょう、各論ですから。
例えば、ここに注意があります。『目的外の収集制限の例』とありますけれども、例えば「マイナンバーは、何番ですか」。総務の人がメモで12桁を書きます。これは多分ダメです。法律違反です。勿論、それを書いて、マイナンバーを扱うシステムに転記をして、それから捨てる、というルールを作っていればこれは大丈夫ですけれども、メモしたものが流通すれば法律違反になります。制限になります。ですから、このようなことも注意をしなければいけない。
なるべく事務担当者の責任を問われないためには、極力、どこかに預けて、もしくは会社が決めた責任のあるところに預けて、ご本人の机等には残さないようにしておくことが多分一番良いことになります。この法律から考えると、ご本人に責任が行ってしまうのです。それもかなり厳しい責任が行ってしまいます。そのように考えると、社員にとっても不幸なことになるので、なるべく社員の預かったマイナンバーは、どこか決められたところに預ける。デジタルの場合は、安全なところに預ける。紙の場合は、きちんと鉄庫を作って、この鍵を誰が持っているかを明確にする、ということをしなければいけない。ですから、そのような組織を整えましょうね。それから人、従業員を管理しましょうね。それから、物理的にマイナンバーを預かるものをどのようにするかを決めましょうね。それから、技術的安全措置。このようなこともしなければいけないとなっています。これは採択ですね。
それから、法人番号。最後になります。法人番号は、皆さんの会社に必ず1つの13桁の番号が付きます。ですから法人系の色々な届け出に関しても「法人番号を付けて出して下さい」と言われています。この法人番号に関しては自由に使って良いです。色々な形で使えることになります。そして法人番号を検索するシステムが出て来ますので、例えば違う地域で同じ会社名があるときに本当に同じなのか違うのかを見るときには、法人番号は役に立ちます。
最後ですけれども、罰則規定があります。罰則規定、主には悪意ですね。悪意がある場合には、これは非常に厳しいと思います。4年以下の懲役・3年以下の懲役・6ヶ月以下の懲役・2年以下の懲役。先ほど言ったように、割と会社としてはすぐにメリットは出てこないですが、このような罰則だけは規定されているという非常に不条理の中で対応をしなければいけませんが、今年の10月、それから1月から制度が始まりますので、皆さんの準備を早めに進められていくことをお勧めしてちょうどお時間となりますので、私の方のお話とさせていただきます。
会長謝辞
白井講師どうもありがとうございました。噛み砕いて、本当はもっともっと難しい問題なのだということを、10月から始まると、こんなに分からないでいて良いのかなと言うことが私の1つの感想であります。色々な所から、証券会社からもこのような資料として送ってきて僕の机の上にありますが、まだ目にしていなかったという、差し迫って安保問題ばかりに追われているのだなという感覚でございました。
是非、勉強をして対応をしなければいけない大変重大な問題だなということを痛切に感じさせていただきました。良いキッカケをいただきまして本当にありがとうございました。
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