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2015-2016釧路ロータリークラブ 第13回(通算3379回)例会

挨拶  矢澤 武彦 会員の奥様

 夫・矢澤武彦が先日亡くなりましたけれども、ロータリーの皆さまには長い間本当にお世話になりました。葬儀の折には、本当に皆さまに色々とお手伝いをいただき、沢山のお心遣いもいただきました。本当にありがとうございました。お陰様で本人が望むとおりの葬儀を行うことが出来ました。とても感謝しております。

 JCを卒業してから30年間ロータリーに在籍して、ロータリーが好きで、好きで、本当にすごく楽しんで活動をしておりました。

お陰様で無事に四十九日も終りましたので、香典返しということではありませんけれども、ウチの主人が最後まで取り組んでおりました『嵯峨記念育英基金』に僅かですけれども寄付をさせていただきたいと思い、本日はご挨拶方々伺いました。その方が夫も喜んでいると思います。これからも、若い方々のために頑張って続けていっていただきたいと思っております。

本当にありがとうございました。

司会

 寄付金を会長・吉田理事長よろしくお願いいたします。

 嵯峨育英委員会・吉田理事長より感謝状がございます。

嵯峨記念育英委員会から(故)矢澤 武彦 会員へ感謝状

感謝状 矢澤 武彦 殿

あなたは、生前 当育英会の発展と向上に多大なる貢献をされました。

ここに故人が果たされた偉大なる功績を称え衷心より感謝の意を表します。

平成2710月1日

公益財団法人 釧路ロータリー嵯峨記念育英会 理事長 吉田 潤司


司会

 ありがとうございました。ここで、ご遺族の方が退席されますのでご起立下さい。


お客さま紹介

西村 智久 会長

 本日、ご来訪いただきました。お客さまのご紹介をいたします。釧路市総合政策部市民協働推進課の職員でございます、釧路長期滞在者ビジネス研究会事務局・阿部豊様でございます。同じく長期滞在者ビジネス研究会事務局・荒谷洋介様でございます。

 東京在住で、釧路長期滞在者として道新文化センターでフランス語講師をお努めになられております木村正明様でございます。

 本日は、ご講演並びにお食事をごゆっくりなされて下さい。以上です。


会長の時間
会長挨拶 西村 智久 会長    

 皆さん、ご苦労様です。こんにちは。先週の日曜日、『なゆた』がありまして、米山記念奨学会となゆたの会の合同ゴルフコンペが行われました。その会場に、杉村委員長が来ていただきまして、革靴・スーツ姿で始球式もやっていただきました。ありがとうございました。過去、初めてだと記憶していますが、毎年米山の委員長が来ていただくとあの会も盛り上がると思います。ゴルフをやられない方も、やる方も含めて沢山の参加をまたお待ちしたいと思います。

実は、その会で私が優勝をさせていただきました。(拍手)ありがとうございます。全くのオープン参加でウチの長男が「ゴルフをずっとやっていないから、やりたい」ということで参加させまして、一緒にコースを回らせていただきました。下川部会員にも「ちゃんと良い手本を見せているか」と言われましたが、良い手本を見せるのに緊張感たっぷりで集中をして、優勝という良い結果に結び付きました。私のベストスコアで優勝です。この歳になってのベストスコアが出てありがたいことだと感じております。

 その会場の中で、ちょっと嬉しかったことが1つあったのでご紹介いたします。栗林延次会員がロータリーの勧誘を行っておりました。冗談半分で勧誘を行っていて、相手も冗談半分で断っていましたが、そのような心掛けの一声が、冗談がどう転じて入会になるかも分かりません。その心掛けが大切だと感じて、栗林さんでもやっていただけるなら皆さんにもやっていただければ、1人でも2人でも増えるかなと大変感謝した覚えがあります。本当に皆さんよろしくお願いいたします。

 先ほど、矢澤会員の奥様から寄付金をいただきました。ご遺族の方は、嵯峨記念育英会への寄付金ということでありますが、たまたま、いま嵯峨記念育英会の方で今までの散在している資料をまとめて、その後、携わる方が分かり易く良い形で引き継げるようにと『設立40周年記念誌』を作ろうとしておりまして、その記念誌の作成代にその寄付金を充てたいと考えております。たまたま亡くなった矢澤会員も、生前その記念誌に文書を投稿されております。記念誌が完成した折には、ご遺族の方にもお届けしたいと考えております。

 本日は、市役所の方の長期滞在者についての例会でございます。木村会員が長年ご努力をしてこのようなビジネスモデルが出来上がった形であります。先日のパプリカの例会のときも申しましたが、釧路の気候を逆手に取ってのニュービジネスでありますので、青年会議所の霧フェスティバルから始まった、その意味で釧路はニュービジネスのポテンシャルを持っていると本日も改めて感じさせていただけるかなと思っております。

 我々の業界でもそのようなニュービジネス、それぞれの業界でそのようなニュービジネスを発想し釧路の景気の下支えになりたいと考えております。

本日も1日よろしくお願いいたします。以上です。

 本日のプログラム

『釧路市長期滞在ビジネス研究会の取り組みと展望』

プログラム委員会 委員長 境出 雅仁 会員

 皆さん、こんにちは。プログラム委員の境出でございます。本日は、釧路市長期滞在ビジネス研究会事務局の阿部豊様においでいただき、平成21年6月から蝦名市長の肝入りでこの研究会が立ち上がったそうですが、その長期滞在のビジネスとは何ぞやということと、東京から今年の4月から本格的に長期滞在していらっしゃる木村正明様に、実際に釧路に長期滞在をしていただいている声を合せて聞かせていただくという形でプログラムを準備しております。

 阿部様よろしくお願いいたします。

 

釧路市役所市民協働推進課 阿部 豊 様

 改めまして、釧路市役所市民協働推進課の阿部と申します。本日は、このような場を設けていただきましてどうもありがとうございます。早速ですが、お時間が限られておりますので、この問いについてご紹介をさせていただきたいと思います。

 簡単に私の経歴だけご紹介させていただきますと、長期滞在のこの取り組みを初めまして、私、今年で7年目になります。『釧路市長期滞在ビジネス研究会』が設立した年にこの長期滞在事業の担当になりました。そちらにいらっしゃいます木村会長と一緒に、色々苦労をしながらここまでやって来ていますけれども、簡単に取り組みのご紹介をさせていただきたいと思います。

 取り組みのキッカケとしては、ご存じのとおり釧路は人口が減少していく中で何か良い手立てはないかと始めたことがキッカケとなっています。平成16年・17年度ころから長期滞在を希望される方からお問い合わせが市役所等々に入って来ておりましたが、当時は「窓口がない」ということで、このような方々が滞在出来る環境がなかったということで、消費出来る環境をみすみす逃している、そのような状況ございました。

 平成18年度にこのような点を踏まえて、釧路市では正式に予算化をいたしました。当初は移住促進という観点で取り組みを始めたところです。但し、移住についてはかなりハードルが高いということで、このような考え方を移住の手前の長期滞在という視点で出来ないかということで、平成18年度に方針を固めまして、平成19年度に『長期滞在』を主眼に『長期滞在に伴う住宅情報等研究会』を設立しました。この『釧路長期滞在ビジネス研究会』の前進の組織となりますが、任意でこの取り組みに興味ある不動産会社さんが集まり組織してございます。

 平成20年度には、『涼しい釧路で避暑生活、ホテル・旅館部会』も新しく立ち上げまして、不動産に限らず、より来られやすい環境を作ろうということで、宿泊事業者の方々にも参加をしていただいてございます。

 これは、実際に長期滞在をされた方から「釧路の夏はとても涼しい」「ほどよく都会なので暮らしやすい」「これまでに過ごして来た海外の避暑地に劣らない魅力がある」という声をお伺いしまして、このような方々のお声に答えられないかということで、実際に気温も東京や大阪に比べると8月は10℃以上低いということもありますので、今までは、「寒い、寒い」と言っていた釧路の街を「涼しい」と言い方に変えただけと言えばそうかも知れませんけれども、「涼しい」ということでPRを本格的に行っていこうと、平成21年度に『釧路長期滞在ビジネス研究会』を設立いたしました。8月31日現在で37会員が入っております。設立当初は14会員でしたので、現在は3倍近い会員数となってございます。

会員の構成といたしましては、不動産会社・ホテル・観光関連業・交通事業などの民間事業者の方々で構成してございます。主な取り組みとしましては、『涼しい釧路で避暑生活』のプロモーション事業を東京・大阪などで行ってございます。それから、実際に長期滞在で来られるお客様向けに『地域体験プログラム』というものを開催しております。これは、釧路の歴史や文化をお伝えする場面を作りたいということで、地域学習講座・交流会などを行っています。それから、来られやすい環境を作っていこうということで、旅行商品の造成にも取り組んでいます。その他、ビジネス化に向けて課題が出て来た際には随時検討をしていきましょうということで、この4本を柱に事業を行っております。

一応、長期滞在の方の基準を設けています。主となる居住地が市内である方、市内宿泊施設、または長期滞在物件を利用される方、滞在期間が4日以上であること、を条件としています。被災などで滞在をしている方は、カウントから外しております。他に、キャンプ等も外しております。更には、市に『ワンストップ窓口』を設けていまして、市で把握出来る範囲ということでカウントしています。市を通さずに滞在される方も結構多くおられまして、実態はもっと多くの方がお越しいただいていると思いますけれども、今回報告をさせていただく数字は市で把握している数字になります。

こちらは、会員構成となっています。不動産事業者さんが現在14社入ってございます。宿泊事業者さんが、こちらのセンチュリーキャッスルホテルさんも入ってございますけれども8社、それから関連事業者といたしまして、交通関係のJRさん、レンタカー関係のトヨタレンタリースさん、今年からJTB北海道さんなども加わってございます。更に、お隣の鶴居村の観光協会さんも加わりまして、より広域的な活動体制となってございます。

 ホテル系の物件の相場情報でございます。シングルなら140,000円〜285,000円が月額、ツインでなら252,000円〜468,000円が月額となってございます。マンスリーマンションの滞在物件の相場については、1ルームが55,000円〜96,000円、1DKが50,000円〜105,000円、2DKが65,000円〜105,000円、3LDKが90,000円〜120,000円という形になってございます。

 研究会の取り組みといたしまして、先ほどご説明をしたような取り組みを行っていますが、具体的にはこのような研究会のホームページを設けています。それから、『知的学習講座』ということで、長期滞在のお客様に釧路の歴史をご紹介することを行っております。

定期的に『研究会』という会議を開催しておりまして、この中で長期滞在のお客様から寄せられている意見を今後のサービスの向上等に反映出来ないかを研究しております。昨年度から総務省の制度を活用いたしまして、釧路長期滞在ビジネス研究会の事務局員として、地域興し協力隊を採用しております。

それから、具体的なプロモーション活動の一例といたしまして、東京・大阪で釧路ブースを展開しています。左下の写真では、東京都営バスにラッピングを施して半年間運行するなどのPR活動を行ってございます。

 こちらは、地域体験プログラム活動のこれまでの経緯でございます。毎年テーマを設けていまして、釧路の歴史・中心市街地・気候・縄文文化・夕日など、釧路ならではの文化をお客様に伝える取り組みをしております。

 長期滞在型旅行商品造成までの道程といたしまして、当初は、日付を設定した形の滞在型商品が出来ないかと検討をしていましたが、このような商品ですとなかなかお客様が来ずらいということで、近年は自由に期間を設定出来るタイプの商品が登場しています。平成25年度からは、阪急交通社さんの『9泊10日、釧路へ滞在しませんか』という旅行商品が出来まして、今年度についても630名を超える方々がこのツアーにお越しいただいております。

ビジネス化に向けた課題の研究としまして、研究会は年に3〜4回程度会議を開いています。平成24年度からは、特に課題・研究が必要な不動産については、更に不動産部会という部会を設けて研究をしています。

 取り決めの経過とお問い合わせの関係でございますけれども、これまでの問合せ件数の推移ですが、平成20年〜平成23年までにかけては50件程度ございましたが、平成26年は280件、今年度は8月末現在で556件が8月だけで来ていて、いま620件となっています。8月23日にNHKさんの放送で取り上げていた30分番組がございまして、その番組を観た方で全国から延べ800件位のお問い合わせをいただいています。

 それから滞在実績ですが、平成27年度については、現在最新の状況で210355名、延滞在日数9,016日ということです。取り組みを始めた平成18年度・平成19年度は滞在日数実績ゼロでしたが、平成20年度から1731名の実績が出まして、現在では10倍以上の実績となっています。滞在期間については、1ヶ月位の方が多いこと。世代的には、60代の方が圧倒的に多い。それから住所では東京からの方が多い状況となっています。

 『ちょっと暮らし』を取り組んでいる他の自治体の中での釧路の位置付けですが、平成23年度以降、釧路市は人数・滞在日数共に1位となっています。昨年度も295名の方に滞在していただきまして、全道で1位となっています。

滞在実績の関係で、これは消費効果になりますが、リピート率は30%程度で、昨年度は年間では5,000万円が直接的な消費、ツアーでも7,500万円程度いただいておりますので、多分1億5,000万円、今年は2億円位の効果があると見ています。

 こちらは、滞在をキッカケに物件を購入された方の状況ですが、長期滞在をキッカケに「セカンドハウスを購入してみたい」、もしくは「移住したい」という不動産購入のお問い合わせの件数が、平成20年〜25年度で111件。実際に購入された件数が22件、購入金額が1億2,400万円程度となっていまして、関東からのお問合せが一番多い状況となっております。物件的には、中古マンション・中古住宅を購入されているケースが多い形となっております。

 これは、実際にお客様からのアンケートになります。真ん中の60代の兵庫県のお客様の意見は、「この釧路の魅力をもっと発信して観光客が多く訪れてほしいという気持ちと、知る人ぞ知るという今のままが良いのか決めかねてしまいます」というように、多くのお客様が増えることに対して大変喜びと、「自分だけが知っていたのに」というジレンマを感じているというご意見もいただいております。

 こちらは、阪急交通社のツアーで来られた方々のご意見です。「アイスホッケーの観戦が楽しかった」「レンタサイクルがあれば」「まだまだ街興しを希望します」「タクシーの運転手が素っ気ない」「レストランなど喫煙をしている人が多い。禁煙を望みます」など色々なご意見をいただいています。

 この取り組みが良かった点といたしまして、官民連携で取り組んでいて、行政が得意とする分、民間の事業者さんが得意とする分、それぞれが明確に分割していて最大限に機能をしている形になっています。課題としましては、滞在期間の延長、これは受け入れ施設としては採算性の確保が難しい。それからお客様の多様なニーズの対応が必要となって来る。このような部分が課題となっております。

 本日、見えられておりますけれども、長期滞在のお客様については様々な知見をお持ちの方が多くいらっしゃいまして、この方々の知識を活用するような場面作りを行っていきたいと考えております。

 夏以外の季節のPRも始めております。秋や冬、特に冬については、雪が少ないことを知らない方がかなり多いということで、天気が良く雪が少ないこと、杉や檜の花粉が観測されないことのPRを強化しております。

 今年から始めている事業ですけれども、長期滞在施設が大変不足しているという課題がございまして、このような施設に対して「内装を考えている方々に補助をしますので長期滞在施設として使わせて下さい」という制度を今年から始めております。長期滞在をされる方は60代の方が多いですけれども、就労世代の方もお越しいただきたいということで、今年から錦町の駐車場の一部屋をサテライトオフィスという形でセッティングしていて「一定期間、釧路で仕事をしませんか」ということもモデル的に始めております。

今後は、海外需要の取り組みも必要になってくると考えております。長期滞在から移住へということで、圧倒的にパイは観光客の方が多いですけれども、今後は長期滞在をキッカケにセカンドハウス、もしくは移住という形に繋げて行く街づくりをいま『地方創世』でも取り組んでおりますが、市役所だけではなかなか難しい場面がありますので、地域の事業者の皆さまと一体となって進めていきたいと思っております。

今後もこのような長期滞在の取り組みをキッカケに、釧路の新たなビジネスが出て来ておりますが、皆さまのご協力で更に良いものを作っていこうと思っております。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。

 

司会

 本日は、東京から実際に長期滞在に来ていただいている木村様をお招きしておりますので、一言ご挨拶をしていただきたいと思います。よろしくお願いします。

 

釧路市長期滞在者 木村 正明 様

 初めまして、いまご紹介に与りました東京から長期滞在に来ております木村と申します。よろしくお願いいたします。私の釧路での長期滞在についての私が感じていることを手短に申し上げようかと思います。

 私が避暑目的で釧路へ来たのは、今年で3回目です。最初の年は、1週間くらい滞在して「この街は雨が多いな」と思いました。その年は、ものすごく暑い年でしたので札幌と釧路をザッと見て帰っただけでした。

 2回目は、昨年でした。昨年は1ヶ月滞在いたしまして、素晴らしい秋で、「これはまた日本の中で日本語が通じて、このような素晴らしいところがあるならば、長年考えていた例えばフランスでの引退生活などをしなくても良いはないか」という気がして来たぐらいです。

釧路に異国情緒を感じているのは実は私だけではないらしくて、先日、ノーベル物理学賞を取られた湯川秀樹博士の本を読んでいましたら、1978年発行の岩波新書に湯川さんが釧路へ来られて、「これまでアメリカやヨーロッパなどを見て回ったけれども、今回釧路へ来てみて、釧路の方がはるかに異国情緒がある」という主旨のことが書いておられました。湯川さんという方は、物理学だけではなく日本の古典にもとても造詣が深い方でしたので、幣舞橋近くのレストランで食事をされて、そのときカモメが飛んでいるのを見て作られた和歌があります。それは、都鳥とはカモメのことですが、「都鳥水面かすめて飛びかよふ 夕日さやけきぬさまいの橋」という和歌をお作りになった訳です。この和歌を読んだときに、釧路に異国情緒を感じているのは私だけではないのだという気がいたしました。市役所のポスターに『日本の中の異国 釧路』というポスターを見て、私も納得をしたところでございます。

 私が最初に釧路に来たのは極単純な発想で、私は東京に何十年も住んでいますけれども「この酷暑の東京を逃れて、もっとどこか涼しいところで本を読みたい。夏用の書斎がほしい」と考えているところに釧路市が発行されたパンフレットを読んだ訳です。それは非常に頭の良いキャッチフレーズが付いていました。『東京から1時間半・軽井沢。同じく東京から飛行機で1時間半・夏が涼しい釧路』。とても素晴らしいキャッチフレーズだと思いました。

それで私は、昨年こちらに来て、1ヶ月間エンジョイして、もう、私の第2の故郷なる釧路を発見した訳です。但し、私も釧路へ来る度に少しずつ進化をして参りまして、最初に釧路へ来たときには、これはもう石器時代の人類と同じで「どこか涼しくて住みやすい所はないか」「美味しい木の実は落ちていないか」などと、いわば採集経済の原始人類のような自分であったと反省をしている訳です。それから、昨年来て、また考えが変わりました。「自分が住みやすい故郷を探すのであれば、それは自分でも先に、現地にいる方々と一緒に何かをして、住み心地の良いところを一緒に作るべきではないのだろうか」と考えました。それで、私は今年、釧路へ半年滞在することにしまして、私の大学時代の専攻であるフランス語・フランス文学の講義を道新文化センターで半年間行うことにいたしました。

 私は、若いころフランス航空の本社で働いておりまして、フランスと日本の間の旅客の増加を目指す仕事を行っておりました。釧路市へ昨年は24隻のクルーズ客船が来たという所ですから、この実績は必ず奪回をして、今後も釧路の国際リゾート都市にするために私は何か働きたいと考えております。今年6ヶ月間道新文化センターでフランス語の講義をいたしまして、つい最近、私の教え子2名が意気揚々とフランスへ旅だったところでございます。そのような訳で、私は今後とも釧路の皆さまと、日本の中のトップレベルのリゾート都市・国際観光都市釧路をご一緒に作っていきたいと考えております。

それからもう1つ、ロータリークラブでは、会員のメンバーがそれぞれ何か具体的な提案をなさって、この社会をより良い方向へ進めていくところが慣習らしいということを、私は昨日インターネットで調べて学びましたので、1つだけ提案をさせていただきます。

それは、私はフランス語の教師を行っていますので、ここで皆さまに申し上げておきたいのですけれども、オリンピックのメダルの話です。小学生に「オリンピックで1番良いメダルは何ですか」と聞きますと、「それは、金」と言います。それから「銀」、「銅」と言います。英語で言えば「ゴ―ルド」・「シルバー」ですけれども、皆さん銅は何と言うでしょう。カパじゃないのです。それは、英語でもフランス語でも「ブロンズ」です。ブロンズとは何かと言いますと、青銅です。青銅というのは、銅と錫の合金で、堅くて加工がしやすい。ですから、人類の歴史では『石器時代』の後には『青銅器時代』があった訳です。

例のギリシャのホメロスの神話に出て来て、ギリシャの戦士達は青銅の盾と青銅の投げ槍を持っていますけれども、人類が若かりし頃、未来にあふれていた頃、その頃の時代が青銅時代といいます。ですから、オーギュストの青年像には、青銅時代という名前付けられております。つまり青銅とは、これから伸びる人のためのシンボルです。ですから、オリンピックのメダルで、金・銀の後に来るのは銅ではありません。子供たちは「金と銀は貴金属である。でも銅は詰まらないから第3位の人は銅しかもらえない」と思っています。それは、大きな間違いです。金・銀の後は青銅。なぜ青銅かというと、3位の栄光に輝いた方は、「これから伸びる方だから青銅・ブロンズのメダルを差し上げるのだ」ということなのです。

どうか皆さま、私がこのようなことを申し上げたのは、この釧路ロータリーが初めてでございます。どうか私の意図するところをお汲みいただき、今後、釧路から「オリンピックメダルは、金・銀・青銅だ」と言うことをお子さまに教えていただきたいと思います。

ご静聴ありがとうございました。

会長謝辞

 阿部様、木村様、大変興味ある話をありがとうございます。木村会長が一生懸命行っていたことは新聞紙上で聞いておりましたが、なかなか実際に数字で拝見することは初めてでありました。具体的な経済効果が一番気になっていましたが、もう2億も経済効果があるということで、不動産業のみならず、経済効果もあるのだなと思いました。

また、木村様のお話しを聞いてもっともっと自分たちが住む釧路の魅力を、ずうっと前から、青年会議所時代からこのようなことを言っていますが、自分たちは本当に認識が足りないということを改めて感じたところであります。

このような涼しいということをPRで、商工会議所青年部YGも「冷ガーデン」を開催しております。ロータリーでもなにか開催したいものと、いまチラッと思いましたが、次年度以降の課題にしたいと思います。

長期滞在の方と長期的に意見交換が出来る委員会がどこかで対応していただければ、尚一層皆さま方の外からのご意見を活かしながら、釧路の新しい魅力づくりの発信の元に釧路ロータリーもなれるのではないかと感じました。

 本日は、どうもありがとうございました

 

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