嵯峨記念育英会について 浅野委員長
こんにちは。比較的何もない委員会であまりアクティブではないのかと思いましたら、ここへ来まして委員長になって初めて嵯峨記念の金銭的な問題が大変だという事もありまして、今後の嵯峨育英会の運営にも関わってくるという事で、我々もあまりこの内容を知らなかった、唯一の財団という事でありましたけれども内容が知らなかったという事で、今回当クラブが丁度理事長という事で藤井さんの方から内容等々、中身を説明して頂いて、皆さんにご理解をして頂きながら今後の運営という事を検討したいという事で、今例会を企画させて頂きました。藤井理事長、よろしくお願い致します。
藤井 理事長
こんにちは。財団法人釧路ロータリー嵯峨記念育英会、理事長を仰せつかっております藤井でございます。理事長になったのはここにも書いてございますけれども平成13年から理事長を仰せつかった訳でございますけれども、そもそもこの育英会ですが最初に財団として設立されましたのが、皆さんのところに2枚の資料がいっているかと思いますが、昭和36年の12月に嵯峨青少年育英会というかたちで発足した訳でございます。これはこの財団の設立趣意書によりますと、故嵯峨さんは北海道に於ける汽船漁業の創始者として多年各位のご厚誼を受け、その生涯を送って参りましたが昭和35年8月12日、病気療養中に於いて客死しました。晩年に至り故人は貧困の元に成人したため、後学の志を遂げられなかった己の青年時代を顧みるとともに余りにも自己中心に偏りがちな現代青年に思いを致し、その職能及びその生活の通じて国家公共に奉仕せんとする青少年のうち、経済的事由により進学を阻まれつつある者に対する奨学と青少年に対する団体、あるいは個人で奉仕活動に顕著な業績を挙げた者に対する報奨、援助をと企画しておりましたが、不幸にもその意を果たさず85歳の生涯を閉じたのであります。以来1年有余、本年8月27日に至り市民庶民の有識と同業各位の善意に因り、釧路市公民館前に嵯峨さんの銅像の建設を見るに至りましたが、これを機にこの度遺族相図り、友人知己の賛同を得て、財団法人嵯峨青少年育英会を設立して故人の遺志の実現を期する事になりました。とあります。この時はパストガバナーであられました嵯峨さん、それから理事には長内さん、泉さん、それから両角さん、村上さん、米内さん、それから嵯峨さんの7人の理事、幹事に泉先生と坪内さん、その2人の幹事で財団が設立された訳でございます。この時はここにも書いてあります様に基本財産が1千万円、運用財産として50万円、1050万円の法人として運営を始めた訳でございます。聞いたところによりますとこの基金ですけれども、釧路西港が出来た時に漁業補償という形で出た一部をこの財団に寄付されたという事で始まったと聞いております。昭和47年に嵯峨さんが亡くなられて、理事長代行として泉敬さんが理事長代行を務められておりました。その昭和51年ですけれども、釧路ロータリークラブにこの運営をお願いしたいという事で、釧路ロータリークラブがこの財団の事業を引き継いだ訳でございます。昭和51年から56年まで理事長に嵯峨さん、そして56年に嵯峨さんが亡くなられて、昭和58年に財団そのものの名称を財団法人釧路ロータリー嵯峨記念育英会という事で道に変更を申し出まして、認可され、この時の理事長が三原さんで、三原さんが昭和56年から60年まで理事長を務められました。昭和60年に三原さんが亡くなられて、そしてその後を引き継がれたのが村上敬さんでございます。村上敬さんが引き継いだ時、昭和60年ですけれども基本財産が2700万円、13年から私が理事長という事できた訳でございます。財団の歴史でございますけれども、これからの現状を申し上げますと現在財団の奨学生が1学年2名でございます。湖陵高校と武修館高校から各1名ずつ、4月に採用しまして3年間、1人3年間で36万円1年12万円づつ、現在6名の奨学生がいます。奨学金の1万円というのも今の高校生ではどうなのかという様な問題もありますけれども、それが4、5年前でしたか確か8000円から1万円に値上げして、その時は1学年に3名の奨学生を採用していた事がございます。北陽高校と湖陵、武修館という3名で年間9名の奨学生を持っておりました。その前ですと各中学校の校長先生から紹介、推薦を受け、高校に入った段階で奨学生に決定するという様な事で取り組んで参りましたけれども、ロータリーの50周年の時にこの財団の基金をもっと増やさなければならないという事で、50周年記念事業としても財団の基金を増額するという取り組みになりまして、この時にもかなり基本金が増えて参りました。今6名の奨学生でございますけれども、年間で72万円の奨学金が減ります。この口座に振り込む訳でございますけれども、以前は手数料が掛から無かった訳です。今は1件振り込むのに105円掛かります。その様な振込料も掛かる様になってきた、その様な事が現状でございます。また今ロータリーの皆さんから年間、上期下期で2000円ずつ4000円、これを各皆さん方からこの財団に寄付して頂くという様な形で運営をして参りました。この基本財産の収入をこの奨学金の事業に、果実を事業に当てるという様な事で進めて参ります。ここに昨年度16年度の利息の収入が書いてあります。43万9289円、基本財産に対する収入でございます。これを72万円必要なところがこれだけの収入しかないという事で、それを補う様な形で皆さんからの約年間40万円、ロータリーからの寄付という形でまかなってきたというところであります。平成17年度の予算を見ますとこの予算が35万3900円くらいしか見込めないという様なところで、クラブから40万の寄付金があると、本当にちょんちょんでしか無いという様な現状でございます。ちなみに利息の良かったこれまでは長期国債や10年、5年の国債を買うという様な事で進めて参りましたけれども、それがほとんど満期になりまして今の大体の平均が1%いかないくらいの収入しか見込めないという様な現状でございます。それで収入を増やす為にはどの様にしたら良いかという事で、多少リスクがあっても利息の良いものに変えても良いのではないかという様な意見も出ております。1枚目の1番下に書いてございますけれども、寄付行為、寄付行為というのは普通の会社の定款などと同じような感じですけれども、寄付行為の第7条に確実な有価証券を購入するか、または定額郵便貯金とするか、もしくは確実な信託銀行に信託するか、あるいは定額貯金として理事長が保管しなければならない、という決まりになっております。実際に今の預金金利から申しますと、0.02%とか0.03%という様な金利しか見込めないところでございます。それで奨学生を年間1人にすればよいという事もございますけれども、今の段階では最低2人は記念育英会としての育英事業としては最低でも2人は、それを半分に減らすという様な事は財団の主旨としてはやはり最低でも2人、出来ればもっと増やしていきたいという様なところでございますけれども、現状から考えるとこの現状を継続して何とか続けていきたいという様な考えでおります。2枚目のところにその方法はとありますけれども、寄付行為の第4条にこの様な文がございます。この法人は前条の目的を達成する為、北海道釧路方面の区域内に於いて次の事業を行う。奨学金の供与、2番目に青少年奉仕団体及び個人の顕著な活動に対する報奨の贈与、3番目にその他目的を達成する為に必要な事業という様な3つの事業を掲げてございます。現在しておりますのは奨学金の供与、これが年に6人の高校生に1万円ずつ72万円の支出、2番目の事業を行うとするとどの様な形で行うかは別にしまして例えば高校野球で甲子園に行くなどという様な時に、いくらかの報奨を贈るという様な事は考えられるかと思いますけれども、また釧路であればホッケーが強くなる様にという様なという感じで何か報奨を贈るという様な事も考えられます。事業を継続するかどうかというところでございますけれども、この寄付行為第31条にこの様な条文がございます。この法人の解散は理事及び評議員それぞれの現在数4分の3以上の同意を得、且つ北海道教育委員会の許可を受けなければならない。寄付行為の第32条、この法人の解散に伴う残余財産は理事及び評議員それぞれの4分の3以上を得、北海道教育委員会の許可を受けて国、または地方公共団体、若しくはこの法人の目的に類似する目的を有する公益法人に寄付するものとするという条文がございます。この財団を維持出来なくなった時には国や道や市、あるいは同じような活動をしている団体に全額寄付しなければならないという事で、5000万円を全部寄付して解散するという様なところで、その基本金を減らす事も無くする事も出来ないという決まりになっておりまして、何とか出来るだけこの事業を長く継続していきたい、何とか皆さん方のご協力を得ながら継続をしていきたいという様に考えております。それでこの9月に1つの社債を買っていたのですけれども、1千万円の社債、三菱造船の社債が9月17日に償還になります。それから9月20日に100万円、利付き国債が償還になった訳でございます。これをどの様な形で運用していくかという様な事で高山さんとも色々相談をしましたけれども、この1千100万円、これから何とか充分な利益が出る商品はないだろうかという様な事で色々話をしましたけれども、今少しリスクがございます。為替の関係のリスクでございますけれども、1千100万円を大和さんからグローバル債権ファンドという様な商品が毎月分配型の1千万円で5万円ちょっとの毎月利息が出るそうでございます。手数料とか色々差し引かれたりはしますけれども、この毎月5万円を3月まですれば20万円から30万円の収益が出てくるという事で多少冒険ではございましたけれども、この方向でしてみようという事になっておりました。何とか皆さんのご理解を頂きながらこの事業を継続して、出来れば今の経済情勢からいきますと踊り場を出したという様な事でございますけれども、まだまだ低金利は続く様な状況で何とかこの利息で30万円、年間5、60万になると思うのですけれども、皆さん方の年間40万円の寄付、そして利息が少し増えて来るかと思いますけれども何とかこれを維持しながら、財団の維持に進めていきたいという事でご理解を頂きたいというところでございます。今の状態ですと何とか皆さん方からの寄付も年間40万円、1人の会員から4000円ずつの負担を頂いている訳でございますけれどもその辺を維持し、もし出来なくなれば上期下期で500円ずつの増額を頂かなければならないかという事も考えられますけれども、まだこの水準を何とか維持して頂きまして、この財団の維持の為に頑張っていきたいという様に思っているところでございます。月々毎月分配で5万円と少しの額が出るという事でございます。時間が過ぎましたので取り敢えずこれは理事会で決定しなくてはいけないので、ですけれども理事会はロータリークラブで構成されていますから、何かの機会に近い日に理事、評議委員のメンバーを皆様にFAXなりメールでお知らせをして、その理事、評議委員の方に、例えば今の青田さんの様な個々の意見を言って頂いて、そして理事会で決めていくという様にしたいと思います。私、偶々評議委員なものですから、この様な言い方で申し上げるのですけれども、例えばそのハイリスクな商品で運用して良いのかという法律的な問題や、あるいは吸収する時に恣意的に勝手気ままに今度休みますという様な事を言って良いのか、法的な問題もありますので、メンバーの弁護士の先生にも意見を聞きながらしていこうと思うものですから、今の青田さんの様なご意見、あるいはそうではないというご意見をどうか身近の評議委員、理事の方におっしゃって頂ければという様に思いますけれども、理事長いかがでしょうか。
理事長
その様な事で現理事会、それから財団の方の理事会、評議委員会とも色々検討しながら何とか道を見つけて行きたいと思っておりますので、皆さん方のご協力をよろしくお願い致します。本当につたない話でございますけれども、本日はどうもありがとうございました。