2005〜2006年度 第27回(通算2915回) 例会報告
2006.01.25
会長 石田 博司   幹事 武石 光樹   広報・会報委員長  五明正吉
会長の時間

 会 長  石 田 博 司 君



                          

2730地区での記念講演の講演要旨が載っておりました。後援者は鈴木ひとみさんという女性なのですけれども、お読みになった方には煩雑な話でダブるでしょうけれども、少しご紹介を申し上げますと、ミスインターナショナル日本の準ミスに選ばれた方なのですが、その後モデルの仕事をしているときに車で事故に遭いまして車いすの生活を余儀なくされたという方です。現在44歳なのですけれど、なかなか若い盛りを見ましたら事故の3週間後に結納、そして翌年の春には結婚という時の事故で車いす生活になった方です。大変な苦悩があったのだと思うのですけれども、幸いな事にといいますかその婚約者の方は事故に遭ったのにもかかわらず結婚に望んで車いすで結婚をした、その時の彼の言葉が、この人はひとみさんと言うのですけれども、ひとみにとって僕が必要なのではなく僕にとってひとみが必要なのだと言ってくれたというのです。ご本人はこの世の中で私を必要と言ってくれるという人がいる、この事だけでどれだけ元気づけられたか分かりませんという事で、障害を克服しながらリハビリをしていく訳です。それでなるほどと思ったのが我々もよくあるのですけれども、彼女が車いすで道路にいる時に子供がそれを見て母親に「あの人どうして車いすに乗っているの?」と聞く訳です。たいていのお母さんは「見てはいけません」と言います。その様な事にふれてはいけないという気持ちがあるのだと思います。子供にすれば正直な疑問なのです。でも注意をされた。きっと心の中であの様な人の事は口に出して話題にしてはいけないのだと感じるのだろうと思うのです。その様な子供が大人になったとき、今日の様な、今日の様なとはご本人の講演です、今日の様な話を聞く機会があった時に頭では理解できても本当の意味で受け入れる事ができない気がします。というのが彼女の感想です。アメリカでも同じように子供が母親に聞きます。ある時母親が子供の手を引いて私のところにきました。「うちの子供は今、車いすのプラモデルを作っているからよく見せてあげてください。」と言うのです。びっくりしたのですがとてもうれしかったです。それでその子供を膝の上にのせてその辺をぐるっと回りました。子供は大喜びをしました。それで良いのではないでしょうか。口であれこれ説明する必要は無いという気がしました。自然に接すればどうという様な事も無いような話ですが、どうも日本では身障者というと腫れ物に触るような感じなのです。という様な事を彼女はおっしゃっているのですが、そして彼女は現在44歳、当然障害というものを活かしてバリアフリーですとか洋服のデザイン、車いすのデザインに関わる仕事を今彼女はしているのだそうです。後ろの方に写真もありますけれどもとても美人な方です。もしご興味が有れば1月号をお読みになっていただけたらと思うのですが、それでこの話を読んだ時に思い出すのがやはり10代の頃に医療ミスで目が見えなくなった、今はもう70歳過ぎの方だと思うのですけれども、その方ご本人も男の方なのですけれども将来は医者になろうと思っていたのに医療ミスで目が見えなくなった、目が見えなくなってどのように生きていったらよいか、彼は苦悶をする訳です。名前は忘れましたけれども、その方がその目が見えなくなったという心の苦しさから抜けた時に、これから自分はどうしようかと思った時に、これはラジオの放送で本人から聞いたのですけれども、せっかく目が見えなくなったのだからこの目が見えないというものを活かせる仕事をしようという事を彼は言っておりました。せっかく目が見えなくなったという言葉を聞いた時に、私は人生の価値観の大きな転換を促された様な気がしました。その方はせっかく目が見えなくなったのだからという事で、全盲の方、もしくは弱視のお年寄り用老人ホームの建設、経営を彼は考える訳です。それでどこにある全盲の方の老人ホームかも知りません、忘れましたけれども、非常にホスピタリティーのある運営をなさっているという事をラジオの番組、ちなみにこの様な話は当然NHKなのですけれども、NHKの放送で聞いたことがございました。幸い私には障害が無く、人格の障害はどうかといわれると少し不安なのですけれども、幸いな事に障害はございません。また不幸なる事には障害に因る人格の成長という事も私にはその様な機会は与えられておりません。もっとも私がもしこの人生で障害を得ていれば世を拗ね、ひねくれた人生を送っていた様な気も致しますが、いずれにしてもこの目の見えない方が自分の人生設計を考える時にせっかく目が見えなくなったのだからというこの考え方は今後折に触れてきっと私の胸によみがえるのではないかと思います。今日は障害のある方のお話から少し、過去に聞いたお話をご披露させていただきました。ありがとうございました。

会長の時間
 1. 釧路北RC  1/25(水)  夜間例会「クラブ全員協議会」
 
会長の時間
会員卓話 「北海道の電力事情」 宮本英一君


  北海道電力 釧路支店長

  宮 本 英 一  会 員

こんにちは。北海道電力の宮本でございます。本日は私にこの様な機会を与えさせて頂きまして本当にありがとうございました。あまりこの様な場で皆様方にお話しする機会がほとんど無いものですから、皆様方に聞いて頂いてお聞き苦しい点もあるのではないかと思いますが、お食事をしながら耳だけこちらの方に傾けて頂ければと思います。よろしくお願い致します。

 北海道の電力事情という事でお話をさせて頂きます。堅苦しいお話になりますので最初に余談から入らせて頂きますが、実は私、北海道電力に勤めておりますが、入会した時もご挨拶させて頂いたと思うのですが実は電気屋ではございませんで、IT関係の仕事をずっとしておりました。こちらの方に参りまして初めて電気を売るという事になったものですから、正直に言いましてあまり得意ではございませんので詳しい話になりますと後ほどという事になると思いますのでひとつよろしくお願い致します。

 日本のエネルギー消費という事からお話をさせて頂きますが、まず増え続けるエネルギー消費、それから高い石油依存度、それからエネルギーの80%以上は輸入に頼っている、エネルギーのうち40%以上が電気エネルギーであるという事のご説明です。グラフを見て頂けると分かるのですが、日本の1次エネルギー供給の実績、1953年くらいから始まっておりまして、私が生まれたくらいの頃なのですが、急激にエネルギー消費があがっております。第1次石油ショックのあたりくらいから少し省エネルギーという事が言われ続けまして、上がり方は少し落ちておりますが、それでもかなりの状況でございます。点線のところにありますのがいわゆる自給率というものでございまして、もともと私が生まれた頃は80%くらいあったのですが、今や6.7%という様な数字になっています。19.3%という数字があるのですが、これは原子力を国内エネルギーと解釈した場合でありまして、何故、確かウランは全部輸入しているはずなのにとお思いになるかも知れないのですが、原子力は核燃料サイクルという事でリサイクルと言いますか使い続ける事ができるという事で、1度買ってしまえば自分のものだという事で一応その様な考え方で自給率の中に含めるという意味でございます。自給率の話の中で日本はと言いますと、ここにございます様に81%を輸入に依存している。イタリア、ドイツやフランスなどその様なヨーロッパの国々と同じ様なレベルでございます。アメリカも実際にはかなりの輸入国でございます。この中で中国というのがほとんど自給している様に見えるのですが、今非常に大きく経済が発展しておりまして、あの国が輸入依存度を上げてくるという事になると、益々エネルギー資源が足りなくなるのではないかと心配されているところです。日本が輸入している化石燃料、いわゆる石油、石炭、天然ガスというのをどこから輸入しているかという事ですが、真ん中のグラフにあります様に石油の88.5%を中東から輸入をしております。アラブ首長国連邦という国、あまり聞き慣れないかも知れませんがペルシャ湾岸にある小さな国でございまして、面積は北海道とほぼ同じくらいの面積、人口が400万人くらいですので北海道より少ないのですが非常にこの原油で潤っている国で、何もしないで黙っていてもボコボコお金が入って来るという、ただこの様な国も石油が無くなってくるとどうなるのでしょうという気はします。

 1次エネルギーに占める電力の比率でございますが、70年代26%くらいでしたが、最近は40%を超える様になっております。何故電気の割合が増えてきたかと言いますとやはり電気というのは扱いやすい、電線を張ればどこにでも持って行ける、あるいは電気の使う量をコントロールしやすいという事がありまして、昨今は何でもかんでも電気、電気という事で家庭の中の製品がどんどん電化されてきまして、それで喜んでいるのは家庭の主婦ばかりでして、大体家に行っても専業主婦の方は三食昼寝付きで帰ったら旦那さんが一生懸命風呂を洗っているという状況になるのかと。

 これが電源の発電電力量の実績と今後の見通しでございます。最初の頃はやはりここに書いてある石油関係が結構ありましたが、その後石油の値段が上がってきたという事で石炭に置き換えられている。天然ガスというのも結構使われています。一番下にあるのが原子力なのですが、昨今原子力についてはなかなかトラブルでありますとか、あるいは立地が難しいという事で伸び悩んでおりまして、今それを補っているのが天然ガス、石炭という様な状況になっております。水力についてはもう日本の中でほとんど使われ尽くしたという事で、なかなか量は伸びておりません。将来的には原子力を40%くらいにまで持っていきたいという様な事が国で考えられて、電力も含めて考えられているところですが、これだけ原子力が入ってこれるのかどうかという事がひとつの問題です。

 これが先程お話しした家庭用電力の伸びのところなのですが、これは実は全国のデータなものですから、北海道人はあまり関係ない様な物が載っておりますが、下から電気毛布、カーペット、テレビ、照明用、エアコン、エアコンはやはりかなり本州方面では伸びています。冷蔵庫、これも実は大型化している割には省電力化が進んでいるので割合は増えておりません。その他のところ、ここが非常に大きくなっております。電気釜、掃除機、温水洗浄便座等、トイレにも電気が入るようになりまして、この様に電気を使ったものがどんどん増えているという事で右肩上がりになっているという状況です。

 北海道のエネルギー消費という事でここから北海道の話になります。北海道の電気エネルギーの消費は低位ながら堅調に伸びておりまして、最大電力も増加が見込められるという事で、見込まれると書いたのは実は平成14年からなかなか最大電力、1時間あたりの電気の消費量が増えてこなかったのです。景気があまり良くないという事もあるでしょうし、省エネが進んだという事もありますし、たまたま気象条件がうまく合っていなかったという事もあると思うのですが、おかげさまで今年やっと平成14年から何年ぶりかで最大電力の更新がありまして、一気に伸びています。今日あたりもかなり寒くて雪がたくさん降っておりますので、どちらかと言いますとこの民生用と書かれているこちらの方が北海道では多くなっております。やはり半分以上がいわゆる民生用、一般のご家庭が使っている電気という事です。ただこれから北海道、全国どこでも同じですが人口の減少という事と、省エネルギーによる減少という事がありますので、その様な要素もございますが、先程のお話の様に電化、オール電化を含めて電気を使うご家庭がどんどん増えている事と、情報化や高齢化による利便性、なるべく手間暇を掛けず楽をしようという様な事で電気の消費が増えてくるのではないかと見ています。それから産業用については素材型の産業、紙ですとか金属、これはなかなか増えて参りませんけれども、加工型の食料品や自動車という物については電力の消費が伸びている状況でございます。やはり輸出を主としている様な産業が今大きく伸びているという様に言われております。

 これが北海道電力の販売電力量と最大電力のグラフでございます。平成16年のところで見ますと最大電力1時間あたり501万キロワットです。大体21年に559万という事で大体年率に直しますと1.6%くらい伸びるだろうという様に見ております。21年から26年以上は見通しでございますが、急激に増えるという事はございませんがやはり手堅く伸びていくだろうという様に見ております。

 これは1日の電気の使われ方でございます。大体深夜5時代に一番底になりまして、その後にご家庭の電気が使われはじめ、工場、あるいは商店、その様なものの電気が使われはじめましてお昼になると一度落ちます。これは昼休みで皆さん方、オフィスの電気を消します。これがこれだけ顕著に表れてきます。その後また使われ出しまして大体夕方5時、6時くらいがピークになります。これは工場やお店はそのままやっていますが、ご家庭の中で暗くなると電気をつけます。その様な事でどうしてもこの5時から6時頃の時間帯に最大電力というのが発生しております。平成14年の最大電力534万キロワットくらいですが、今年の1月12日に540万キロワットというのを超えております。

後は中身なのですが、地熱とか時流式の水力や原子力が載っていますが、一応どのような事をしているかという事でございます。地熱とか時流式というのは黙っていて流れるままに、川の流れのままに発電をしている、水車を回しているという事で、この辺はあまり変動はありません。それから原子力発電所もあまり負荷の変動をさせるというのはストレスになりますのでほとんど一定運転、それから海外炭の火力も同じ様にほとんど今燃料費が安いという事もあって一定運転です。国内炭火力も同じです。あとこの変動を何で吸収しているかと言いますと、石油火力というものでしております。これは燃料費が高いという事もあるのですが、実はこの様な負荷の変動に合わせて発電機の出力を調整するのはやはり油の方が応答が良いといいますか出力の変動がしやすいという事がございます。

それからその上にあるのが調整池式、貯水池式の水力。これはいわゆるダムがあってダムのゲートを閉じたり開いたりという様な事で発電をしたり止めたりという事が割としやすい水力発電所です。ここで最後の変動をカバーするという事で、本当に細かな変動に応じて自動的に負荷に応答しながら発電の出力をするという事が実は水力発電所でできるという事で、これが非常に燃料もただみたいなものですし非常に良い発電所です。その上にちょこちょこと用水式水力と書いていますが、これは容量が足りない、最大電力に合わせて全ての発電所を焚いても足りない場合がございます。点検をしていたり、作業で止まっていたりしているものもありますので、設備の全ての容量を発電するという事ができません。またどこかの発電所が止まった時にすぐに立ち上げるための用意もしておかなければならないという事で、その足りない分を実は夜間のうちに水をポンプアップしておきまして、そして上の方の高いダムに上げた水をピークの時に下に落として発電をするという様な工夫もしております。

北海道電力の使命という事でここからは少しコマーシャルをさせて頂きます。まずは電力の安定供給という事で良質な電気の供給という使命がございます。停電防止という事で電気が止まっては皆さんにご迷惑をお掛けしますので、設備の保守点検をしております。それから必要なネットワークを作っていくという事です。それから電圧、周波数の安定という事でこれも先程お話ししました様に使う方の自由で増えたり減ったり致します。その為に発電所を計画的にどの様な出力で運転するかというのを毎日の様に決めております。それから価格を安定させなければいけないという事で、油が非常にどんどんとあがっていきますけれども、その為にどんどん電気の値段を上げるという訳にもいきませんので少しでもコストダウンして安い電気を長い期間使って頂く様な事を実は考えているという事です。それで余談になりますけれども、電気の使われ方というのは本当に天候で随分変わります。今日は寒い、あるいは雪が降りそうだと、特に札幌辺りは人口の半分近くが札幌圏に集中していますので、あの辺で雪が降るとなるとかなり電気が使われるという事で、どの場所にどれくらいの雪が降るのかという様な事を想定して発電計画というのを立てます。それからあとはイベントです。たとえばどこかで大規模なイベントがあるといった時に、そこの会場だけに入る電気はたいしたことがないのですが、実はそれをテレビ観戦で見せるなんて話になると、皆さんテレビのスイッチを入れます。一番大きいのはこの間の苫小牧で去年甲子園に行きました。あの様な時というのは皆さん関心があるものですから、普段事務所でテレビなんか付けないのに皆さんテレビを付けるのです。そうするとその時間帯だけでもぐっと消費が増えるものですから、実はその様な事を考えながら計画を立てておりまして、その計画通りにいけば良いのですけれども行かない時には、あっちの発電所の出力を上げるとか、こっちの発電所を急に発電するという様な事をしておりまして、結構この辺で容量だけ用意しておけば後はなんとか電気が流れてくれるという代物ではないというのが結構大変なところでございます。

それからもう一つ最近は地球温暖化防止という話が非常に世界中で言われております。COを減らすという事で2010年度に1990年のCOの排出量を20%削減、この原単位というのは例えば電気で言えばキロワット/アワーの電気を発電する為に石油や石炭を燃やしますが、それに因ってでるCOの排出量を減らそうという事で色々な取り組みをしておりますが、ひとつは原子力発電、それから自然エネルギー、先程の水とか地熱とか、それから火力発電所を上手に運用してなるべく効率を上げよう、それから新エネルギー、風力、太陽光、特に北海道では風力、風による風力発電所というのをどんどん作っていこうと、これは基本的に風ですからCOは一切出しませんので、この様なところが非常に期待をされているところです。この風力の話になりますが、その前にこのCOの大気中の濃度ですが産業革命の頃から急激に増え、ものすごい勢いでこの化石燃料を消費しているという事になります。最初は石炭でしたがその後石油という事でかなりの量のCOが出ている事になっています。COの排出を北海道電力でも一生懸命に減らすという事で何をしているかと言いますとやはり原子力発電所です。この泊の発電機の1号、2号の運用開始からぐっと下がっていまして、その後電気の消費が伸びているものですから石油や石炭を焚かざるを得なくて、またその割合が伸びてきております。先程言ったCOの排出はやはり石炭が一番多いのです。石炭は石油に比べると安いものですから、今北海道の中では発電所で焚いている、あるいは自家発電で焚いている中で結構石炭が多いのですが、石炭が実は一番COを出します。今はやはり天然ガス化の方が良いと言われているのは価格もさることながらこのCOの排出量が石油、石炭に比べて少ないという事が言われていまして、その為に天然ガスなどを使おうという機運になっております。あとは太陽光、風力、原子力、これは建設の為にどうしても物を動かすために油が使われたり石炭が使われたりするという事です。

これが北海道の風力発電の導入状況でございます。かなりの数を調べてきたのですが、メモを見ないといくらかは覚えていないのですが、全部で263機、24万キロワットくらいの発電能力を持っています。大体風が強いのがこの日本海側ですので、日本海側が多いですが、釧路、根室管内でもここに書いてありますように5カ所、大体根室の方が多いのですがその様な状況になっております。風力発電所はここに書かれてありますように非常にたくさんあるのですが、風が強く吹かなくては駄目だという事で、風が吹かないと思ったように強い電気ができないという事でなかなか事業化するにも大変な様です。建設費が非常にかかるという事と、もう一つは私共電気を運用している事業者にとってみると技術的な課題として、風任せで発電の出力が上がったり下がったりするところでどうしても電圧や周波数、周波数というのはあまり関係ないように思うかも知れませんが、50Hzという周波数で運用しているのですがこれに影響を与えてしまうという事で、当面25万キロワットくらいまでしか供用できないのではないかという事で、今運用しているところです。もう少し量を増やせる様になるかも知れません。

これが電力設備の構成です。これは弊社、北海道電力の設備という事で書いてございまして、原子力が16%、石炭31%、石油が23%、それからオリマルジョン、オリマルジョンというのは石油みたいな物なのですが、ベネズエラの方のオリノコ(?)川の流域にある石油の様なドロドロとしたもので一時使われておりました。それから水力が23%、この3%と書いてある入札電源と書いてありますが、これは実は北海道電力が電気を全て引き取るという契約で他の会社の方に発電所を作って頂いてるという事で、釧路でも日本製紙さんに発電所を作って頂いて、そこの電気を買っているという事で、これがいわゆる入札電源といわれているところです。泊の発電所が21年にできますので26年断面でいくと25%原子力、石炭27%、石油25%という事で大体この4分の1ずつ色々な発電でバランスと取って、なるべく安定的に供給しようと考えてございます。

これは設備ではなくそこから出てくる電気の量で比較したものですが、今は原子力が24%、石炭が約半分です。これだけたくさん電気を起こしています。石油が12%、水力14%という事です。それを平成26年では原子力が増えますのでこれで42%くらい、その分石炭を減らそうという様に考えています。それからここの3%の白いところが実は地熱、新エネと言われているところで、風力やその様なものも入って参りますが、入ってきてもせいぜいこの程度という事で思った程ではございません。

これが灯油価格と電気料金の変遷という事でございます。昭和56年、ちょうど第1次オイルショック、第2次オイルショックの直後です。灯油が非常にあがった頃、ここを起点にして、これはその時点での灯油の価格を100としてその後どの様な変化をしたかというのがこれでございます。やはりオイルショック後に一時沈静化して下がりましたが、最近また急に上がってきております。ただ原油の価格は実は昭和56年当時に比べて、今は倍以上に金額が上がっていると思いますので、灯油を精製するメーカーさんや流通業者さん、あるいは販売会社が相当コストダウンをしてここまでに押さえているという事だと思います。ただ平成17年は12月までの数字の平均なものですから、確か56円くらいの計算だったと思うのですが、今はもう70円を超えたという話もあると思いますので、もう少し上がってくるのかも知れません。それからこちらが電気料金という事で、これも一般のご家庭の普通の電灯、それの料金です。基本料金と従量料金を同じ条件にしてこうしていったのですが、ご覧の通り徐々に下がっていっております。

最後になりますが電気の上手な使い方という事で、もう一つ最後にコマーシャルをさせて頂きます。これは当たり前なのですが、電気をこまめに切る。照明や待機電力、この待機電力というのが馬鹿になりませんし、温度設定、これも今クールbizとかウォームbizとか言われていまして、皆さん北海道の方は冬でも暖かい部屋の中で暖房をどんどん焚いて、薄着でアイスクリームを食べたり、ビールを飲むというのが多いのですが、これも少し温度を下げると随分違うと言われています。それから余熱利用、これは台所で使う色々な厨房の機器ですが、これも余熱を使うと随分と違うというお話です。それから後は照明器具の選択という事で、これは白熱電球、最近は普通の発熱電球の様なソケットに蛍光灯タイプのランプを入れると、ランプは高いのですけれども随分消費電力は下がりますという事です。あとは深夜電力と融雪電力という、この様なメニューがございます。温水器や蓄熱式暖房機というものを深夜電力を使って頂く方はドリーム8(エイト)という、これは時間帯別の電灯なのですが、この様なメニューがあります。これを使うと深夜電力の料金単価が大体、通常使っている電気の30%以下くらいに下がりますので、随分お得になります。それから最近はやっているのはオイルヒーターや電気ボイラーなどを使ったホットタイムというメニューなのですが、これは融雪電力です。融雪電力というのはもともと冬のロードヒーティングの為に用意したメニューなのですが、同じ使われ方をするのでしたら他の物に使っても良いのではないかというお話もあって、この様なメニューを作りました。冬期3ヶ月以上使って頂くというのが条件になるのですが、その代わりひと月の間1度も電気を使わないと基本料金はただでございます。逆にピークの時間帯、先程5時から6時の冬場に電気がたくさん使われるというお話をしましたが、その時間帯だけ申し訳ないのですが電気をカットさせて頂くという事です。その様な事を条件に大体8円か9円くらいの値段で電気が使えるというものでございます。その様な事で最近は灯油の値段も上がっている事ですし、オール電化、給湯も暖房も全て電気でという方が急増してございまして、今北海道全体では新築住宅の7戸に1戸の割合でございます。釧路ではもっと高くて3戸に1戸と非常に増えておりまして、大変ありがたい事ではございますが、では皆さんオール電化になっているかと言いますと、実は全道でも4%くらいですので、そんなに驚くような数字ではございません。ただその様な傾向が今非常に強いという事でございます。

最後にひとつだけ余談でございますが、最近灯油が上がったので電気店で電気ヒーターの様なものを買って、コンセントにつなぐ方がいらっしゃるのですが、あれだけはやめてください。先程の様に電気が安くなったとは言いながら、一般の電気代というのはやはりキロワット/アワー、20円以上致します。深夜電力の話で出た7円とか8円とか9円とか、その様な金額と比べると3倍くらいの差がございますので、よく今オール電化が安い、電気が安いと宣伝していますが、コンセントから使ってヒーターを使うというは決して安くはないという事だけ、是非知って頂きたいと思います。以上で簡単ではございますが、北海道の電力事情と題しましてご説明をさせて頂きました。

最後に一言だけ、何か電気の事でご相談がございましたら是非、私ではなく私共の支店、あるいは営業所の方にお問い合わせを頂ければと思います。ありがとうございました。



会長の時間
1 月 26 日(木) 「市 長 講 演 会」 釧路市長 伊 東 良 孝 氏    
会長の時間 会長の時間
本日合計 本年度累計
26.000円 986.000円
日時 会員数 出席率
1月12日 99名 37.4%