2006〜2007年度 第5回(通算2942回) 例会報告
作成日:2006.8. 7
会長 青田 敏治   幹事 西村 智久   広報・会報委員長  木下 正明

会長の時間
会長 青田 敏治

 皆さんこんばんは。今日はご苦労様です。本日は3時から会長幹事懇談会を終わらせまして、これは非常に和やかなうちに色々な話ができたと私は感じております。それと4時からクラブ協議会、今終わってきましたけれども、これも滞りなく終わることができたと思います。またクラブ協議会では各委員長さんの方から、活発な今年度の目標に向かっての意見の発表がありました。皆さんきちんとこの間の話のように棒読みも無く、愛情溢れる言い方でございましたので、素晴らしかったと思います。それからその後に薬師寺哲也ガバナー補佐、小野哲ガバナーの方からお話しを頂きまして、小野哲ガバナーの方には4つの大委員会のそれぞれが終わった時点での講評を頂きましたので、非常に分かりやすかったのではないかという様に思います。この後、ガバナーの方から講演を頂きますけれども、その話を我々は胸に刻みながらこれからのロータリー活動につなげていきたいという様に思います。ガバナーも公式訪問が始まったばかりでございまして、これから10月くらいまで続く訳ですけれども、大変激務になります。健康に充分に留意されまして初期の目的が達成されますようにご祈念申し上げましてお礼のご挨拶にかえさせて頂きます。ありがとうございました。

会長の時間
会長の時間
ガバナー公式訪問例会
国際ロータリー 2500地区
小野 哲 ガバナー

 小野哲でございます。どうぞよろしくお願い致します。大変有意義な時間を過ごさせて頂きました。クラブ協議会等、大変お忙しい中、時間を割いて日程を作って参加して下さいました事に本当に心からお礼を申し上げたいと思います。限られた時間ですので、私も時間の中でたくさんお話ししたいと思うものですから少し早口になってしまいますので、お許し頂きたいと思います。昨日釧路ベイクラブと公式訪問の際、公式訪問というのは本当にお腹がすくのです。やはりこれは集中しているせいかと思うのですけれども、ベイクラブの時に随分お腹がすいてしまいまして、話の前に乾杯があったのですが、お酒を飲んで顔を真っ赤にして、それでお話しさせて頂きました。何を話しているか訳が分からなかったのですけれども、私はロータリーで大変純粋な考え方と言いますか、その発展過程を見ると非常にピュアな思想の団体だと思います。1935年のある日、北アメリカ五大湖の近くのエリフィン湖というところ、これがバーモント州のウォーリングフォード、つまりポールハリスが3歳の時から幼年時代に過ごした場所でございます。そこにエリフィン湖という湖がございまして、そこでポールハリスは67歳の時にその湖で泳いでおります。何を思って泳いだのかという事を推察しますと、日本で言えば明治元年、1868年にポールハリスは誕生しております。同じ年アーサー・フレデリック・シェルドンが誕生しております。皆ご存知、ロータリーの思想哲学、そこのところに楔を打ち込んでその中心を担った人でございまして、それからチェスリー・ペリーがおります。この2人ともロータリーが誕生しました1905年の3年後に入会している訳でございます。そのシェルドンが実は1935年に亡くなっております。その亡くなった年にポールハリスが誕生日の時にこのエリフィン湖で泳いだということは、このエリフィン湖というのは幼年時代に父親と母親の事業が失敗して一家が離散してしまった、その中で父方の祖父であるところでポールは幼年時代を過ごす訳でございます。その時に過ごしたところのウォーリングフォードは本当に自然が美しく、人の心が和やかでポールハリス少年はそこですくすくと育つ訳であります。その環境というのが常に彼の心の中にあって、そして1905年に4人の人達と会ってロータリーをスタートさせるというところに繋がってきていると思います。ロータリーのルーツというのはおそらくポールハリスの幼年時代にあったのではないかと思います。そのエリフィン湖で67歳の時に泳ぎながら、おそらく彼は67年の生涯とロータリーを始めて、37歳で始めたのですが、その過去の事をずっと思い浮かべながら水の冷たさやあるいは空気感というものを肌に接しまして、そしてずっと今までの時間を頭でたどっていたのではないかと推測致します。
 それで人はやはり1度は、時々立ち止まって過去を振り返り、そして歴史を振り返り、スタートに戻っていくと、そしてまたそこから始まって時にはまた戻っていくという作業を繰り返していかなくてはならない。その様な事がやはり一歩一歩の前進に繋がっていくものだという様に感じます。シェルドンもサクラメントの川を見ながらこの川の源流はどこにあるのだろうという事で、ずっと友達と一緒に歩いてその源流までたどって、大きな川もこの様なところから発生しているのかという事を彼は考えた訳であります。
  現RI会長ビル・ボイド氏が昨年のステンハマー会長のテーマであります「service above self」、これはステンハマー会長が100年の記念の年にもともと源流にたどってロータリーの根本、原点を見ようという事でそこからスタートしようという事でテーマを出したものでございます。その後を受け継いでボイド会長が「lead the way 」これを表明した訳でございます。つまりこのボイド会長というのはニュージーランドの出身でありまして、同じニュージーランド出身の1959年から60年の間ガバナーを努めましたハラルドトーマス、彼と2人目が今回の会長であります。実はボイド会長にインタビューをしまして聞いたのですけれども、彼の本心というのはやはりハロルドトーマスがロータリーの価値というのは精神的な思想の中から活動に結びつけていく、そうしなければロータリーというのは価値がないのだと、ロータリーモザイクという本の中で述べています。ボイド会長はそのロータリーモザイクを書いたハリス・ハロルド・トーマスを支持していらっしゃるのです。常にそのロータリーモザイクの本を抱えている方であります。その様な事ですからステンハマー会長の「service above self」、そしてそれに連動して今回この様なテーマを掲げたという様な事を言っておりました。やはり源流に戻るという事は非常に大切な事なのではないかという気が致します。それでボイド会長が演説の中で言っておりましたし、また私が聞いた話の中で会長はこの様な事を言っておりました。今世界のRI、ロータリーの世界は非常に危機に陥っているのではないか、その危機感を常に彼は感じている様であります。その危機感というのは何なのかという事、それはもちろん会員の、世界的には増えているのですけれども、日本やアメリカ、あるいは韓国、韓国はそうでもないのですが、減少気味であるという事もそうなのですけれども、一番ボイド会長の頭を悩ましているのはロータリーの中からその様なロータリーの原理を尋ねるロータリー思想というものが、もう少し難しい言葉で言えば奉仕哲学、これが欠けてきている、欠如してきているという事が非常に嘆かわしいと。これをやはりもっともっと普及させて行かなければならないという事、それから今年、規定審議会が開かれますけれども、私はロータリー財団を始めかなりのところがこの規定審議会の中で話し合われると思います。国際競技会の中でもその様な話題が出ておりました。GI委員長は世界の要望が非常に多くなってきている、その中でロータリーはその要望に答えていく為に今より4倍の財団寄付をしてもらわなければならないと、彼は非常にそれを力説しておりましたけれども、その時はさすがに会場の方からブーイングが起こりました。その様な事も含めてボイド会長はロータリー財団を始め、重点的に何をすべきかという事をしなければならないという事を演説の中で言っておりました。それで今、世界のロータリーそのものが非常に危機に陥っているという考えを持っておりました。しかしそれと同時に日本もまたロータリー活動というものについてボイド会長が懸念する様にロータリー思想というものを、それに対する理解度、あるいはそれに対する接近が非常に少ないというところ、今年度、私のガバナー会の人達34人と話し合いましたけれども、どちらかと言いますと2500地区、これはロータリーに対する考え方というのが非常に純粋で、そしてロータリー思想の普及というのをそれぞれのクラブ年次目標の中にあげている。しかし他のところはその様な事があまりないと嘆いておりました。ある地区はガバナー公式訪問に行かないのです。これはどうしたことかと思いましたけれども、自分のかわりにガバナー補佐に行ってもらいましてその報告を受けて、それがガバナー公式訪問になると言っていましたけれども、その様にロータリー活動が非常に乱れているというところであります。この辺りはRIから言わせれば指導にあたるのではないかと思いますけれども、他の地区は別としまして当地区は本当にその様な意味ではロータリーに対する理解度が深いという様に感じます。それで私が掲げたのが「さわやかな風をこの地域から、今こそロータリー」という事なのです。その様な事で今こそロータリーというのは最近、ロータリーの倫理観の無さやその様な事に繋がっていく訳であります。それでこの歴史をずっと見ていますとシェルドンの「奉仕する者らに最大の利益有り」という、これは例えば彼は1908年に入ってくる訳なのですけれども、道徳律ができたのは1915年です。この道徳律の中からずっと一貫してこのシェルドンの考え方というのがあり1950年のバッファロー大会の時に正式に採用されております。手続き要覧の1番最初にでておりまして、綱領の精神も1915年の道徳律というものに合致していく訳です。我々が今、している、していると言いますか準じているこの手続き要覧の、これがずっと100年の間見ている。これを改正しようかと言いますかシェルドンの考え方というものは消していこうかと、あるいは決議2334を消していこうかという様な動きが出ていますが、それら一貫した精神の中にあるものを消していけばロータリーの100年の歴史は足下から崩れていくのだという様な気が致します。シェルドンの考え方、考え方と言いますかモットーなのですけれども、実はこの何ヶ月か前から、そして今現在、非常に緊迫感を増している中東の問題です。イスラエルとそれからヒズボラの戦いです。ヒズボラというのはご存じかと思いますけれども、あれはレバノンの中、レバノンというのは四国よりも小さい国なのですが、人口が約300人しかおりません。その中の1ヶ所にヒズボラの場所がある訳です。これがイスラエルの独立国家を目指そうという事で、20年前にこのヒズボラの勢力というのがレバノンの中にできた訳です。しかしレバノンのしてみれば自分達の国は非常に宗教がたくさんありまして、このヒズボラの勢力というものはどちらかといいますとレバノンにとりまして、非常に迷惑な存在な訳です。これがイスラエルと対立していく訳ですから。今現在そのヒズボラとイスラエルが戦っている。その国境を接してイスラエルの北、それからレバノンの南、この国境を接しているところが、イエスキリストが非常に布教活動に活動した場所であります。ナザレーというところの近くにありますけれども、そこが今の戦闘場所になっている訳であります。ご存じの通りにシェルドンのこの奉仕する者に最大の利益ありと言ったその考え方の根底にあるものが、マタイ伝の黄金律にある訳でございます。つまり自分がして欲しいという事を人にすべしと、そして孔子の教えであります自分がして欲しくないことは人にしてはいけないと、この黄金律の考え方が嘆きの民、イスラエル民、ガレリアの民の精神、これがもとになってシェルドンの教えがある訳なのですけれども、その場所で最もして欲しくない戦争が行われている。それから最もしてはならない事も行われている。これがレバノンの人達からすると歓迎されざるヒズボラの人達によって自分達の平和が壊されている。しかし逃げる場所も無い、自分の国の中で右往左往している、砲弾の落ちないところに逃げていくだけであるという様な状況であります。
 私は考えるのですけれども、例えばインドネシアの地震があった時にロータリーがそこのところに世界中から何億というお金が出て参りました。その様な地震があったり天災があったりした時にロータリーは、それは素晴らしい事なのでありますけれども例えば今回のレバノンの戦いの中で本当に不幸な、気の毒な難民、難民といいますか砲弾に追われているレバノンの人達がおります。彼らに対してロータリーは何をしたら良いのかと思います。純粋にその様に思うのです。政治に対してロータリーはクチを出してはいけないという事、それは分かるのですが、政治に対してでは無く、その砲弾に追われている人達の心の中に我々も一緒に入っていって、そして早く戦争が終わると良いですね、本当にと、その様な愛情というものをつぎ込んでいくというのが、この120万人ロータリアンの中に普及していくべきものだと私は思います。もしその方達に若干の援助が必要であれば、その時はまた国際ロータリーが立ち上がっていかなければならないのではないかという気が致します。政治には口出ししませんけれども、心で出すことはもうすべきではないかと思います。それで私は近々RIのボイド会長にその事を手紙で書こうかと思っております。そしてどの様な反応があるのかという事を探ってみたいと思っております。
 その様にロータリーは決して難しいものではなく、奉仕哲学などと言いますけれども人間がこの世の中で、あるいは自分がこの地域の中でどの様な役目を持ってどの様に生きていくのかという事がテーマだと思うのです。それでやはり気品を持って、そして誇りある人生を送る為にはロータリーの心というのはどう自分達に活かしていくのかというところに尽きると思うのです。ですからロータリーと言いますのはそんなに分厚い聖典がある訳でもございませんし、議決2334号と言いましてもほんの短い文章であります。道徳律も11ヶ条しかございません。しかし、言葉の中に無限の宇宙が広がっているのだと私は感じます。ですから自分の職業、自分の立場、それぞれ全部違う訳ですから、ロータリーに対する解釈も違ってくると思います。違ってくるのですけれども、ロータリーが求める心、あるいはこれさえあれば私はロータリアンとして自分の内容を深めていく事ができる、そして家族、職場、地域に貢献する事ができるのだと考えます。
 時代は非常に倫理観の無い時代になっておりますけれども、記者会見をして深々と頭を下げる人達の胸にロータリーのバッジが付いているのを見ると、バッジをはずしてこいと言いたくなります。彼らも人にしてはいけない事を、人からしてもらいたくない事をするなと、人からして欲しい事をすれという様な過去の、100年前のその様な教えに従えば、従えばと言いますかその思想さえあれば、その様な過ちをしないで済む。ロータリーは時代が変わったと、時代が変わったからロータリーも変わらなければならないと言いますけれども、変わらなくてはならないのは私達でありまして、この今現在の日本の世の中でしたらと思います。ロータリーの基本的な精神に今を照らし合わせて、そこからはみ出した部分を修正していけば、私は立派な社会ができるのではないかとその様に思っております。地域にロータリーがあるという事は大変素晴らしい事で、これは先程のクラブ協議会でも私は少し言ったのですけれども、ある事自体、そしてその地域の事を考える。ロータリアンの中に考える気持ちさえあればロータリーはその地域を栄えさせる事ができると、その様に思います。時間でございますので終わりにしますけれども、ロータリーはまさに宇宙の広がりを持っていると思いますので、この宇宙の中に自分を投じて、そして一生終わるまで宇宙の中をさまようのです。しかしさまようこともしないで待っていては何も分かりません。ですからロータリーには卒業がないのだろうと思いますけれども、このロータリーの広い、深い考え方というものを地域に活かすこと、これが私達の使命だと思っております。本日はどうもありがとうございました。

謝辞
清水 幸彦 PG

 小野ガバナー、ようこそお越し下さいました。私は何度も紋別に伺っております。紋別に参りますと流氷を流してくださいまして、冷たい心で温かく私を迎えてくださいました。今日はひとつ釧路の名物の深い霧をもって迎えようと思いましたけれども、霧が少しは出ていましたでしょうか。釧路というところは霧も深いですが、人情も深いと言われていまして、釧路に来るとなかなか立ち去りがたいという方も何人かいらっしゃいます。今日は私共、小野ガバナーから意欲の溢れる話を聞きまして、これを体験に致しましてクラブ
の発展の為に微力を尽くしたいと考えております。サンディエゴから小野ガバナーがお帰りになりまして、私のところにお手紙を下さいました。率先していこう、俺が先にたってするのだと、この様な気持ちが、意欲がみなぎったお手紙でございました。しかし、指揮官先頭、俺に付いてこいと言っても付いてこなければどうにもならない訳です。私は思います。皆様お一人お一人が先に立ってしていこう、率先していこう、「
lead the way 新しい道を開く者、それは自分達だと。その様な気持ちでやっていく事を私は期待しておりますので、私も小野ガバナーの後に付きまして、しかし私のクラブも皆様方には一緒に手をつないで、新しい道を造っていこう、頑張ろう、この様な気持ちでいきたいと思っております。
 小野ガバナー、これからまだまだたくさんのクラブを公式訪問なさる訳でございます。お酒を少し控えめにしてください。私は公式訪問の時にお酒をあまり飲まないと同時に1つ、歌を歌う事を習っていた事があるのです。出たら宴会があるから歌の1つくらい歌わなくてはダメだと練習して行ったのですが、あまり歌う機会はありませんでした。小野ガバナー、どの様な練習をなさってきたか分かりません。薬師寺さんが気を付けて下さいますが、どうぞ皆様方、小野さん、先も長いのでこれからガバナーが終わっても先々ずっとパストガバナーとしての年度もございます。余力を蓄えながら、また、しかし、この年度は全力を尽くして頑張って頂きたいと思います。申し上げる事がたくさんある様でございますが、あまり長く言いますとお舅さん、変な事を言っているという事になりますので、私もお舅さんは嫌ですのでこれで終わります。では小野さん、元気で頑張って下さい。ありがとうございました。

ガバナー公式訪問例会に続きガバナー歓迎の懇親会が第7分区各クラブ参加のもと、
薬師寺哲也ガバナー補佐の乾杯の発声により盛大に開催されました。

            「クラブ協議会
青田会長の挨拶にもありますように、ガバナー公式訪問例会に先立ち「クラブ協議会」が行われ、各委員長より、今年度の目標に向かって活発な意見発表がありました。ガバナーより要望やアドバイスを戴きました。
会長の時間
8月10日(木) 12:30〜 「会員リレー卓話」
会長の時間
会長の時間 会長の時間
本日合計 本年度累計
0円 270,000円
日時 会員数 出席率
7月27日 96名 75.0%