釧路ロータリークラブ 国際ロータリー第2500地区 Rotary Club of Kushiro
通 算
3422回
2016-2017年度
第8回 例会報告
2016年09月01日
例 会 内 容
2016年RI規定審議会報告
来訪ロータリアンの紹介

国際ロータリー第2500地区パストガバナー 足立 功一 様


会長の時間
会長挨拶 木下 正明会長

 8月は、1週間で台風がいくつも北海道に上陸し、接近したということで釧路もたくさんの木が倒れていました。鳥取神社の屋根の一部が剥がれてしまったという被害もありました。それ以外にも昨日までの台風でいろいろな所で甚大な被害が出ています。被災された方、またお亡くなりになられた方々にお悔やみ申しますと共に一刻も早い復旧の祈念をしたいと考えております。特にJRの「スーパーおおぞら」が1ヶ月以上止まってしまうとのことですので、皆さんの足にも非常に影響があるのではないか、またJRの業績が非常に心配と考えています。

本日は、『2016年RI規定審議会報告』ということで、規定審議会に審議委員として出席された足立功一パストガバナーに微に入り細に入り我々に誤解がないようにお話いただけるのではと考えています。

私、5月に韓国で開催されました国際大会に初めて参加させていただきました。国際大会はただのセレモニーと思っておりましたが、およそ160の国のロータリーアンが一堂に集まって、国旗がたくさん並んで、1国ずつABC順に名前が呼ばれ、皆が「ヤー」と言って、それに応じて答えるところを体験しまして、ロータリーのひとつの目的である世界平和ということは、人と人の結びつきがなければ実現しないなと強く感じ、感動しました。英語でのスピーチがほとんどでしたので、分かる部分と分からない部分があり「ふんふん」と分かったふりして帰ってきました。やはり世界中の人が集まるのは本当に素晴らしいことだなと思いました。それを直に見ることが大事なのだと思います。

次年度はアトランタです。私も小船井パストガバナーと荒井会員とともに行こうと思っています。会員皆様もぜひ一緒に行っていただきたいと思います。

何が言いたいかと申しますと、足立功一パストガバナーにおかれまして、直に、その場で審議を体験されたということで、実際に体験したことでなければ分からないものが沢山あると思います。

今日、本当に楽しみにしていますので、ぜひよろしくどうぞお願いいたします。

本日のプログラム
2016年RI規定審議会報告

プログラム委員会 副委員長 小野寺 俊 会員

本日は大変お忙しい中、国際ロータリー第2500地区2008-2009年度のガバナーでありました釧路北ロータリークラブ・足立功一様にお越しいただいております。ありがとうございます。

足立功一パストガバナーにおかれまして、今年4月のアメリカ・シカゴにて開催されたRI規定審議会に地区を代表して出席をされました。本日は、そこで制定また改正された定款・細則などについてお話いただきます。なお、この定款・細則については、すでに7月1日に発効されております。当クラブの定款・細則についても近々改正すべく理事会で準備を進めていると聞いております。

それでは、足立パストガバナー、よろしくお願いいたします。

 

RI第2500地区パストガバナー 足立 功一 様

 皆さん、こんにちは。今日はこの例会で規定審議会のお話をさせていただく機会を与えていただきありがとうございます。

多分、私がここでお話するのはエレクトの時以来ですから、もう9年くらい経っているのではないかと思います。このクラブには清水先生や小船井さんなど優秀なパストガバナーがいらっしゃいます。小船井さんには、私いまGETSの研修チームリーダーということで指導いただいております。土曜日から水曜日まで東京でGETSの講演があるということで私も一緒に参加させていただくつもりです。

それでは、規定審議会の報告させていただきます。規定審議会には世界各国から530人の代議員が集まっています。規定審議会の会場は大きな所で、制定案・決議案をひとつずつ討議していくわけです。これが1週間続きまして、朝の8時半から夜は6時まで。そのあと終わったらロビーで1時間、レセプションのような飲み会があり、そのあと日本人同士で三々五々、夕食を食べに行くということです。私も同期8人と毎日行っていました。

2016年規定審議会の特徴といいますと、ラビドランRI会長がこのように書いています。「今回の規定審議会はロータリー史上、どの審議会よりも進歩的な変更を定款に加えて、これまでより野心的レベルでロータリー運営行われていくよう未来に目を向けた結論を引き出した」ということであります。200以上の国と地域と3万5000あまりのクラブと120万人以上の会員を持つロータリーは、これからそれぞれのクラブ独自の考えに沿った運営をしていかないといけないということであります。

今回の規定審議会での規約変更は、多くの事が細則で決めれば変更が出来るということです。細則で定めなければ変更する必要ないわけであります。私たち出席者は「ロータリーの歴史が変わる瞬間に、生き証人としてここに立ち会うことが出来た」というくらい衝撃的な規定審議会でありました。

規定審議会の運営はアメリカを中心としてヨーロッパ、英語圏の方々です。彼らはいろんな委員長・代議員が出てきます。事務総長中心として規定審議会の議長、副議長、定款・細則委員会の委員長・委員、そして戦略計画委員会委員などです。

この方々はみな、アイビー(名門大学)出身で素晴らしい方々ばかりです。戦略を立てて練りに練った考えでもって制定案を出してきます。私の同期ガバナーの1人がアイビー出身なので、その方々と疎通して「あれはどうなった、こうなった」とロビー外交してきました。今回の代議員、世界533地区、523名の代議員のうち制定案が117件出ました。それから決議案が64件、日本から出された制定案17件、決議案9件であります。一番重要なのは理事会提案の制定案であります。16件出ております。その中で採択されたのが13件、否決1件、撤回2件ということで、決議案においては2件出されて2件とも採択されました。ですから、理事会提案というのは大体、規定審議会の方向性を図るに一番重要な制定案が出されるので一番大切であると思います。決定してから2ヶ月以内に各クラブに決定報告書が送られます。これを受け2ヶ月以内に反対意思を書面で提出し、反対が5%以上になれば一時保留という形で7月1日の物には載らないことになります。7月1日過ぎましたので決定報告書が確実に皆さんに行っていると思います。

規定審議会の決定というのは、変更を意味するということで、制定案の場合には、国際ロータリーの定款とロータリーの細則、それに標準ロータリークラブ定款の変更、この3つの改正を組織規定の改正を意味します。それから決議案に関しては、これはRI理事会に委託しますので、ここで決まってもそれを採用するか分からないです。

制定案と決議案というのは、決議案というものに対する理事会取扱いの要点と書いています。評決の結果を賛成数と反対数がいくらで可決されたのか。審議の内容分析がどうだったのか。特に5大陸からの発言がどのくらい支持があったのか。RIに対する財政的な効果や負担増加が影響及ぼすかどうか。ということを加味しながらボード・オブ・ディレクターで審議して採用するかどうかを決めます。

さて、クラブ運営、地区運営に関して採択された制定案ですけれど、16-1から16-114、これがクラブ運営・地区運営に関して採択された制定案です。いくつかお話しすると、「理事会議事録を60日以内に開示しなさい」これは義務です。それから「会計を理事会メンバーに入れなさい」も義務です。「クラブの目的を設置しなさい」これも義務です。それから「入会金をとってはいけません」というのも義務です。それから、16-21これが悩ましいのですが「クラブ例会の頻度と出席に関する規定を細則で定める」これは任意です。ただし「1ヶ月に最低2回は例会を開催しなさい」という規定があります。それから「祝日のある週は、クラブ例会の取り消しが出来ます」これも任意です。それから従来型クラブ、私たちのクラブのことですが、「条件が揃えばインターネットで例会してもいい。またはインターネットで出席をメークアップしてもいいです」ということになりました。もう一つは、「会員身分条件の簡素化」これは義務になります。「従来型クラブとEクラブの区別をなくす」ということも義務になります。これが釧路クラブから出されたものです。16-30というのはドイツで出したものですが「従来型クラブでもインターネット例会が可能な技術的問題が解決したら、同時にEクラブも顔を会わす例会も可能である」ということが決まりました。であれば、「従来型クラブとEクラブの区別がなくなるので、Eクラブをなくしてしまいましょう」とEクラブを削除するということになり、これが通りました。これが義務です。その後、ドイツの代議員と私が2500地区代表で提案しましたので、その私とのすり合わせで細かいことを決めました。その決定に関しては、定款・細則が出来れば皆さん方に分かると思います。

それからもう一つ、釧路クラブが出したものです。「地区番号に地理的呼称を付記するのを認める件」ということで、釧路ロータリークラブが帯広での地区大会で承認してもらい提出しました。地区から出したものは地区代表の代議員が発表しますので、私が発表しました。一度、上程して採択されましたが、その日の夜になってRI理事会から呼び出され「これをやると15万ドルの経費がかかるので、政治的な問題も少し絡むから撤回か再審議してほしい」ということを言われました。RI理事と話し合い、最終的にはRI会長からも呼ばれお話をしました。そして代表世話人、兵庫の方ですが、その方と話をして「撤回はしないけど再審議にかけます」と私がもう一度提案をしました。再審議にかけたところ、電子投票ではなくカード採決でもって否決されました。最初は通りましたが2回目は否決されたので残念なことになりました。が、「今、地位的呼称をつけて、例えば『2500地区北海道東部』という言い方は皆さんやっていますので、それは禁止しないので問題ないですよ」という話です。

さて、2016年4月27日に規定審議会の結果を踏まえた検討会議が行われました。それから、抜粋してお話したいと思います。2016年規定審議会の最大トピックスは「柔軟性」という例外規定を導入したということであります。標準ロータリークラブ定款の全ての内容を例外規定が優先するという訳ではなく、標準ロータリークラブ定款は1番にありますが、例外規定を作れば各クラブで独自に変更しても構いませんということになります。

そのものが何かといいますと「例会と出席に柔軟性を認める件」というのと「会員身分に柔軟性を認める件」の2つです。さて柔軟性は何かというと、例会の頻度、場所、広報、会員種類に関するものをクラブに導入したということです。なぜこの柔軟性が今回必要だったのかというと、新興国などの一部の国や地域でロータリーが急速に成長している反面、私たちのような古いクラブや地域においては、会員数が非常に減少してきていることと、平均年齢が高齢化してきて会員の減少に拍車がかかってきているということをRIは危惧して、この規定を制定案として出してきました。突然出すわけにはいかないので、以前、準会員や革新性のあるクラブ、衛星クラブなど色々なプロジェクトをやって、その結果を踏まえてこれに出してきました。これらの試験結果や会員からの報告によると「例会方法と会員の資格とクラブへの参加方法などについて、クラブが決定できる柔軟性が多ければ多いほど、クラブに活気が生まれて成長することが分かりました」というのです。本当にそうかどうかは私たち分かりません。今回の規定審議会の決定によって、全てのロータリークラブは変更・修正は出来ると。ただし「これらの変更を加えないことを選択するクラブは従来と同じ方法で、週1回、月4回の例会をそのままやってください」ということです。

過去に行われていた4つのパイロットプログラムには何があるかというと、準会員、法人会員、衛星クラブ、革新性と柔軟性のあるクラブ。この4つのパイロットプログラムが行われていました。準会員というのは、会員資格の柔軟性を図るために個人が一定期間内に正会員なることを視野に入れて、ロータリークラブや会員と親交を結びプログラムやプロジェクトに参加して、クラブ会員にどのようなことが期待されるかを知る機会を提供するということです。つまり、高校生が皆さんの会社に行って「インターン制度で経験して、それで良かったら入りなさい」ということと同じことをやったということです。次に法人会員ですが、これは法人または企業が地元のロータリークラブの会員となって、その指定代表者・最高4名までが例会に出席してプロジェクトで活動して、クラブの投票権をもってクラブ会員や委員会について、その他のプログラム活動に参加することを認めるということが法人会員制度。ですから、皆さま方の会社が釧路ロータリークラブに入会し、その中で役員4名が指定代表者としてクラブに入るということが可能になりました。けれど、RIに対する人頭分担金は、その分を払わないと認めないですので、「お金は払いなさい」ということです。次に衛星クラブです。これは週に数回、それぞれ違う場所や曜日・時間に例会を開く。まさに柔軟性ということを出したのが衛星クラブのプロジェクトです。自分のところで決めたら「週に何回やってもいいし、曜日や時間変更してもよい」というものであります。それから革新性と柔軟性あるクラブというのは、「クラブ会員と地域ニーズに応じたクラブ運営方法をクラブ独自に決定していいです」ということです。ですから「RI会費は変更を加えてはいけないが、クラブ会員と地域のニーズがあったらクラブ運営はクラブ独自に任せます。それは細則の上で決めてください」ということです。例えば何があるかというと「例会の異なる実施方法や内容など、クラブのリーダーや監督の改善、会員や地域のニーズに叶った創造的な会員資格と要件、例会の出席率から会員の参加へと焦点を移す」などと書いています。これをやっているところはあまりなくて、何を言いたいのか僕もあまり理解出来ていません。「その地域の実情に応じたことをやりなさい」ということだと思います。例えば、農繁期の時に例会は開けないからずっと休んで、農閑期になったら何回もやりなさいということも可能だということだと思います。

さて、クラブ例会頻度と出席ということで16-21「クラブ例会の頻度と出席に関する規定をクラブ細則で定める」これは任意であります。しかし、「最低1カ月に2回はする」というのが義務であります。ですから月2回を例えば週2回やってもいいわけです。それを義務として、前提に任意で「週1回だけではなく2回以上の例会を開催できる」、例えば「2回を隔週で例会をやって、隔週で奉仕活動を行ったら4回の出席になります」ということになります。「毎回こうやってここで、ご飯食べて例会をやるだけでなくても良い」ということになります。RIの公式見解を含めた説明は『マイ・ロータリー』に出ていましたが、大きな転換としてクラブ例会頻度と出席に関する規定をクラブ細則で定めることが決まりました。

そこで問題になるのは、月2回やるクラブと月4回やるクラブでは出席率に差が出てしまうということです。4回やるクラブは1回休むと75%ですが、2回やるクラブは1回休むと出席率50%になってしまいます。そうすると出席率を取る意味は何なのかとなってしまいます。RI理事会では「クラブの健全さは出席率だけで決まるものではない」という認識を持っています。皆さんは今、各クラブで集計し、毎週出席報告を行い、最終例会後の15日以内に月次出席報告をガバナーに提出します。地区の月信で報告されます。地区からRI日本事務局に報告され、これが『ロータリーの友』でまとめて報告になりますが、RI事務局へは全く報告していません。日本だけ出席率を取っていることであります。日本事務局としては「これは崩さないでそのまま続けましょう」という意見だと思います。RIとしては、クラブが出席率高い・低いというのはクラブの健全さを表すものではなく、いかにどのような活動をしたかということに焦点を当てていることになります。

クラブに与えられた裁量権というのをまとめて言いますと、例会曜日と時間を自由に決定できます。必要に応じて例会を変更または中止することが出来ます。奉仕プロジェクトまたは社交行事を例会とみなすことが出来ます。それから直接、顔を合わせる例会、オンラインでの例会、その両方を交互に行う例会、あるいは両方の方法を同時に用いる例会も可能であります。直接顔合わせる例会にオンライン、ビデオチャットなどを入れて、参加することも可能であるということです。出席要件、または出席要件を満たさなかった会員の集結に関する方針を緩めることもできるし、厳しくすることもできる。10年以上例会に来なくても会費は払っている方がいるとすると、今までは「例会に3回続けて出なかったら、退会してもらう」という話でしたが、それは出来なくなりました。「10年出ない、20年出ないが会費を納めればクラブにいてもいい」ということであります。

クラブは少なくても月2回、何らかの方法で例会を行う限り、例会頻度を減らすことが出来る。ただし、各月の最終例会後15日以内に月次出席報告をガバナーに提出する要件は変わりません。

さて、会員身分と資格の柔軟性というお話に移りたいと思います。これは小船井パストガバナーにお借りしました。会員身分の変遷ということで、アディショナル会員が出来て、パストサービスが出来て、シニア・アクチブが出来て、とこうなってきました。最後は「主婦も、ハウスワイフも会員になれる」と。財団の奨学生・学友も会員になれるということになりました。

会員資格に関しては、会員資格6項目は削除ということになります。第2節クラブ構成ということで「クラブは善良な成人であり、職業上およびまたは地域社会で良い評判を受けている以下のような正会員によって構成されるものである。」これは全て削除になりました。では、クラブ会員はどのような人かと言うと「クラブは善良さ、高潔さ、リーダーシップを、身をもって示して、職業上およびまたは地域社会で良い評判を受けており、地域社会およびまた世界において奉仕する意欲のある人」によって構成されます。ですから皆さん方が今まで思い描いていた会社の裁量権がある、専門職群の僕らのような医者など職業基準がなければ入れない、ということではなくなりました。つまり、会社の役職や経歴などの表面上の限定的な資質を排除した。個人の人となりにスポットを当てた。ただ、単に会社の役職に就いて裁量権を持っている人の集まりではなくて、個人の人間性をみるようになりました。中核的価値観を保持している会員で構成する必要があるということが明確になった。ある人は「以前より厳しい基準になったのではないか」と言っています。ロータリーアンはどのような集まりであるかということが、はっきりしました、と。「単に職業があり裁量権がある人ではなく、人間性を見ているのだ」という人もいます。しかし、職業分類というのはそのまま維持されています。ですから少し、矛盾をはらんでいるということも確かだと思います。

会員種類に関する柔軟性ということで、今、正会員と名誉会員二つの会員種類があります。クラブ細則を変更することによって、地元のニーズに応じた新しい会員種類を追加できる。例えば、さっき説明した準会員、それから法人会員・家族会員などクラブに入れることが出来ます。それから国際ロータリーに記録され、会員への全恩典を享受出来るのはRI人頭分担金を支払う正会員のみだけであります。それから、人頭分担金を支払わない人は会員としては認めない。追加の会員種類を設けるクラブは、これらの会員を正会員ということでロータリークラブに報告すべきである、これは義務ではありません。また、RI人頭分担金が支払われるようにすることはクラブ責任となります。

うちのクラブは会員種類が3つありまして、終身会員というのがあります。定年退職になり年金で生活している年金生活者。それから病気で体が悪くて例会に行けない。そういう人は終身会員という形にして、「クラブ例会でこういうことがありますので来てください」ということで例会に来てもらうことにしています。これは人頭分担金を払っていないのでRIとしては認めないので、クラブ細則の中で決めています。なぜ、そうしたかというと、その方が亡くなられた際に20年も30年もロータリーアンとして一緒に活動していたのに辞めてしまったなら、葬儀のとき旗も持っていけない、葬儀にも出ない、それから新聞広告にもロータリーのことが出ない。それは、寂しいじゃないかということで、僕らとして終身会員ということでロータリーとして熱く葬ってあげようという気持ちからそういう制度を作りました。

あと、ローターアクターが二重会員になれるというということで、これも人頭分担金を払えばいいということです。ローターアクターのものと、それから普通の正会員と二重の会員資格を持つことが出来るということも決まりました。

それから「クラブ入会金の規定を廃止する」は義務ですので取ってはいけないということになります。入会金がクラブ運営に使われるということもありますし、いろんな奉仕活動に使われるということもありますので、入会金規定は作ることできませんが、例えばうちのクラブでは「基金に寄付をしてください」という形で、北ロータリークラブ基金に対して、3万円なら3万円を入会する時に寄付お願いします。これは義務ではなく任意ですけど、そのような形に変更しています。これは新クラブを設立し易くするなど、若い人たちの入会を促進させるためということであります。

これがいろいろ物議をかもして、「入会金規定というのは義務か任意なのか」ということになりましたが、あくまでも義務ということで「定款・細則の中に入会金を作ってはならない」となります。

それから「人頭分担金を増額する件」とありますが、今までは1ドルずつ毎年上がっていましたが、規定審議会の前日に急に修正動議がポーンと出されました。これで1時間以上、物議をかもして討議をしました。結局、RIの財政が非常に良くない、投資収益が悪いということで、「これから先を見ると、年間4ドルずつ上げていかないとRIは持たないよ」ということで、この4ドルずつ上げるというのに決まってしまいました。日本の代議員はほとんど反対したと思います。RIの代議員はほとんどアメリカ・ヨーロッパの一部・オーストラリア・ニュージーランド、そういった所がかなり力を持っています。日本人が34人反対しても、なかなかこれは反対できません。

さて、考察ですが、今回はポリオ撲滅と会員増強という最優先項目を明確に再確認しました。ガバナーエレクトの研修セミナーの時に「ロータリーの最優先項目は何ですか?」と聞くと「戦略計画です」とか言う人がたくさんいますが、これは「ポリオ撲滅と会員増強」これだけ頭に入れてください。それから戦略計画委員会の中にRI理事を入れるということで、財団と国際ロータリーがコラボレートした活動するということですから、ワンロータリー構想がますます充実してくるということ。それからクラブ間などの訴訟などに関しては、RIは非常に権限を今回強化できました。「ロータリーの綱領・目的というものに対して、これを変更することはできません」と決まりました。というのは、新世代奉仕という新しくできて、「新世代奉仕が出来たのであれば、ロータリーの綱領の中に新世代部分を作りなさい」という提案が5つか6つ出ました。が、それは「撤回」ということになりました。それから、例会出席、メークアップ、会員資格に関して、RIは大幅な譲歩を私たちにくれたということであります。その他に、財政基盤が不安定、それから規定審議会の改革を行った、ということがあります。

最後です。ロータリーアンは事業や専門職および地域リーダーのリーダーであることに変わりありません。今まで説明した中で、冷静に考えてみるとこのようになります。会員資格に変更ありません。ロータリーの基本的信条であるロータリーの目的に変更ありません。それからリーダーのネットワークへアイデア広げる行動するに変更なし。それから中核的価値観である親睦性、高潔性、多様性、奉仕リーダーシップという価値観に変更はない。ロータリーで最も大切なひとつの特徴である4つのテストに変更はない。

国際ロータリーは審議会による今回の変更というのは、「これは新しい二世紀において、ロータリーが今日的な意味を持ち続けて変化する環境に適応していく能力を与えるものである」と、私たちはRIの立場に立って言えばこの説明にするということになります。

「日本の進むべき道」ということでいろんな問題があります。この規定審議会のことを34地区の皆さんが集まって話をする場がほとんどない。ということでもう少し話し合いをしてほしいということ。日本チームの中で価値観の共有を図ったらどうかということもあります。それから、日本人としてのロータリー感ということで、これから私たちは倫理観を重んじるロータリーをいかに世界のロータリーに啓蒙していくかということも大事だと思います。

ちょうど時間になりましたので、終わります。清水先生は1982年のモナコ規定審議会から。小船井さんは私の前の前で2010年度、2013年の2回も行かれて、私は2016年。その次は2019年、どなたになるか分かりませんが、今回からは毎年決議案はインターネットやパソコンを使っての会議があります。2回インターネットで会議をやって、それから制定案だけはアメリカに行って会議する形になりました。これからの代議員はパソコンが出来ないと全く駄目ですし、英語も出来なかったら駄目です。私たちロートルは去りゆくのみという規定審議会になりました。

以上、報告させていただきます。ありがとうございました。

  

会長謝辞 木下 正明 会長

 非常に盛り沢山な規定審議会の1週間、“缶詰”で行われた審議を我々に分かり易く噛み砕いてお話しいただきまして本当にありがとうございます。

やはり、こうやって聞いてみないと分からない事がたくさんあります。例えばEクラブについて、「削除する」というと「Eクラブがなくなってしまう」と文章だけでは考えてしまいます。

また、これ以前の話を聞くとロータリークラブがどんどん緩やかになっていって崩れていくのではないかという危惧を思います。実際に聞いてみれば、人となり、というか仲間みんなが信じ合ってロータリーという一つの屋根の下で、奉仕活動を邁進していくということにおいては、逆に厳しくなったのかなというご示唆をいただいたかなと思います。

北クラブでは7月1日から新しい規定を盛り込んだクラブ細則になっていると伺っております。釧路ロータリークラブは遅ればせながら12月総会をもって、それを完了したいと考えています。それまでに我々、もう少し細かい部分を皆さんで勉強しなくちゃいけないと考えています。

ご講演いただいたことを必ず活かすことをお約束いたしまして、お礼とさせていただきます。本当にありがとうございました。

 

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