釧路ロータリークラブ 国際ロータリー第2500地区 Rotary Club of Kushiro
通 算
3446回
2016-2017年度
第32回 例会報告
2017年2月23日
例 会 内 
「RI第2500地区 葭本 正美 パストガバナー講話」 

  来訪ロータリーアンのご紹介

 RI第2500地区パストガバナー・釧路ベイロータリークラブ 葭本 正美君


会長の時間
会長挨拶 木下 正明会長
皆さん、こんにちは。

以前お話し致しましたが、今月は釧路ロータリークラブとしては「ロータリー財団月間」と「水と衛生の月間」ということにさせていただきました。第一例会では、財団について甲賀会員からお話いただきました。また先週の第二例会では、嵯峨記念奨学生を迎え「地域の子ども達に少しでも可能性を」ということで、クラブとして良いことをさせていただいていることを改めて確認いたしました。

今日は葭本パストガバナーよりご講話いただきます。「財団」のお話と「水」にも関わるお話をしていただけるということです。私ども昨年はブータンに行きまして浄水器を小学校に設置させていただいたり、手洗い場をつけさせていただいたりしました。世界で困っている方の為に良いことをさせていただくということは、我々にとっても大変嬉しいことですし、これからも引続き必要なことではないかなと思っております。

以上で挨拶とさせていただきます。

本日のプログラム
『RI第2500地区 葭本 正美 パストガバナー講話』

RI第2500地区 葭本 正美 パストガバナー

 釧路ベイロータリークラブの葭本でございます、よろしくお願いいたします。私は2013−2014年度のガバナーでございまして、現在はゾーン1のARFCというロータリー財団地域コーディネーターをさせていただいています。今年が3年目で、来年度からまた3年間務めます。「ゾーン」について、あまり関係なく思うかもしれませんが、ゾーンが変わるかもしれません。日本だけではなく、情報によりますとインドネシア、それからバングラデシュ、もしかしたらパキスタンが入るかもしれないのです。それで「ゾーン」になる可能性があります。困った問題か良い問題か分かりませんけども、そのような「ゾーン」の中でロータリー財団の仕事を続けさせていただきます。

私がガバナーであった時の話ですが、「ロータリーの皆さんと出会ったこと」が一番感謝するということでございます。私は、皆さんご存じのように地区大会を癌により欠席しまして、全国で有名になりました。「記録に残らないけど記憶に残るガバナーだ」ということでして、元気な日本一明るい癌患者になりまして、多分死ぬまで生きると思います。

私の尊敬する話ですが、ロータリー財団チーム研修におきまして、第2ゾーン名古屋・小牧のパストガバナーですが、この方がロータリーのコーディネーターとして呼ばれまして、4日間講演受けます。ロータリーが一般社会でどう思われているかという調査がございます。それを頼んだそうです。そして、その調査機関では、ロータリーに入っている方々は、我々もそうですが素晴らしい方々で、ポリオをはじめ素晴らしい事業をされていることで一般社会では非常に素晴らしいボランティア団体だと評判です。アメリカでは8,000ほどのボランティア活動の団体があります。一昨年はその中で8位でした。去年は5位でした。我々ロータリーは「超特A」といえる組織でございます。

そこで、ただひとつ欠点があるということです。それはすごく大きな欠点だということです。それは「自分たちの会をあまり誇りに思っていない」ということです。すごく重要なことをやっているのにものすごく誇りが少ないみたいです。

そこで、私のガバナーになったあとの話ですが、ガバナーになった時の標語が『称えよう地域を!クラブを!会員を!自分を!』。最初はガバナーになる時に自分たちに自信をもたないといけないと思っていました。そして、人生にあまりいいことはないものですが、ロータリーに入って皆とお昼を食べ、いろいろ情報交換することによって、良い気分になるのではないのかなという私の標語です。

いよいよ財団の話ですが、今年は財団が出来てから100年が経ちます。国際大会はアトランタで行います。アトランタは、「風と共に去りぬ」と「コカコーラの本社」があることで有名です。

アーチクランフという方が今の財団を作った方でして、大変素晴らしい方です。ペンシルバニア州で生まれ、オハイオ州のクリーンブラントのロータリークラブにいました。そして、かなり貧しい方でして、書生をしながらいろいろなスキルを磨くためにいろいろな学校に行ったそうです。若いときに「材木会社を経営してみないか」と言われ、すごく大きな会社にしています。有名なクリーンブラント交響楽団の設立にも関係したそうです。1915年から17年度の会長です。この方は今現在のRIの基礎となる考え方をつくった方です。今は世界を地区に分けています。第2500地区、第2250地区などですが、その「地区」を作った方です。今ある「ガバナー制度」もこの方の時に作ったそうです。国際大会だけではなく、地区大会の制度も作ったそうです。

ロータリーは非常に社会奉仕をやりまして、拡大をしたわけです。ただし、今でこそお金のある組織ですが、当初はお金のない組織でした。この時、1917年のアトランタ大会というのは、第一次世界大戦の時ですから非常にお金のない時期でした。実際、ロータリーもお金がなくて非常に行き詰まる時です。まだ出来て10数年しか経っていない時です。この時どうしたらロータリー自体を運営できるかとお金の面で考えたわけです。

今ではどうか分かりませんが、RI会長を退任する時に記念品を贈る習慣があります。現在でも会長代理に対してプレゼントするということがあります。そのアトランタ大会でカンザスシティーロータリークラブが贈答品購入資金の余剰金、あの有名な「26ドル50セント」をロータリーに寄付したそうです。

その後1947年にポール・ハリスさんが死亡した時に、追悼の意味を込めてお金が集まったそうです。1年半で約180万ドル集まりました。これが今のロータリー財団の基礎を築きました。アトランタ大会から30年もの長い年月が経ってようやく力をつけたそうです。

この時のロータリー財団は今のように物を作るとかいうことよりも「他の国の伝統を守る」とか「他の国と仲良くする」ということを重要視していました。今では平和フェローですが、すごく優秀な方々が毎年世界で100人いまして、いろいろな大学に学びに行って国際連合などに進むわけで、非常に立派な方々の集まりです。それが進展して、ロータリー財団が「世界で良いことをしよう」というのが皆さんのご存知の標語になっているわけです。

私も財団の委員ですので「寄付をお願いします」と言います。そうしたら「儲かってから寄付するよ。」と言われます。でもそう言って、その後寄付した人はほとんどいません。皆さん、寄付してから儲けようと思って下さい。何とかなりますので、たくさん寄付してください。

昨年のラビンドラン会長がロータリー研究会で皆さんご存じのテーマ『世界へのプレゼントになろう』を話されました。会長は20分間、水とトイレの話をしておりました。トイレのことと、トイレが汚くて、またプライバシーが守れないために女の子が学校に行けなくなるということを話しておりました。私は、私たちのように飲める水をそのままトイレに流すということは、世界ではほとんどないのではないかと思っています。その水を汲むために子ども達が学校に行く時間がないというような状況もございます。やはり「水」というのは我々が考えている以上に素晴らしい奉仕ではないかと思います。そのようなこともあり、ぜひ一人100ドルをお願いいたします。100ドルですが、ロータリーの力が集まりますと、たくさんの素晴らしいことができます。力を合わせればより多くの達成が出来る。力というのはこういったことでございますので、皆さんよろしくお願いいたします。

私がガバナーの時から始まりました「未来の夢計画」というのがございます。今までのマッチンググランドからグローバルグランドになりまして、私は良いと思っていますが、非常に煩雑になりました。「プログラムの簡素化」とはいってもなかなか簡素化になりません。全てがコンピュータ上になりまして、紙でのやりとりは一切ありません。英語ができて、コンピュータができて、ロータリーが好きで、と三拍子そろった方がなかなか地区にいないもので、敬遠されています。

職業研修チームというのは、昔はGSEというのがありました。それは職業を限定された国に行ったり来たりするわけで、私の年度は世界で最初の歯医者チームとしてプーケットに行きまして実践して来ました。

グローバルグランドは昔のマッチンググランドですが、それが最低3万ドルということなりました。非常にオファーが多いので、煩雑になりまして、値段を上げて壊れにくい物を作るという状況になりました。メンテナンスを考えています。

そこでこのグローバルグランドは話すと長くなりますが覚えてください。RIからお金が出るということです。「平和と紛争解決」これは平和フェローの援助で我々はできません。「疾病と予防・治療」これは病気によっては出来ることがあります。一番通り易いのは「水と衛生」です。水と衛生は非常に感謝されますし、素晴らしいことだと思います。「母子の健康」はなかなか出来ませんが、私は今、タイのクラブと進めているところです。通るかは分かりませんが、マッチンググランドの番号だけは出ました。「基本的教育と識字率向上」は、去年、私達のクラブ20周年記念事業としてやってきました。あとで時間があれば報告したいと思います。「経済と地域社会の発展」というのはなかなか我々では出来ません。

「未来の夢計画」で重要視されるのは持続的可能性。ということは、壊れにくい物を作ってメンテナンスを主体にするようなことです。これは私が最初に行った時、8〜9年前に水の浄化装置を設置するのに行きました。伝達式で非常に感動しました。

タイという国は日本の国土の1.4倍で、かなり広い国で大変でした。水で病気になる方が2割位います。初期に設置したのは2,000ドル位の浄化装置です。それで1日500リットルくらいを浄化するわけです。少しオーバーですが、水源がものすごく汚いので、よく「ロータリーの友」で井戸水をやるということがあります。井戸水だけでは病気になってどうしようもありません。ほとんどは井戸水を浄化するわけです。これまではマッチンググランドの話で、以前の話です。現在はどういうふうになったかといいますと、6,000ドルから8,000ドル位の浄化装置になります。これはタイで、新潟と一緒にやりました。さきほどお話ししたものよりも立派な機械を設置しました。

あの「3・11」は、ちょうど私達がカンチャナブリ行っている時に起きました。その地震の時に地区大会で、その一晩で100万円ほど皆さんから寄付をしていただきまして、小船井パストガバナーが持って来てくれました。この写真に写っている方がラタクルさんです。この人が最初に3330地区との縁を作ってくれたGSEの団長だった人です。写真のこちらの方は3350地区の方で、地下鉄の会長と高速道路の会長をされている方です。米山でお世話になって非常に米山について感謝しておりました。また、バンコク南ロータリークラブの方々が津波で流された東北地方の小中学校にピアノを寄贈してくれたりもしました。その後タイで大洪水が起きました。皆さんは覚えていますでしょうか。大洪水はその年の秋にありまして、我々日本のロータリークラブから100万本のミネラルウォーターを贈りました。

「識字率向上」ということでは、CLEという組織があります。これが釧路ベイロータリークラブ20周年記念事業です。これは、ポリオプラスが終わりましたら次のロータリーの大きな事業になるのではないかと思います。識字率向上は貧困から脱出する有効な手段であるということを強調されています。貧困問題の最大原因は、若い女性が言葉が出来ないようなことです。世界の非識字率の人間は約8億人いるそうです。その3分の2は女性だそうです。そこで、オーストラリアのRI9630地区のリチャード・ウォーカー博士が作ったそうで、これはアボリジニという原住民が映画になりまして、その方々に英語を教えるというようなことがありました。先生がタイに行きまして、タイで非常に効果を上げたということです。日本から考えるとオーストラリアというのは遠いのですが、タイから考えるとすごく近いのです。ライトハウスプロジェクトと言いまして、あとから来る人の道を照らすということです。これはラタクルさんが発案して、タイで立派な会議になりました。

この中で、教材は全て先生の手作り。子ども達は熱心で、自主的に読んで聴いたりします。勉強は日本と違い極めて実践的なものです。最初にやるのはオーストラリアから来た先生が先生方に対して教育していくプロジェクトです。

去年の9月に息子と視察に行きました。この写真の子ども達2人がすごく英語が上手で驚きました。タイは、タイ語で話すことが多いこともあり、英語が出来る子がいません。それで良い仕事に就けないということで、この学校自体に英語を勉強させることが目的です。皆も少しずつ英語は話せるようになっているようですが、この2人の子どもは英語がとても出来るようになったそうです。

CLEの授業方法としては、テキストをベースにする方法で、すべて日常生活の中のストーリーで行います。日本の教科書と違い、絵本みたいで、遊びながら英語を勉強するということです。字が小さいですが、これは画期的なことでして、タイ語と英語が並んでいます。ですから子ども達はタイ語と英語で英語を勉強するということです。タイトルが「アイ・ラブ・アイスクリーム」というように、日常のことをやっています。このCLEの教授法でもうひとつ重大なことですが、遊びの中に英語、識字率の向上を取り入れていくという勉強方法です。ひとつのゲームなのですが、その中でどういう方法か分かりませんが、遊びながら、英語をしながらの公開授業をしておりました。

中学校にも行きました。非常に一生懸命です。この図書館、ロータリー財団では図書館は作れないわけです。これはやはり企業の利益に関わることですので、ロータリー財団でできるのは中に入れるものです。それで本を入れてきました。「この事業の過程がここまで来た」という資料をたくさん見せていただきまして、それで確実に作ったということです。だいたい3万ドル位かかりまして、我々で1万ドル、3330地区で5,000ドル、WFで1万5,000ドルを出したわけです。これも皆さんのお金の寄付でできます。

時間になりましたので、今日はこれで終わりにします。ご静聴ありがとうございました。

会長謝辞 木下 正明 会長

 葭本パストガバナー、お忙しい中、おいでいただき貴重なお話をありがとうございます。実体験に基づいて、本当に楽しそうに活動しているのが良く分かりました。我々も、一人でも多く体験させていただき、この良いことを楽しんでやれればと思っています。今後ともご指導・ご鞭撻の程よろしくお願いいたします。ありがとうございました。

 

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