釧路ロータリークラブ 国際ロータリー第2500地区 Rotary Club of Kushiro
通 算
3450回
2016-2017年度
第36回 例会報告
2017年4月14日
例 会 内 
『 陸上自衛隊の災害派遣活動について 』

  

来訪ロータリーアンとお客さまのご紹介

陸上自衛隊第27普通科連隊長兼釧路駐屯地司令・一等陸佐 黒岩太一郎様。

陸上自衛隊釧路駐屯地第27普通科連隊広報班長・一等陸尉 小池要様。

国際ロータリー第2500地区・第7分区ガバナー補佐・川村利明君。

国際ロータリー第2500地区第7分区ガバナー補佐幹事・伊東幸裕君。

第7分区IM実行委員長・杉山範雄君。



挨拶 

国際ロータリー第2500地区第7分区ガバナー補佐 川村 利明 会員

 本日は3月25日に開催させていただきましたIMについてのお礼を述べさせていただきに参りました。どうぞよろしくお願い申し上げます。

釧路クラブにはたくさんのご参加いただきまして大変ありがとうございました。第1部では、小船井パストガバナーにご登壇いただいて、いろいろなお話を聞くことができました。小船井パストガバナーには、その前の打ち合わせでもかなりの時間を割いていただきまして、いろんな示唆に富むお話を数時間にわたってディスカッションさせていただきました。私にとって良い時間を過ごさせていただきました。

第2部、友愛の広場におきましては、「それぞれのクラブの皆さまにそれぞれで楽しんでいただきたい」と申しあげましたら、各クラブがそれぞれ持ち寄っていただきまして、それぞれが会を盛り上げていこうという意識に包まれた大変ありがたい友愛の広場になったと思っている次第です。

音別、白糠、経験の少ない両クラブの主催ということで釧路の皆さま方が温かく包んでくれたということを実感しております。これもまたロータリーをやっていて良かったなと思わされたひとつでした。これを我々のひとつの財産として、これからも皆さんと共に楽しいロータリー活動ができますように決意をしているところでございます。大変ありがとうございました。

私のガバナー補佐の任期中にはまだふたつほどの事業がございまして、チャリティーのパークゴルフ大会、マスターズゴルフということもございます。今後とも皆さまのご協力をもって、それぞれの事業にたくさんのご参加をいただければ大変ありがたいと思っております。

「チーム7」と申し上げながら1年やって参りました。そのことを少しでも体現できるように頑張って参りますので最後まで皆さまのご協力をよろしくお願い申し上げます。

 

国際ロータリー第2500地区第7分区IM実行委員長 杉山 範雄 会員

 皆さん、こんにちは。IM実行委員長を担当させていただきました杉山でございます。本当にお世話になりました。釧路クラブの皆さまには大勢の皆さんにご参加いただきまして、IMを盛り上げていただきましてありがとうございました。

特に友愛の広場・余興の部では「これが本当のゴルフだ」という大変ユニークな演芸を演じていただきまして、楽しく見させていただきました。準備と練習に時間を費やしたのではないかと申し訳なく思っております。

私ども音別クラブは初めての経験で、何度も打ち合わせをして催したのですが、皆さまには、物足りない点がひとつやふたつあったかと思います。そこはロータリーの友情の精神に免じてお許しいただきたいと思います。

釧路クラブさまのご隆盛、そしてロータリーアン皆さまのご活躍を心からご祈念申し上げまして、IM開催にあたりましてのお礼の言葉とさせていただきます。皆さん、本当にありがとうございました。

 

新入会員のご紹介  白幡 博 会員

 皆さん、こんにちは。清水寧さんをご紹介させていただきます。日本生命道東支社支社長さんで着任をされました。間崎さんの後任ということでございます。

清水さんは兵庫県にご自宅がございます。ご長男は東京で大学生。ご本人は釧路ということで兵庫と東京と釧路の3つで大変だと思いますが着任をされました。

趣味は「ゴルフにぜひともチャレンジしたい」ということで、ナユタの会にも先ほどご入会していただきました。ありがとうございました。それからもう一つの趣味は「温泉めぐり」ということで、道東の温泉めぐりを非常に楽しみにしているということをお聞きしております。

それから最後に、奇遇だなというか縁があるなと思ったのは、生年月日です。昭和42年11月16日のお生まれです。私は昭和24年11月16日生まれです。これは縁があるなということで、2人で先ほど握手をいたしました。11月16日には2人で誕生日会を開催したいと思います。出席いただける方はぜひご一緒にお願いしたいと思います。

  

日本生命道東支社 支社長 清水 寧 様

 ただいまご紹介にあずかりました日本生命の清水と申します。

この度は、歴史と伝統のある釧路ロータリークラブに入会させていただきまして、本当にありがとうございます。先ほどご紹介もいただきましたが、私自身はずっと関西でございまして、関西以外の勤務は東京以外にはなくて、北海道に来たのは修学旅行以来です。ただ、こちらでの仕事も生活も腰を据えてやりたいと思っております。すでに住民票も移しました。

ロータリークラブの入会は初めてでして、全くおぼつかないところもたくさんあると思います。皆さまとできるだけ交流させていただく中で、クラブの発展に少しでも貢献できればなと思っています。

どうぞよろしくお願いいたします。

 

歓迎の挨拶  木下 正明 会長

 清水さん、ご入会いただきましてありがとうございます。毎回、新入会員が来られると言っていますが、メンバーの皆さんは顔が怖いですが非常に優しい方が多いです。なるべく出席していただきまして、懇親の輪をどんどん広げていただければと思います。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

所属委員会ですが、親睦活動委員会でございます。後藤委員長の下、毎月1回くらい委員会がございます。ご参加いただければと思います。よろしくお願いいたします。


会長の時間
会長挨拶 木下 正明会長

皆さん、こんにちは。4月は「母子の健康月間」となっております。ロータリーのホームページを見ますと、1年間に5歳未満で命を落とす子どもさんの数が世界中で590万人もいるそうです。原因は、栄養失調や医療・衛生の環境が非常に良くない場所でお生まれになったことで、予防可能なものばかりだとお聞きをしております。当クラブでは直接プロジェクトには関わっておりませんが、財団の寄付を通じて国際ロータリーの母子の健康を守るプログラムに寄与していると思います。また、少し広い意味では当クラブの水と衛生に関するお手伝いで、浄水器をタイやブータンに設置する活動が少しでも役に立っているのではないかと考えております。

今月、4月が母子と健康の月間ということですので、少しでもそういったことに思いを寄せていただければありがたいと思っております。

本日のプログラム
『 陸上自衛隊の災害派遣活動について 』

プログラム委員会 副委員長 小野寺 俊 会員 

 プログラム副委員長の小野寺でございます。よろしくお願いいたします。

本日は公務ご多用の中、陸上自衛隊第27普通科連隊長兼釧路駐屯地司令・一等陸佐・黒岩太一郎様にお越しいただきまして、「陸上自衛隊の災害派遣活動について」と題しましてご講演を賜りたく存じます。

黒岩一等陸佐は、現在49歳ということです。平成3年、防衛大学を卒業され陸上自衛隊に入隊。東京練馬の第1普通科連隊を皮切りに日本各地で任務にあたられ、平成27年に旭川の第2師団で来道された後、昨年8月より現在の釧路駐屯地司令となられました。

それでは早速ではございますが、黒岩司令、よろしくお願いいたします。

 

陸上自衛隊第27普通科連隊長兼釧路駐屯地司令 一等陸佐 黒岩 太一郎 様

今回、お話をさせて頂く機会を頂戴しまして誠にありがとうございます。平素より釧路ロータリークラブの皆様に対しまして、ロータリークラブの精神あるいは奉仕活動を通じた社会貢献について、心から深甚なる敬意を表させて頂きたいと思います。そして私ども陸上自衛隊も地域の皆様方にお世話になっておりますが、今後とも宜しくお願い致します。

本日は、折角の機会ですので、陸上自衛隊の一端を紹介させて頂くという観点で、陸上自衛隊の災害派遣をテーマとしてお話をさせて頂きたいと思います。内容は、国難と言われた東日本大震災における災害派遣を通じて、陸上自衛隊の活動を紹介させて頂きます。

 

 「陸上自衛隊の災害派遣」(骨子)

1 陸上自衛隊の災害派遣実績

(1)災害派遣の形態

   陸上自衛隊の災害派遣の形態として主なものは自然災害等に対するものであり、地震、風水害、火山噴火、山林火災、雪害、離島などにおける緊急患者輸送等へ対応

   また、特殊災害等に対するものがあり、日航機墜落、地下鉄サリン事件、豊浜トンネル崩落事故、ナホトカ号座礁に伴う重油流出事故、東海村ウラン加工施設事故、鳥インフルエンザ、口蹄疫等へ対応

(2)年間の災害派遣数推移

   平成に入ってからのデータによると、一番多かったのは平成17年度で445件であり、平成19年度以降は、概ね年間200〜300件で推移。種類別でいうと、緊急患者空輸が全体の約8割を占める。  

 

2 東日本大震災における災害派遣

(1)全 般

ア 概 要

  平成23年3月11日、東北地方を襲った大地震は、強大な津波を引き起こし、三陸沿岸部の各都市部や原発を破壊し、大きな損害をもたらした。未曾有の大災害に対し、自衛隊もこれまでの災害派遣にはない規模での人命救助活動、行方不明者捜索、復旧支援活動等を実施

イ 本震災の3つの特性

  津波による広域・甚大な被害、原子力災害との複合事態、地方自治体がその機能を喪失するほどの激甚災害

ウ 本震災対処の4つの特性

  陸・海・空自衛隊からなる統合任務部隊を初めて編成、予備自衛官を初めて招集、米軍等による救援活動の実施、震災対処と原子力対処の2正面対処

(2)災害派遣の推移

  ア 3月11日に発災後、人命救助活動等の対処中、翌12日に福島第一原発が水素爆発を起こし、津波と原発の複合事態として2正面作戦へ。このため14日には、JTF(統合任務部隊)を編成し陸海空の総力を結集し得る態勢を確立。逐次、勢力を増強し、18日には10万人態勢に。

イ その後、活動の焦点は人命救助から行方不明捜索・生活支援に逐次移行。原子力

災害対処は放水作業、モニタリング支援、避難誘導支援等を実施。

ウ 7月1日をもってJTFの編成を解組、原発の除染支援と一部の生活支援を除き、8月31日に大規模震災の終結命令を下達。12月20日に福島県からの撤収要請を受け、原子力災害派遣も12月26日に終結命令を下達し、9ヶ月に及ぶ東日本大震災への対応に係る災害派遣活動を全て終了

(3)災統合任務部隊(JTF−東北)の編成

   陸上自衛隊東北方面総監の下、司令部と陸海空自衛隊からなる災害対処部隊で編成(最大規模時には、陸自約7.0万人、海自約1.4万人、空自約2.2万人)

   原子力災害対処には、中央即応集団隷下の第1ヘリコプター団、中央特殊武器防護隊等が中心となり対処。また司令部内に日米調整所を設置し、日米間の共同・連携

   ※ 東北方面隊は、東北6県を管轄地域とし、総監部は仙台市に所在

(4)派遣規模の推移

   3月11日 初動対応人数等 約8,400人、航空機190機

3月13日 5万人態勢確立

3月14日 統合任務部隊JTFが編成

3月18日 10万人態勢確立(最大時の派遣人員:約10万7千人)

7月 1日 統合任務部隊編成解除

7月26日 岩手県撤収要請

8月 1日 宮城県撤収要請

8月31日 大規模震災災害派遣終結命令

12月7日〜12月19日 拠点除染

(4町村役場:飯舘村、浪江町、富岡町、楢葉町)

12月20日 福島県撤収要請

12月26日 原子力災害派遣終結命令

 (5)阪神淡路大震災との比較

   ア 自治体からの災害派遣要請は阪神・淡路大震災時に比し、4時間から6分に短縮され、自衛隊部隊の初動対処について発災後24時間後の災害派遣部隊の勢力は5千人から2万人となり、迅速さが際立つ。

イ これらは、阪神・淡路大震災時の教訓を踏まえた成果であり、その他にも、自主派遣の判断基準の明確化、災害派遣要請手続きの簡素化、人命救助システム等の導入による装備品の充実等があり、大きな教訓として今に活きている。

(6)主な活動実績

  ア 人命救助:累計19,286人

イ ご遺体収容:約9,500体

ウ 生活支援(9月9日現在)

(ア)給水支援:累計30,195t(最大211箇所)

(イ)給食支援:累計4,483,245食(最大83箇所)

(ウ)入浴支援:累計1,044,275人(最大48箇所)

(7)その他(米軍等による救難活動)

   東日本大震災の特性のひとつとして、米軍等による救援活動支援を受けたことが挙げられる。特に、『トモダチ作戦』と称する米軍による救援・復旧活動が、3月14日から開始された。(最大時の支援勢力は、人員:約16,000名、航空機:約140機、艦艇:約15隻)

 

3 防衛省広報ビデオ上映

  「東日本大震災災害派遣活動」(約7分) 

会長謝辞 木下 正明 会長

 黒岩司令、本当にありがとうございます。3月11日でしたので、自衛隊の方々が、本当に雪が降って寒い中で支援して下さったことはよく分かっています。しかし、このようにお話を聞かないことには我々は忘れていってしまいますし、今後の災害に自衛隊さんが頑張ってくれているということを忘れてしまうところがあろうかと思います。

今日、ご自身の体験を踏まえての本当に良いお話を聞けました。会員みんなが食い入るように聞いておりました。我々は自衛隊の活動を支援していかないといけないと考えております。今後とも日本の国のためにご活躍をご祈念いたします。本当にありがとうございました。

 

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